昔から日野川支流の岩谷川や大河内川の支流の沢を登ってきましたが、なかなか行くことが出来ませんでしたが、漸く昨日のプレインターハイも終わり今日、行くことが出来ました。メンバー構成を見ると、往年のクライマーA木さん、いつも沢や山スキーで一緒にヤバい処に行っているO橋さん、付き合ってたころから一緒に山に行っているカミさん、そして最近メキメキ沢の実力を付けているT田さんの5名で行ってきました。
朝4:10ハーモニーホールに集合し一路旧今庄の広野ダムに向かいます。ここからの林道は全員軽トラに乗車し旧大河内集落跡に向かい、路肩に停め5:50出発です。

源平谷出合。苔むした日本庭園のような風情を持つ沢でした。
最初は3週間前に来た真谷を登ります。一昨日まで良く雨が降っていたせいか普段流れていないであろう所にも流れており、水量は見た目にも多く感じる。堰堤を1基右から越し、4m滝は残置ロープで左から簡単に越した後、杉谷を過ぎ、右岸に端正なU字ゴルジュに2段7m滝がかかり、ここから源平谷が始まります。フリーで簡単に越し暫くは小滝が連続しますが何れも快適に登ることが出来ます。
大洞を越すと滝の中間で2条に分かれた7m滝が現れます。ロープ出してハーケンやカムを使いアブミを付けて人工で登ることが出来ました。この滝は総じてリスの開きが殆どなくハーケンの効きに難渋しました。

スリッピーな苔で難渋。一部人工で登りました。カムの効きはマズマズ。
この後も小滝が続き、次に出た4m滝は左から登ろうかと考えている最中、A木さんは空荷で何とかクリア!さすがはボルダー(最近は!?)ロープを垂らしてもらい皆登る。

左からフリーで登る。微妙なスタンス・ホールドの為、ザックを下ろして登りましょう!
そして・・・遂に今回の最難関の4段20m滝が目前に現れた。秀麗な面持ちの渓相の滝だが、上部の3段目(9mのスラブ滝は手掛かりが無い)は悪そう…。2段目までは簡単に登れたが、取り付きも最悪でハーケン打てるところも無い。(ボルト持って来ればよかったかも)実際、ハンマーで探りつつ効きの怪しいハーケン打って(1枚は弾かれ釜の中に紛失)、怪しい草付きや泥を無理やりスタンスにするなど、中盤の大きなガバにザックを放り投げ空身で到達。その後は左の草付きの草束にシュリンゲを巻き付け支点、そしてスラブに生えた草付きを登り、漸く届いた木の枝に支点を作り一安心。このまま4段目の滝も登り、完登となった。このスラブを登れば難易度は一気に上がると勝手に実感。そして感無量に浸る。いつしか全身泥まみれに。

4段目の滝は小さく見えるが、この谷の核心部はこの滝の3段目9mスラブ!ここを登れたなら難易度は上級クラス!(勝手に妄想)
暫く簡単な小滝、ゴーロが続くが、2段の7m+大テラス+5m滝が出てくる。1段目はカミさんは右のフェースからと言うが中盤は可成り厳しそう。(シャワークライムしたくないのでそう言ってるように思った)ボクは合羽を着て、左のカンテから中盤の流芯をシャワークライムして右に移り(意外とホールド有った)登り切った。もちろんハーケンは2枚打ってのロープ使っての登攀。2段目は滝の右岸草付きルンゼを簡単に登り登攀終了。

最初の出だしのカンテの何処に支点を作るかがポイント!ここで失敗したら更に下へグランドフォール!上部は安定してた。
段々と水は細くなるが、小滝の合間に5m滝や8m滝が出てくる。いずれもフリーで行けそうだが、お助けロープで出して後続をビレーしながら登る。最後までどんな滝が出てくるか分らない。
漸く源頭に出ると激藪が始まる。高度計では(沢ではGPSは使わない。地形図とコンパスと高度計のみ使用)山頂まで80m程。左に逃げてロボット尾根に出る作戦。ここまで高度が上がると、藪は熊笹のみで苦渋は感じない。いつしかロボット尾根に、ほんの僅かに残る踏み跡に出た後は忠実に見逃さないように登るだけ。そして13:55ロボットピークに到着。完全燃焼の遡行と成り皆と固い握手を交わす。感動の瞬間。

