物臭狸の『花日記』

YAHOOから引っ越してきました。
色々な植物たちを紹介しています。

クサノオウ  <Chelidonium majus L. var. asiaticum Hara>

2009-05-28 23:33:10 | ケシ科
瘡(くさ・丹毒(たんどく)のこと)を治す薬草であるということから{瘡の王}という。
又は 草の黄として傷つけると黄色い汁が出るからとも言います。


高さ50cmぐらいで全体に白い毛が生えています。

草の王は今の時期に黄色い4弁花をつけるケシ科の越年草です。


1本の雌しべの周りにたくさんの雄しべが見えます。

一昨年こんな花を見つけました。


時々このように花弁に切れ込みのある花が見つかるようです。

花弁の切れ込みがある他はクサノオウと代わり有りません。



先日鬼石のポピーの花畑に行ってきた姉が写真を持ってきました。



他のものは切れ込みが無いのにこの株だけ花びらに切れ込みがあったそうです。


いったいどうしてこのような花ができるのでしょうか。
生態的な変異のような気がしますがいかがなものでしょうか。



エライオソーム<Elaiosome> ~アリ散布植物~

2009-05-21 22:50:22 | スミレ科は⇒ すみれ world
まず、アオイスミレをご覧ください。
株元に果実がごろんと転がっています。


果実には毛が密生しています。


種子です。


この果実には20個ほどの種子が入っていました。
1mm方眼紙の上に置いてみました。
長さ1.5から2mm程度の卵形をしています。

拡大してみると種子にはみな白い物質が付いています。


種枕とかエライオソームと呼ばれるものでたんぱく質や脂質など
いろいろな栄養物が含まれ、蟻がたいへん好むようです。


このエライオソームの付いた種子をアリが巣へ運び込みます。
アリは巣の中でエライオソームの部分だけを食べ、種子は、
巣の中のゴミ捨て場や巣の外へ土と一緒に捨てられたりします。

種子はアリによって遠くに運ばれ・アリはエライオソームを食べられ
るので、アリと植物は双利共生(相方に利益がある)の関係といえます。
このような種子散布をする植物を 「アリ散布植物」 と言います。
他にはスミレ類の他、クサノオウ・キケマン・カタクリなど意外と
多く知られています。

ちなみに すみれ類の中でアオイスミレのエライオソームは特に大きいようです。



マツバウンラン  <Linaria canadensis (L.) Dum >

2009-05-20 19:15:29 | ゴマノハグサ科
数年前に始めて見かけました。が 今回初めての撮影です。
アメリカ原産の帰化植物です。

市内の駐車場の土手にたくさん群れていました。


群れて咲いていてとても綺麗なんですが帰化植物ということでちょっと複雑です。

大変小さい花です。風に揺れて綺麗です。




変わった形の花です。