アクセス解析を見ると識別記事がよく見られているようです。
見分け方の記事を充実させていきたいと思います。
(主な識別記事は良く似た仲間の書庫にあります。)
バラ科 キンミズヒキ属 多年草
キンミズヒキ(金水引)
<学名:Agrimonia pilosa Ledeb.
var. japonica (Miq.) Nakai >
北海道~九州の道ばたや草地、林の縁などに生える
高さ30~80cmの多年草。全体に毛が多い。
葉は奇数羽状複葉で互生、小葉は5~9個で大小があり、
裏面に腺点がある。小葉の縁には鈍い鋸歯があり、
葉の付け根には明瞭な托葉がある。
高さ30~80cmの多年草。全体に毛が多い。
葉は奇数羽状複葉で互生、小葉は5~9個で大小があり、
裏面に腺点がある。小葉の縁には鈍い鋸歯があり、
葉の付け根には明瞭な托葉がある。
花期は7~10月。茎の先に細長い穂状の総状花序を出し、
黄色い小さな5弁花をたくさんつける。
黄色い小さな5弁花をたくさんつける。
花は黄色で直径0.7~1cm。
花弁は丸みがある。 雄しべは12本前後である。
萼片は5個。萼筒のふちには副萼片の変化した
カギ状の刺が多数ある。
花弁は丸みがある。 雄しべは12本前後である。
萼片は5個。萼筒のふちには副萼片の変化した
カギ状の刺が多数ある。
そう果は萼筒と萼片に包まれて熟し、マジックテープが
くっつくようにかぎ型の毛で動物にくっつく。
付着力は弱いが、ひっつき虫の一つである。
名前の由来は、夏に黄花の小花を細長い穂状に
咲かせる姿から「金色の水引」に見たてこの名前がついた。
ヒメキンミズヒキ(姫金水引)
<学名:Agrimonia nipponica Koidz.>
高さ30~60㎝ぐらいの多年草
キンミズヒキより全体に小型で、日影を好み、
山地で普通に見られる。
茎は細く、ややまばらに短毛が生える。
奇数羽状複葉。葉が茎の下部にロゼット状に
つくことも多く小葉は3~7個、先端の3小葉は
楕円形~倒卵形で大きく、下の側小葉は小さい。
葉縁に鈍鋸歯があり、葉裏に小さな腺点がまばらにある。
キンミズヒキより小葉が丸味を帯び、鋸歯も丸味を
帯びることが多いが、例外も多い。
托葉は大きくて茎を挟むようにつく。
花は 8~10月
直径約5㎜。花弁の幅がキンミズヒキより狭く、長楕円形。
雄しべは少なく5~8個。雄しべが少ないのが特徴である。
山地で普通に見られる。
茎は細く、ややまばらに短毛が生える。
奇数羽状複葉。葉が茎の下部にロゼット状に
つくことも多く小葉は3~7個、先端の3小葉は
楕円形~倒卵形で大きく、下の側小葉は小さい。
葉縁に鈍鋸歯があり、葉裏に小さな腺点がまばらにある。
キンミズヒキより小葉が丸味を帯び、鋸歯も丸味を
帯びることが多いが、例外も多い。
托葉は大きくて茎を挟むようにつく。
花は 8~10月
直径約5㎜。花弁の幅がキンミズヒキより狭く、長楕円形。
雄しべは少なく5~8個。雄しべが少ないのが特徴である。
キンミズヒキ / ヒメキンミズヒキ
葉
キンミズヒキは葉先が尖っているのが分かると思います。
ヒメキンミズヒキは葉先が丸いのが特徴です。
ヒメキンミズヒキは葉先が丸いのが特徴です。
雄 蕊
キンミズヒキ ヒメキンミズヒキ
ヒメキンミズヒキは花弁の巾が狭いです。
キンミズヒキ 12本ぐらいと多い。
ヒメキンミズヒキ 5-8本 と少な目です。
ヒメキンミズヒキ 5-8本 と少な目です。
山薄荷の仲間をいくつか取り上げてきました。
最後は、ヤマハッカ です。
最後は、ヤマハッカ です。
ヤマハッカ(山薄荷)
<学名:Isodon inflexus (Thunb.) Kudo >
シソ科 ヤマハッカ属 多年草
<学名:Isodon inflexus (Thunb.) Kudo >
シソ科 ヤマハッカ属 多年草
北海道~九州の山野にごくふつうに見られる。
稜に下向きの毛がある。高さ0.4~1m。
撮影日 2017.10.08: 群馬県
葉は対生し、長さ3~6cm、幅2~4cmの広卵形で
基部は細くなって柄の翼に続く。
には粗い鋸歯がある。葉の裏面の脈上や
表面には毛がある。
基部は細くなって柄の翼に続く。
には粗い鋸歯がある。葉の裏面の脈上や
表面には毛がある。
枝先に細長い花穂をだし、青紫色の小さな
唇形花をまばらにつける。
