物臭狸の『花日記』

YAHOOから引っ越してきました。
色々な植物たちを紹介しています。

ウバユリ ~2018~

2018-07-30 06:00:00 | ユリ科
ウバユリ(姥百合)
<学名:Cardiocrinum cordatum (Thunb.) Makino>
ユリ科 ウバユリ属 多年草


関東地方以西から四国・九州の藪の中や山地の森林に
多く自生する。
ユリに似た花をつけるが、葉が大きく異なります。
葉は長い柄があり、ハート形のような卵状心形で
輪生状に5-6枚つける。
長さ15-25cmで、網状の脈がある。

撮影日 2018.07.22: 群馬県-榛名山からの帰り道

地下には、葉柄の下部がふくらんだ鱗茎(球根)をもつ。
花をつける頃になると元の鱗茎は無くなり、新しい
鱗茎ができる。
若い苗は根出葉だけだが、鱗茎が大きくなると、直立する
高さ50-100cmの茎が伸びる。茎は中空で無毛。

花期は7~8月、花は緑白色で、茎の上部の総状花序に
横向きに花をつける。内部には褐色の斑点がある。
長さ12-17cmの細長い花びらがやや不規則に並ぶ。

百合の仲間のようにパッと開かきません。
百合は放射相称の花ですが、姥百合は左右相称(対称軸が1つしかなく、
左右に相称な花)のようです。


一秋の地元で咲いていたウバユリです。

撮影日 2018.07.29: 群馬県 - 一秋の地元



若芽は山菜として利用可・・・食べられます。

ウバユリの特徴は1回繁殖型の植物といわれ何年かは
葉だけ茂り、花が咲くと枯れてしまうのです。
もちろん種で増えますが球根植物で親球が枯れても小さい
子球が出来ていて増えます。

より大型で花数の多いタイプがありオオウバユリとして
分けられています。(分けない見解もあります。)



ウバユリの名は
花が満開になる頃には葉が枯れてくる事が多いため、
歯(葉)のない「姥」にたとえて名づけられた。  
・・・といわれるが葉が残ったものも多いです。





オニシモツケ ~2018~

2018-07-21 08:01:00 | バラ科
オニシモツケ(鬼下野)
<学名:Filipendula camtschatica (Pall.) Maxim.>
バラ科 シモツケソウ属 多年草





撮影日 2018.07.15: 長野県
高さは1.5~2mになる大形の多年草。
北海道、本州中部以北の山地から深山の沢沿いなどの、
やや湿った場所に生えています。

葉は掌状に5裂する頂小葉だけが極端に大きく一見単葉に
見えるが、実は奇数羽状複葉です。

葉柄に付く側小葉は小さく目立ちません。
いろいろな大きさのものが見られます。

葉柄の付け根に付く托葉が茎を耳状に抱き目立つ。

花期は6~8月、茎頂に集散状の散房花序を出し、
直径約7㎜の小さな白色の花を多数つける。
シモツケソウの仲間は丸い蕾もかわいいです。






名前はシモツケに似て大型であることに由来していて
2m近くにもなる大きなシモツケソウであることから
付けられた。




ウツボグサ

2018-07-20 08:00:00 | シソ科
ウツボグサ(靫草)
<学名:Prunella vulgaris L. subsp. asiatica (Nakai) H.Hara>
シソ科 ウツボグサ属 多年草





撮影日 2018.07.15: 長野県
各地の低山、野原や丘陵の道端など、日当たりのよい山野の草地に
群生する。匍匐性で、茎は4月頃に地表を這うように伸ばしてから、
高さが10~30㎝、直立またはやや斜めに立ち、断面が四角形である。
茎葉は対生し、披針形、全体に細かい毛が密生し、シソ科植物に
見られる特有の芳香はない。

花期 5~7月

茎の先端に3~8㎝の角ばった花穂をつけ、紫色の唇形花を密集して
穂の下から上へと順に咲かせる。



花が終わると、夏には花穂は暗褐色に変化し、一見枯れたように
見えるところから、別名を夏枯草(かごそう)ともよばれる。
花穂は6~8月の花が終わり枯れかかった頃に採集して、天日干しに
したものを夏枯草(カゴソウ)といい日本薬局方にある生薬。
夏枯草は、消炎性の利尿剤として腎臓炎、膀胱炎、るいれきなどに
効果があるとされます。




和名は、円筒形の花穂の形が、武士が弓矢を入れて背中に背負った
道具である靫(うつぼ)に似ていることに由来する。




セセリチョウが蜜を吸っていました。



イヌゴマ

2018-07-20 06:00:00 | シソ科
イヌゴマ(犬胡麻)
<学名:Stachys aspera Michx.
              var. hispidula (Regel) Vorosch.>
シソ科 イヌゴマ属 多年草





湿地に生える多年草です。
特に珍しい野草ではありませんが地域によっては
絶滅危惧種になっています。

撮影日 2018.07.15: 長野県
茎は四稜形で直立し、茎の角ばった部分にトゲのような
硬い毛が生える。

葉は対生し、長さ3~9㎝、幅1~2.5㎝の三角状披針形、
表面にシワがあり、縁に低い鋸歯があり、基部は切形。
葉裏の脈上には短い刺毛がある。茎の上部の葉には
葉柄がないが、中部以下の葉に長さ1~2㎝の葉柄がある。

花は茎先や上部の葉腋に数段の仮輪の花序をつける。

花冠は長さ12~15㎜の淡紅色の唇形、
上唇は裂けず先が丸く、下唇は3裂して紅紫色の斑紋がある。
雄しべ4個と雌しべ1個は上唇に沿う。
下唇は三裂し、赤紫色の斑紋がある。
萼片は長さ7ミリほどで先が5裂し、先端が刺状に尖る。

花の後、5つに裂けた萼の奥に、胡麻の果実に似た
黒い種子が3から4個できます。
果実は4分果、分果は長さ1.7~2㎜。


別名 チョロギダマシ



名前の由来
果実が胡麻に似ているが食用にならず役に立たない事から。
このように似ているが利用できないものを、頭にイヌを
付けて呼ぶことが多いです

また、別名のチョロギダマシは正月料理や祝儀用に使う
巻貝のような形(赤く染めてある)の同属のチョロギ
に似ている事からといわれる。