晴走雨読

晴耕雨読ではないが、晴れたらランニング、雨が降れば読書、きままな毎日

「秋本真利贈収賄疑惑事件から、権力をめぐる構図を読み解く」 日本風力開発 競馬 洋上風力 黒川弘務  辻裕教

2023-09-10 11:11:41 | Weblog

「秋本真利贈収賄疑惑事件から、権力をめぐる構図を読み解く」 日本風力開発 競馬 洋上風力 黒川弘務  辻裕教 

僕が最初に感じたことはなぜ「競馬」なの?少し変わった事件だなというもの。マスコミ報道からは、利権をめぐる業者と政治家の典型的な贈収賄事件に見える。だが、だがどうももっと根が深いのではないか。

○まず、政治家の関係から見ていこう。菅―河野―秋本の親分子分ラインはこうだ。

*菅義偉(前総理):河野太郎を総裁選に担ぎ出す。法大出身で秋本真利は大学の後輩。当時、菅氏のイメージに合わない唐突な感じを受けた「カーボンニュートラル宣言(政策)」を覚えている。きっと、再生エネルギーは金のなる木と判断して、風力発電の拡大も盛り込む。

*河野太郎(デジタル担当大臣、一応麻生派):秋本真利を市議から国会議員に引っ張り出す。なんと、河野一族は昭和の時代から競馬会との関係が深く、祖父の一郎は畜産会のドン。那須野牧場を所有。父の洋平は日本軽種馬協会理事。太郎自身は日本競走馬教会会長だった。太郎の実弟が社長の日本端子など河野一族の関連会社が入る麻生台ビルの上層階には競馬諸団体が事務所を構えている。ひとつ謎が解けた。今回の事件の舞台が「馬主組合」というのもなるほどとうなずける。

*秋本真利(外務政務官辞任):氏は結局パシリ役だった。「再生可能エネルギー普及拡大議員連盟:会長・柴山昌彦」事務局長として風力発電を推進。氏の役割はこうだった。洋上風力入札第1ラウンドでは、3海域を三菱商事が総取り。それに不満を抱いた日本風力開発(社長:塚脇正幸、氏は三井物産出身)からの依頼を受けて第2ラウンドで審査基準が変更されるように、国会で質問。見返りに供与を受けたという構図。

以上からは、三菱対三井の利権争奪も見えてきた。

○もう一つの動きを見たい。岸田―麻生による大宏池会ラインが、菅―河野タッグつぶしのために検察を動かしたという見方だ。

岸田文雄(総理):菅退陣後、岸田、麻生も発起人に名を連ね「国産再エネに関する次世代型技術の社会実装加速化議員連盟:会長・森山裕」を発足させ、菅―河野―秋本ラインに対抗。今回の事件は検察を動かし、秋本を発端に河野、菅の政敵をターゲットにしているのではないか。

検察:菅に対する怨念を抱えている。菅(当時官房長官)は、黒川弘務元東京高検検事長(カケ麻雀)を検事総長に据えるために検察庁法改正案(定年延長)の閣議決定を主導した。結果的には世論の反対で断念。この定年延長を進言したのが辻裕教法務事務官(当時)だ。その辻氏は、菅をサポートした「裏切り者」として検察の人事で、仙台高検検事長の職を辞すべく追い込まれた。だがあくまで検察のターゲットは菅なのだろう。検察の独立を脅かされた恨みは忘れていない。

9月13日にキシダは内閣改造をするという。これが、国民のためではなく、自らの権力の延命のためだということは「国民は百も承知」だ。ただ、キシダ対スガに闘いからも目を離せない。

雑誌『選択』2023年9月号を参考とした。

 

 


コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 重田園江 『真理の語り手 ... | トップ | (再開)北海道コンサドーレ... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

Weblog」カテゴリの最新記事