唇形花をまばらにつける。
花冠は長さ7~9mm。上唇は4裂して立ち上がり、
中央部には紫色の斑紋がある。
中央部には紫色の斑紋がある。
下唇は2裂して前方へつきだし、ふちは内側に巻く。
雄しべ4個と雌しべは下唇
雄しべ4個と雌しべは下唇
山薄荷の仲間をもう一つ
ヒキオコシ(引起)
<学名:Isodon japonicus (Burm.f.) H.Hara>
シソ科 ヤマハッカ属 多年草
北海道~本州、四国、九州の乾いた日の当たる山野に自生。
丈夫な地下茎があり、茎は四角で真っ直ぐ伸びる。
全体に白っぽい印象を受け、茎などに下向きに細い毛が
びっしり生えています。
丈夫な地下茎があり、茎は四角で真っ直ぐ伸びる。
全体に白っぽい印象を受け、茎などに下向きに細い毛が
びっしり生えています。
撮影日 2017.10.01: 群馬県
葉は対生し、形は広卵形、先は尖り、長さ5~15㎝、
巾4~8㎝程。葉縁は鋸歯状、葉脈の上には短い毛が生える。
葉をかむと、ものすごく苦い。
巾4~8㎝程。葉縁は鋸歯状、葉脈の上には短い毛が生える。
葉をかむと、ものすごく苦い。
花期9~10月。枝先に葉のわきからのびた枝に長くて、
まばらな長楕円状の円錐花序を付ける。
まばらな長楕円状の円錐花序を付ける。
花の色は淡青紫色、花冠は毛が密生し、長さ5~7㎜の唇形。
上唇は4裂し、反り返って、中央に濃色の斑点がある。
上唇は4裂し、反り返って、中央に濃色の斑点がある。
雄しべ4本のうち2本は少し長く花冠の外に飛び出しています。
がくは5裂して、びっしりと細い毛があり、色は灰白色を
しています。
がくは5裂して、びっしりと細い毛があり、色は灰白色を
しています。
柱頭は2裂。雄しべが花冠から突き出る花と
雌しべが突き出る花の2形がある。
雌しべが突き出る花の2形がある。
果実は長さ2.5~3㎜、4分果、萼筒に包まれて熟す。
分果は長さ約1.6㎜、頭部に腺点がある。
苦味健胃薬として知られ、別名: エンメイソウ(延命草)
とも呼ばれます。
とも呼ばれます。
引起こしの名の由来は、
昔々、真言宗の開祖空海が山道を歩いていると、修験者が倒れていた。それを見た空海は、そばに生えていた、ヒキオコシの葉のしぼり汁を修験者の口に含ませた。修験者は、たちまち元気になり、起き上がり、また修行に向かったという。病人を「ひき起こす」という意味で、ヒキオコシと呼ばれるようになった。
そんな言い伝えに基づいてつけられたんだそうです。
前の記事のカメバヒキオコシと同じ山薄荷の仲間です。
セキヤノアキチョウジ(関屋の秋丁字)
<学名:Isodon effusus (Maxim.) H.Hara>
シソ科 ヤマハッカ属 多年草
<学名:Isodon effusus (Maxim.) H.Hara>
シソ科 ヤマハッカ属 多年草
撮影日 2017.10.01: 群馬県
本州(関東~中部地方)の太平洋側山地の木陰等に分布する。
多年草。茎は四角形で高さ約70㎝。
多年草。茎は四角形で高さ約70㎝。
葉は対生し、長さ5~15㎝の長楕円形で先が長く尖り、
短い葉柄がある。
短い葉柄がある。
茎の先や葉腋から序柄をだし総状花序に多数の花を
片側に向けてつける。
片側に向けてつける。
花は長さ約20㎜、幅5~6㎜の唇形花、淡青紫色で、
細毛がある。
細毛がある。
花柄は長さ10~25㎜と長く、無毛。萼は小さく、
5裂し萼歯が尖る。
5裂し萼歯が尖る。
林道の脇で、細く伸びた茎から細長い青い花がいくつも
ぶら下がっていました。
長い花がぶらぶらとたくさん・・・・ 印象的な花です。
果実は4分果。分果は長さ1.5~2㎜。
箱根の関所の番小屋(関屋)の周辺でたくさん見られ、
秋になるとチョウジ(丁子)に似た花が咲くことから
名付けられました。
秋になるとチョウジ(丁子)に似た花が咲くことから
名付けられました。
全体が近縁の アキチョウジ (岐阜県以西~九州に分布)に
似るが、花序が幅広く、枝が細長く開出してまばらに
花をつけ、葉状の包葉がないので区別される。
(花柄が長さが10㎜以下短く花柄が長さが10㎜以下と
短く、萼の先が鈍い。)
似るが、花序が幅広く、枝が細長く開出してまばらに
花をつけ、葉状の包葉がないので区別される。
(花柄が長さが10㎜以下短く花柄が長さが10㎜以下と
短く、萼の先が鈍い。)