晴走雨読

晴耕雨読ではないが、晴れたらランニング、雨が降れば読書、きままな毎日

辛淑玉さんは、凄い フォーラムその2

2008-08-03 14:52:33 | Weblog
 拓郎さんの近況が伝わっています。昨日、母校広島修道大学の構内に拓郎の歌碑が建ったそうです。除幕式に現れた本人はご覧のとおりです。


 
 雨の週末、こってりと走りたいのですが、雨降り止まず。体がなまってしまう。



 『札幌時計台レッスン 政治を語る言葉』(山口二郎編 七つ森書館 2008年刊)第3章「マイノリティーから見た戦後日本の欠落」(2008.8.14)(辛淑玉)から

 辛淑玉さんは圧倒的に凄いと思う。この国は、在日にとって、「格差や不平等や貧困は昔から存在した。」ということは、以下の講演での発言(要約)からもわかる。

 「在日には選挙権がない。法律が変わり国民年金に入れるようになったのは、65歳になるまでに25年間以上納められる人だけだった。自分は、「憲法を守る」とは言わない。憲法の「国民」という枠の中からは、在日は排除されている。」

 「国民総背番号制(住基ネット)は、外国人登録証明書(外国人登録法)と同じ。日本人の「朝鮮人化」が始まった。教育基本法の枠に在日は入っていないので、小学校の入学案内は来ない。自衛隊に入れない。」

 「『護憲』『自衛隊派遣反対』と言っている人たちに何か空々しいものを感じる。どうも『護憲』と言うやつは金持ちじゃないかという気がしてきた。貧乏人は飯を食うために自衛隊へ行く。『自衛隊は出て行け』という言葉の裏に、飯が食えない者への思いはあるのか。」

 「在日の生き方は、今のフリーターそのもの。就職もできず、家も持てず。」

 「日本の人たちは、なぜ北朝鮮に『在日を返してくれ』と言わないのでしょうか。『返してほしい』というのが、どうして日本国籍を持つ者に限られるのでしょうか。北朝鮮政府によって拉致された(日本で生まれ、育ち、日本語しか使えない)在日は数え切れないほどいますが、そこに焦点が当たることはありません。それは、朝鮮人は北朝鮮に帰ることが幸せだ、という排除の思想があるからです。」


 
 私は、拉致問題にも差別構造が内包していた事実を初めて知った。辛さんのような方から、ラジカルに問われてしまうと、反論できる言葉もない。この国が過去に犯した犯罪、それが現在に到るまで解決されていない。

 この差別や排除の事実をつきつけられる時、私たちは論理的に反論できない、日本人であることを問われても変えようのない事実。まさにそこに、この国に今なお論理を超えた在日に対する差別や排除の根があるのではないか。
コメント
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