晴走雨読

晴耕雨読ではないが、晴れたらランニング、雨が降れば読書、きままな毎日

加賀乙彦

2006-09-10 15:52:43 | Weblog
 加賀乙彦氏は、精神科医であるとともに作家で数々の作品を手がけている
私の好きな作家のひとりです。

 近著に『悪魔のささやき』(集英社新書2006)という小著があり、
人はふわふわとした心理状態の時に、犯罪を犯したり、自殺をしたり、
煽動によって一斉に同じ行動に走ってしまうという。

 それを後押しするのが、「悪魔のささやき」である。
 
 多くの受刑者と交流してきた筆者は、殺人事件を犯した人が、
この人がなぜという位、ごく普通のひとであることから、
その正体をつかもうとする。

 また、60年代の学園闘争、オウム真理教事件などをもとに
集団行動の怖さも指摘し、今のこの国の情況に危機感を表して
いる。

 そして、「どうしたら悪魔のささやき」を防げるかを示す。
流されて行動するな、自分の頭で考え自分で選択して行動する
ことが大切という。


 さて、問題は、ここからではないか。私達は、このままでは
いけないこと位は誰しも薄々感じている。
どうしたら良いかもわかっているのではないか。

 しかし、楽に流れ、あえて周りとの軋轢を避け、職場の秩序に
逆らえない自分がいる。

 ここをどうやって乗り越えるかが問題なのだと思う。

 ここに、よくコメントしてくれる生住滅氏のブログ
http://pub.ne.jp/dogyamat
Retriever Legend's blog
では、新たな我々の『戦前責任」について問われている。
 (こういうと硬派に聞こえるが、愛犬日記は珠玉の読み物です。)


 

 



 

コメント (2)
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