物臭狸の『花日記』

YAHOOから引っ越してきました。
色々な植物たちを紹介しています。

ナガバノコウヤボウキ  ~ くりんくりんの花 ~

2015-08-23 21:51:38 | キク科
ある方のブログでナガバノコウヤボウキが  " くりんくりんの花 "  として取り上げられていました。
一秋も撮ってはいますが記事にしていませんでした。
今回過去に撮った他のクリンクリンな花もついでにいくつか載せてみます。




ナガバノコウヤボウキ(長葉の高野箒)
<学名: Pertya glabrescens (Thunb.) Schultz-Bip. >
キク科コウヤボウキ属





撮影日 2015.07.26: 群馬県

宮城県以南の本州・四国・九州に分布する落葉低木(樹高0.5~1m)
(枝が枯れず、次の年に葉が出るので低木に分類される。)
隔離的な分布で、蛇紋岩地帯などの明るい二次林に生育する。
1年目の枝には卵型の葉が互生し、2年目の枝には細長い葉が輪生状に付く。(
短枝といったほうが良いのかもしれない。)



花期は8月~10月。
2年枝の束生した葉の中央に頭花が1個つく。 
頭花は白い筒状花が10数個集まっている。 筒状花は長さ約1.5cm。 


果実はそう果。

コウヤボウキとは、葉が細長いこと、両面無毛であること、
花が束生した葉の中心に付くことなどによって区別できる。


◎ だいぶ前に撮った ナガバノコウヤボウキ


◎ カシワバハグマ


◎ オケラ


◎ オケラ  その2

.セセリ蝶が蜜を吸いに訪れていました。

◎ アサマヒゴタイ
ピンクのクリンクリンな花です。

ヒゴタイ とか トウヒレン の仲間はピンクのクリンクリンが多いです。





イワタバコ

2015-08-22 06:00:00 | イワタバコ科
イワタバコ(岩煙草)
<学名:Conandron ramondioides>
イワタバコ科 イワタバコ属 多年草



本州以南に分布する
谷間の湿った崖や水の滴る岩壁に着生し、葉は根生して垂れ下がって生える。
花は美しいので山草として栽培もされる。


撮影日 2015.08.09: 群馬県

葉身は普通長さ6-15cmだが、50cmにまで成長するものもある。
葉はしわのある楕円状卵形で先は鋭くとがり、基部は翼をもつ柄に連なる。
縁には不ぞろいな鋸歯がある。



8月頃に高さ10-20cmの花茎を出して花をつける。



花冠は径約1-1.5cmで5裂し筒部は短い。雄ずいは5個あり、
花冠の基部に着き花糸は短く、葯は直立している。






タバコに似た葉をもつので「岩煙草」と名付けられた。
別名イワヂシャ(岩萵苣)ともいう。

若葉は山菜としても食べられる。



ナンバンハコベ

2015-08-21 06:00:00 | ナデシコ科
ナンバンハコベ(南蛮繁縷)
<学名:Cucubalus baccifer var. japonicus >
ナデシコ科 ナンバンハコベ属 多年草





北海道~九州の山野に生える。
茎はよく分枝し、つる状に伸び、長さは1.5m以上になり細毛が生えている。

撮影日 2015.08.12: 長野県

葉は長さ1-4mmの葉柄をもって対生し、広披針形から卵形で、長さ2-5cm、
幅1-2.5cmになり、先端は鋭尖、縁と裏面に毛が生える。
花期は7-10月。花は枝先に1個つき、下向きに咲く。
萼は緑色で、合生して筒状になり、5中裂し、裂片は長卵形で
長さ1-1.2cmあり、先端は鋭形になる。

 
花弁は5個で離れてつき、白色、長さ15mmで、途中で折れ曲がり先は2裂する。
曲がっている部分に1対の鱗片があるが、あまり目立たない。


雄しべ10個。花柱は線形、3個。
 
 

果実は球状で黒色に熟す。

花の容姿が異国風なので南蛮という名前を付けられたようですが、
れっきとした日本の在来種です。
一度見たら忘れられない変わった花形ですね。



タカネママコナ

2015-08-20 06:00:00 | ゴマノハグサ科
タカネママコナ
(高嶺飯子菜)<学名:Melampyrum laxum var. arcuatum>
ゴマノハグサ科 ママコナ属







本州中部~関東甲信越地方の山地~亜高山の林縁や岩礫地に自生しています。
名前に「高嶺」と付くが必ずしも高山の生育で無い。
長野、群馬、山梨、埼玉、栃木の限られた山域のみ分布がある絶滅危惧種です。
〔 環境省カテゴリ: 絶滅危惧Ⅱ類(VU) 〕


撮影日 2015.07.26: 群馬県


撮影日 2015.07.26: 群馬県

高さ10~30cmの多年草。高さ10~15cmの半寄生の一年草
葉は長さ1.5~3cm、幅0.5~1cmの卵形または長楕円状披針形で葉には鋸歯はない。
7~9月頃枝先に3~8cmの花序を出し、黄白色の花を多数つける。
花は唇形花で下唇に米粒状の黄色斑紋が二つ有り、苞葉に鋸歯はない。


撮影日 2015.08.12: 長野県


撮影日 2015.08.12: 長野




フシグロセンノウ

2015-08-19 06:00:00 | ナデシコ科
フシグロセンノウ(節黒仙翁)
<学名:Lychnis miqueliana Rohrb.>
ナデシコ科 センノウ属 多年草
 
 
 
 
日本の固有種で、本州(関東地方以西)・四国・九州の山地の明るい
落葉広葉樹林や林縁に生育する。
茎は直立し高さ40~90 cmになる。茎の上部は分枝し、
軟毛がある。
葉は無柄で対生し葉身は卵形から長楕円状披針形で、葉先は鋭尖形で
基部は細まり、長さ5-14 cm、幅2.5~5 cmになる。

あちこちで沢山咲いていました。
撮影日 2015.08.12: 長野県

花期は7~10月。野草では珍しい朱赤色の花を、分枝した茎の先に
まばらに数個付ける。萼は2.5-3 cmの長円筒状で先が5つに裂ける。

朱赤色の花は林の中でよく目立っています。
 
花弁は5個で長さ2.5-3 cmになり平らに開く。花弁のつけ根のほうに
2つずつ濃い色の鱗片がある。
雄しべは10本、葯(雄しべの花粉を入れる袋)は紫色である。

 
 

和名の由来は茎の節が黒褐色になることによる。
 
黒褐色の節