物臭狸の『花日記』

YAHOOから引っ越してきました。
色々な植物たちを紹介しています。

クサアジサイ ~更新版~

2020-08-11 18:00:00 | アジサイ科

クサアジサイ(草紫陽花)
<学名:Hydrangea alternifolia Siebold>
ユキノシタ科 アジサイ属 多年草

 

日本在来の固有種で本州(関東地方以西)、四国、九州 に分布している。
林内のやや湿った場所でみられる高さ20~80cmの多年草。
地下茎は木質で、毎年数本の地上茎を直立し、普通は枝分かれせず、
全体に白色の粗い毛が散生している。

撮影日 2020.07.26: 群馬県

茎の下部には数個の鱗片状に退化した葉がある。 
他のアジサイ類は葉は対生だがクサアジサイは互生し、葉身は草質で、
披針形または楕円形まれに卵形で、長さ10-20cm、幅3-6cmになり、
先はやや尾状の鋭突頭、縁には鋭い鋸歯があってその先は多少点状となり、
基部は鋭突形となって葉柄に続く。葉の両面に白色の毛が散生する。

花期は7~10月。茎の先端に集散状の花序をつけ、白色または淡紅色の
花を多数つける。花序軸には白色の粗い毛が生える。 
花序に狭楕円形から狭披針形の宿存性の苞があり、長さは2cm以内。 
周辺につく装飾花(中性花)は少数で、広卵形~菱形の萼片が3個 
直径約1.5㎝、白色または淡紅紫色になる。

普通花(両性花)は小型で径6~7mm、萼筒と子房が合着した花筒は
長さ1.5~2mmになり、外側に粗い毛が散生する。 
花柄は長さ3-6mm、無毛か白色の毛が散生する。 萼片は5個、広卵形
または三角状卵形で先は円形になり、長さ0.5~0.6mm、幅4~5mmで、
花期には平開する。

花弁は花筒の上縁につき、5個あり、倒卵形または広倒卵形で
先は円頭になり、長さ2.5~3mm、幅2~2.5mmで、花期には平開する。 

雄蕊は多数(約20個ぐらい)、花糸は長さ2~3mm、裂開直前の葯は 黄色。

 


果実は蒴果。

和名の由来はアジサイのような花が咲く草本であることから。



以前はユキノシタ科クサアジサイ属とされていたが、最近では
アジサイ科アジサイ属と分類されるようになった


イワガラミ

2019-08-12 18:00:00 | アジサイ科

イワガラミ(岩絡み)

<学名:Schizophragma hydrangeoides Siebold et Zucc.>

アジサイ科 イワガラミ属 つる性木本

撮影日 2019.07.28: 群馬県

 

 

北海道から九州まで日本全国に見られる落葉性の蔓性木本で枝から気根を生じ、

文字通り、大きな岩や木に絡まり這い登り、高さ10~15mくらいになる。

 前年枝の樹皮は縦に裂けてはがれ落ち、 灰色になる。若枝は淡褐色~赤褐色。

気根は主に2年目以降の枝から出る。

葉は対生。長さ5~15cm、幅5~10cmの広卵形で、先はとがり、 基部は円形~浅いハート形。

ふちには先の尖った粗い鋸歯がある。 葉の先にいくほど鋸歯は大きくなる。

表面は脈上に毛がある。 裏面は白色を帯び、主脈と脈腋に長い毛が密生する。

葉柄は長さ3~10cm、白色~褐色の毛が散生する。

 

花期は6月~7月。 ややクリーム色をした小さな両性花が集まる花序のまわりに、

 白色の花弁状の萼片が1枚しかない装飾花が縁どる。

 萼片は長さ1.5~3.5cm、幅1~2cmの卵形~広卵形で、脈が目立つ。

両性花の花筒は長さ約1.5mmの倒円錐形で、短毛が密生する。

花弁は白色で5個、先端はくっついたまま開かず、帽子を脱ぐように 脱落する。

雄しべは10個。花柱は1個。

装飾花の萼が4枚のツルアジサイに良く似ています。 葉も花も良く似た形でどちらも吊るになって

木を上っていきます。

 


下記のような違いがあり区別できる。

      ●ツルアジサイのきょ歯は小さく整っており、きょ歯の数が20対以上ある  

         イワガラミのきょ歯は大きくて不規則な形できょ歯の数は20対以下である。

      ●ツルアジサイの葉はきょ歯が葉の先端まである  

         イワガラミは葉の先端まではきょ歯が出ない。

-----------    追記      葉の様子を撮ってきました。 -----------     2019.8.15 -----------     

 

鋸歯の違いが確認できます。

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      ●装飾花の萼片が、ツルアジサイは3~4個  

         イワガラミは1個である。

 

