晴走雨読

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『マルクス・エンゲルス』 ラウル・ペック監督・脚本 

2018-06-05 16:37:27 | Weblog

パイターズ、286円(ニチハム)、日ハムとチーズが入っていて、塩味が効いたパイです。

アへ総理の、はぐらかし、すり替え答弁が、「朝ご飯論法」として批判されている。僕の会社員時代のクレーム対応。お客さんへの対応で相手を怒らせてしまった時、直ぐに謝り相手の気持ちを落ち着かせるのが第一だ。「すいません。あなたを怒らせてしまったことに謝ります。」この場合、事実関係に対して謝罪してはいけない。後で係争になった時に不利に働くから。

 

『マルクス・エンゲルス』(監督・脚本・制作ラウル・ペック フランス・ドイツ・ベルギー合作 2017年作品)  

シアターキノには、63歳の僕よりもさらに年輩の方が多かった。マルクスは、僕らよりも上の世代のものなのだろうか。僕の学生時代、’70年代にあっては、既に大多数の若者はマルクスなんかに見向きもしなかったからだ。

今、なぜマルクスを映画化したのか?それは、カール・マルクス生誕200年が理由だ。

「世界には二種類の人間がいる。それは、ブルジョアジーとプロレタリアートだ。」、「哲学者は世界を解釈することしかしてこなかった。必要なのは世界を変革することだ。」

作品の中では、マルクスは直情的な性格で、自分のラジカルな思想は決して他者との妥協を許さない。損得抜きの論争の人だ。ゆえに、家族は経済的に困窮した。一方のエンゲルスは、資本家の息子としての自分と労働者の実態に心を痛める自分とのはざまで悩む。そしてマルクス一家を経済的にバックアップする心優しき人間に描かれている。史実に正確に、2人の出会いから『共産党宣言』の完成までを描いた硬質な映画である。

「万国の労働者よ、団結せよ!」「ヨーロッパに妖怪が徘徊している。共産主義という妖怪が」

本作品は、「あなたにとってのマルクスは?」との問いかけなのだろう。それは、過去のあなたとマルクスの関係か、現在のあなたの中のマルクスなのか。

ソ連型社会主義が崩壊し、マルクスなんてとうに終わっている。否、否、国会の「働かせ方改革法案」審議の強引さをみていると、資本の本質は変わっていない。僕は、それぞれのマルクスがいていいのだと思う。ちょっと遠くなっていたマルクスが少し引き戻された。


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