物臭狸の『花日記』

YAHOOから引っ越してきました。
色々な植物たちを紹介しています。

アキノタムラソウ

2019-08-19 05:00:00 | シソ科

今まで取り上げていなかったのに気づきアップしました。

あまり良い写真がないのですけど…

 

アキノタムラソウ(秋の田村草)

<学名:Salvia japonica Thunb.>

 シソ科 アキギリ属 多年草

 

 

本州~沖縄の道端や林縁ににふつうに見られる。高さ20~50cm。 茎は角張って四角形、まっすぐに立ち上がる。

根元で分枝して、 数本の茎を作る事もある。

 

撮影日 2018.08.14: 群馬県

葉は対生で、形は単葉のものから複葉に分かれるものなど 変異が多い。

(三出複葉から一・二回羽状複葉にまでなる)

葉の長さは葉柄を合わせて3~15cmと変異の幅が大きい。

 撮影日 2019.08.11: 群馬県 葉身はおおよそ卵形、深緑で表面はつやがなくて草質、 縁には粗くて丸い鋸歯が出る。

花期は7月~11月。茎の先端が分枝し、長く伸びて数段輪生し、 穂状に花を着ける。花序の長さは10~25cmになる。

花は長さ10~13mm、青紫色で唇形、やや斜め上を向いて咲き、 花冠の内側の基部近くに毛がある。

雄蘂は2本で、はじめ花冠の 上唇に沿って上に伸びて前方に突き出すが、葯が開いてしまうと 下向きに曲がる。

 


和名は秋の田村草ということだろうが、意味は不明。


ウツボグサ

2018-07-20 08:00:00 | シソ科
ウツボグサ(靫草)
<学名:Prunella vulgaris L. subsp. asiatica (Nakai) H.Hara>
シソ科 ウツボグサ属 多年草





撮影日 2018.07.15: 長野県
各地の低山、野原や丘陵の道端など、日当たりのよい山野の草地に
群生する。匍匐性で、茎は4月頃に地表を這うように伸ばしてから、
高さが10~30㎝、直立またはやや斜めに立ち、断面が四角形である。
茎葉は対生し、披針形、全体に細かい毛が密生し、シソ科植物に
見られる特有の芳香はない。

花期 5~7月

茎の先端に3~8㎝の角ばった花穂をつけ、紫色の唇形花を密集して
穂の下から上へと順に咲かせる。



花が終わると、夏には花穂は暗褐色に変化し、一見枯れたように
見えるところから、別名を夏枯草(かごそう)ともよばれる。
花穂は6~8月の花が終わり枯れかかった頃に採集して、天日干しに
したものを夏枯草(カゴソウ)といい日本薬局方にある生薬。
夏枯草は、消炎性の利尿剤として腎臓炎、膀胱炎、るいれきなどに
効果があるとされます。




和名は、円筒形の花穂の形が、武士が弓矢を入れて背中に背負った
道具である靫(うつぼ)に似ていることに由来する。




セセリチョウが蜜を吸っていました。



イヌゴマ

2018-07-20 06:00:00 | シソ科
イヌゴマ(犬胡麻)
<学名:Stachys aspera Michx.
              var. hispidula (Regel) Vorosch.>
シソ科 イヌゴマ属 多年草





湿地に生える多年草です。
特に珍しい野草ではありませんが地域によっては
絶滅危惧種になっています。

撮影日 2018.07.15: 長野県
茎は四稜形で直立し、茎の角ばった部分にトゲのような
硬い毛が生える。

葉は対生し、長さ3~9㎝、幅1~2.5㎝の三角状披針形、
表面にシワがあり、縁に低い鋸歯があり、基部は切形。
葉裏の脈上には短い刺毛がある。茎の上部の葉には
葉柄がないが、中部以下の葉に長さ1~2㎝の葉柄がある。

花は茎先や上部の葉腋に数段の仮輪の花序をつける。

花冠は長さ12~15㎜の淡紅色の唇形、
上唇は裂けず先が丸く、下唇は3裂して紅紫色の斑紋がある。
雄しべ4個と雌しべ1個は上唇に沿う。
下唇は三裂し、赤紫色の斑紋がある。
萼片は長さ7ミリほどで先が5裂し、先端が刺状に尖る。

花の後、5つに裂けた萼の奥に、胡麻の果実に似た
黒い種子が3から4個できます。
果実は4分果、分果は長さ1.7~2㎜。


別名 チョロギダマシ



名前の由来
果実が胡麻に似ているが食用にならず役に立たない事から。
このように似ているが利用できないものを、頭にイヌを
付けて呼ぶことが多いです

また、別名のチョロギダマシは正月料理や祝儀用に使う
巻貝のような形(赤く染めてある)の同属のチョロギ
に似ている事からといわれる。



ミヤマタムラソウ

2018-06-26 18:00:00 | シソ科
ミヤマタムラソウ(深山田村草)
<学名:Salvia lutescens (Koidz.) Koidz.
              var. crenata (Makino) Murata>
シソ科 アキギリ属 多年草
 
 
 
 

中部地方以北に分布し、深山の半日陰に生える多年草。
茎は直立し、高さ25~50cmになり、茎の切り口は四角形で
シソ科の特徴を示す。
(学名で分かるように Salvia:サルビアの仲間です。)
撮影日 2018.06.24: 群馬県
葉は対生で、1~2回の羽状複葉。
 
 
小葉は倒卵形で縁には鋸歯がある。裂片はやや丸みを帯びる。
葉柄の基部に開出毛がある。
 
 
花期6~8月、茎の先端に穂状の花序をつける。
花序の柄の節ごとに輪生状に唇形の花がつく。
花は淡紫色で花冠は長い毛が生える。
茎の先端の穂状花序に、長さ1㎝ほどの淡青紫色~白色の
唇形花を咲かせる。
 
 
長い雄しべが2個あり、花冠の外へ
突き出ている。
 
 
花冠の外面に軟毛が目立つことからケナツノタムラソウ
毛夏の田村草)の別名がある。

ミヤマタムラソウはアキノタムラソウに似ているが、雄しべが長く花の中央に突き出すようになる。
(アキノタムラソウは雄しべが花冠の外に出ることはない。)
変種のナツノタムラソウもミヤマタムラソウと同じ特徴をもつが、ナツノタムラソウは太平洋側の山地に生え、花の色は濃紫色で花冠外側に毛は少ない。
 
基本種のウスギタムラソウは、鈴鹿山脈特産で花が淡黄色。深山でアキノタムラソウより少し早く咲き始める。