 

 

 


エゾアジサイ

2019-08-11 05:00:00 | アジサイ科

エゾアジサイ(蝦夷紫陽花)

<学名:Hydrangea serrata var. megacarpa>

 アジサイ科 アジサイ属 落葉低木

 

 

   エゾアジサイは、ヤマアジサイが日本の多雪地帯に適応した 変種と考えられています。

撮影日 2019.07.28: 群馬県

   分布は北海道と本州北部及び日本海側 (葉が大きく質が薄い典型的なエゾアジサイは、北海道南部、

   東北地方、 新潟県、関東地方北部、長野県北部に見られるそうです。)

   高さは1~2mくらい。葉は対生し、形は楕円形、縁に荒く鋭い鋸歯がある。

 

 ------------------------------------------------------------------     追 記     2019.8.15 ------------------------------------------------------------------

ヤマアジサイと葉の様子を比較してみます。

エゾアジサイはヤマアジサイに比べ

葉も大きく、幅が広くて縁に鋭い鋸歯があるの特徴とのことです。

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   ヤマアジサイより全体が大きい。

   花期は6月~8月。枝先に散房花序をだし、青色、青淡色の小さな 両性花のまわりに花弁4枚の 装飾花をつける。

   淡い紫色の小さな両性花多数と周囲に 長い柄のある装飾花をつける。

   装飾花は、3~5個あり、 鮮やかな青紫色、時に淡い紅色、白色を帯びる。


クサアジサイ

2019-08-10 18:00:00 | アジサイ科

  クサアジサイ(草紫陽花)

  <学名:Cardiandra alternifolia Siebold et Zucc.>

  アジサイ科 クサアジサイ属 多年草

 

 宮城県以南(日本海側では新潟県以西)の本州、四国、 九州大隅半島以北の

 やや湿った林床または岩上、山地の木陰 などに生育する。

 木質の地下茎から毎年数本の1年生の茎をだす。茎は全体に 白色の粗い毛が散生し、

 直立、ふつう分枝せず高さ20-80cmになる。茎の下部には数個の鱗片状に退化した葉がある。

 

                                              撮影日 2019.07.00: 群馬県

 葉は互生し、葉身は草質で、披針形または楕円形まれに卵形で、 長さ10-20cm、幅3-6cmになり、

 先はやや尾状の鋭突頭、縁には 鋭い鋸歯があってその先は多少点状となり、基部は鋭突形となって

 葉柄に続く。葉の両面に白色の毛が散生する。

 花期は7~10月。茎の先端に集散状の花序をつけ、白色または 淡紅色の花を多数つける。

 花序軸には白色の粗い毛が生える。 花序に狭楕円形から狭披針形の宿存性の苞があり、

 長さは2cm以内。

 周辺につく装飾花(中性花)は少数で、広卵形~菱形の萼片が3個 直径約1.5㎝、白色または淡紅紫色になる。

 普通花(両性花)は小型で径6~7mm、萼筒と子房が合着した花筒は 長さ1.5~2mmになり、外側に粗い毛が散生する。

 花柄は長さ3-6mm、無毛か白色の毛が散生する。 萼片は5個、広卵形または三角状卵形で先は円形になり、

 長さ0.5~0.6mm、幅4~5mmで、花期には平開する。 花弁は花筒の上縁につき、5個あり、倒卵形または広倒卵形で

 先は円頭になり、長さ2.5~3mm、幅2~2.5mmで、花期には平開する。

 雄蕊は多数(約20個ぐらい)、花糸は長さ2~3mm、裂開直前の葯は 黄色。


ノリウツギ ~2019~

2019-08-10 12:00:00 | アジサイ科

      ノリウツギ(糊空木)

    <学名:Hydrangea paniculata Siebold>

    アジサイ科 アジサイ属 落葉低木

 

  日本各地の山地の林縁などに自生する落葉低木。 高さ2mから5mくらいになる木ですが、

  先端がやや倒れて 他の木により掛かりつる植物のように見えることもある。 葉は対生、

  葉柄は長さ1~4cm。形は卵形から楕円形、 縁は鋸歯状。大きさの変異が大きい。

撮影日 2019.07.28: 群馬県

  花期7~8月、枝先の円錐花序に、多数の小さな両性花と 周囲に少数の装飾花をつける。

 

  ほとんどの花は小さな普通花で5枚の花弁と 10本の雄しべを持つが、周辺に点々と装飾花を付ける。

   装飾花の萼片は花弁状に変化していて 白色から淡く赤色を帯びる。

   和名は樹皮の内皮をはいで水につけて粘液を出させ、 それを和紙をすく時の糊として使用したことからついた。