『反貧困ー「すべり台社会からの脱出」』(湯浅誠著 岩波新書 2008年刊)
少し前までは「一億総中流」、企業も「終身雇用・年功序列賃金」などと言っていたのが、全く嘘のような社会の変わりようである。
この情況を、筆者が「貧困」と捉えているのは全く正しいと思う。「格差」などというものでは無いのである。
しかし、この本、駄本である。岩波書店は、原稿をしっかりチェックして出版するレベルにあると本当に判断したのだろうか。著者が東大出身で、岩波の拠って立つところの東大アカデミズムに合致しているというだけの理由からではなかろうか。
何が問題か。著者は、いわゆる運動屋さんで、「あれも、これも、だめだ、だめだ」と言っているに過ぎないのである。「なぜ、どうして」という問いが無いのである。問題に対するアプローチの違いというよりむ、問題の捉え方が全然しっくりこないのである。
「貧困」の原因を、社会科学的にも、哲学的にも全然掘り下げていないのである。まして、貧困者の情念にも迫りえていない。単なる「運動情報」である。
書店では、売れているようだが、こんな本読むな!
昔読んだ、今ブームの『蟹工船』(小林多喜二著)の方が、よほど突き動かされるものがある。
秋田県の友人から届いた「さくらんぼ」。
少し前までは「一億総中流」、企業も「終身雇用・年功序列賃金」などと言っていたのが、全く嘘のような社会の変わりようである。
この情況を、筆者が「貧困」と捉えているのは全く正しいと思う。「格差」などというものでは無いのである。
しかし、この本、駄本である。岩波書店は、原稿をしっかりチェックして出版するレベルにあると本当に判断したのだろうか。著者が東大出身で、岩波の拠って立つところの東大アカデミズムに合致しているというだけの理由からではなかろうか。
何が問題か。著者は、いわゆる運動屋さんで、「あれも、これも、だめだ、だめだ」と言っているに過ぎないのである。「なぜ、どうして」という問いが無いのである。問題に対するアプローチの違いというよりむ、問題の捉え方が全然しっくりこないのである。
「貧困」の原因を、社会科学的にも、哲学的にも全然掘り下げていないのである。まして、貧困者の情念にも迫りえていない。単なる「運動情報」である。
書店では、売れているようだが、こんな本読むな!
昔読んだ、今ブームの『蟹工船』(小林多喜二著)の方が、よほど突き動かされるものがある。
秋田県の友人から届いた「さくらんぼ」。
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