ロボットピークで記念撮影!こういったところに来ると仲間との絆、夫婦の絆が深まるような気がします。
カミさんとは6年前の瓢箪谷左俣以来の難関の沢だった。
3週間ぶりのロボットピーク。風は涼しく蜻蛉が舞っていた。武生の名峰の日野山をはじめ展望は良好だった。
ここでのんびり昼飯と成ります。T田さんはカレーライスを作ってました。(美味しかったです)ボクたちはいつもの、乞食のような簡素な糧食。そして14:35ロボット尾根を下山。相変わらず不明慮過ぎて獣道に迷いつつ、先頭を歩くボクは露払いならず蜘蛛の巣払いしながら顔面蜘蛛の巣シャワーで下山。16:20大河内川の林道に到着。ここで川に浸かり蜘蛛の巣や、汗、泥で汚れた身体を洗い、駐車場所まで熊が出そうな林道を歩くこと16:50到着しました。お疲れ様。着替えて軽トラでドナドナしつつ、広野ダムに到着。ここで皆と別れ帰路につきました(自宅着18:50)

軽トラでゆっくり林道を走らせました。出作り小屋が3棟有るくらいの静かな廃村を過ぎました。
有る資料によれば、集落の起源は滋賀県永源寺町の君ヶ畑から分かれた木地師の定住と伝わり、往古は木地職専門で暮らしていたといいます。明治28・29年の大水害により耕地の流出・集落有林のほとんどが保安林や砂防指定地となり、開墾・伐採の大幅な制限により生活の道が絶たれ、同41年半数が北海道に移住。その後の家数は安定するが、昭和34年頃から離村者が出始め、昭和41年無住となったとの事。林道を歩くと当時の石垣やその営みの痕跡が認められ、日露戦争(戦勝)記念碑も在りました。沢登りに出かけると、こういった昔の人の営み、そして離村者の哀愁を感じずにはいられません。
今回の山行は、岩盤の発達したこの界隈でも最難関の沢と実感。6月に沢から転落して痛い思いをしただけに、最初ビビってましたが、いつの間にか、普段の攻めの登りに変わっていました。そんな楽しく山登りを同行してくれた仲間に感謝。そしてカミさんにも感謝です。
詳細の写真等は後日アップします!!!!(気になる方は是非…行ってみてください)
朝4:10ハーモニーホールに集合し一路旧今庄の広野ダムに向かいます。ここからの林道は全員軽トラに乗車し旧大河内集落跡に向かい、路肩に停め5:50出発です。

源平谷出合。苔むした日本庭園のような風情を持つ沢でした。
最初は3週間前に来た真谷を登ります。一昨日まで良く雨が降っていたせいか普段流れていないであろう所にも流れており、水量は見た目にも多く感じる。堰堤を1基右から越し、4m滝は残置ロープで左から簡単に越した後、杉谷を過ぎ、右岸に端正なU字ゴルジュに2段7m滝がかかり、ここから源平谷が始まります。フリーで簡単に越し暫くは小滝が連続しますが何れも快適に登ることが出来ます。
大洞を越すと滝の中間で2条に分かれた7m滝が現れます。ロープ出してハーケンやカムを使いアブミを付けて人工で登ることが出来ました。この滝は総じてリスの開きが殆どなくハーケンの効きに難渋しました。

スリッピーな苔で難渋。一部人工で登りました。カムの効きはマズマズ。
この後も小滝が続き、次に出た4m滝は左から登ろうかと考えている最中、A木さんは空荷で何とかクリア!さすがはボルダー(最近は!?)ロープを垂らしてもらい皆登る。

左からフリーで登る。微妙なスタンス・ホールドの為、ザックを下ろして登りましょう!
そして・・・遂に今回の最難関の4段20m滝が目前に現れた。秀麗な面持ちの渓相の滝だが、上部の3段目(9mのスラブ滝は手掛かりが無い)は悪そう…。2段目までは簡単に登れたが、取り付きも最悪でハーケン打てるところも無い。(ボルト持って来ればよかったかも)実際、ハンマーで探りつつ効きの怪しいハーケン打って(1枚は弾かれ釜の中に紛失)、怪しい草付きや泥を無理やりスタンスにするなど、中盤の大きなガバにザックを放り投げ空身で到達。その後は左の草付きの草束にシュリンゲを巻き付け支点、そしてスラブに生えた草付きを登り、漸く届いた木の枝に支点を作り一安心。このまま4段目の滝も登り、完登となった。このスラブを登れば難易度は一気に上がると勝手に実感。そして感無量に浸る。いつしか全身泥まみれに。

4段目の滝は小さく見えるが、この谷の核心部はこの滝の3段目9mスラブ!ここを登れたなら難易度は上級クラス!(勝手に妄想)
暫く簡単な小滝、ゴーロが続くが、2段の7m+大テラス+5m滝が出てくる。1段目はカミさんは右のフェースからと言うが中盤は可成り厳しそう。(シャワークライムしたくないのでそう言ってるように思った)ボクは合羽を着て、左のカンテから中盤の流芯をシャワークライムして右に移り(意外とホールド有った)登り切った。もちろんハーケンは2枚打ってのロープ使っての登攀。2段目は滝の右岸草付きルンゼを簡単に登り登攀終了。

最初の出だしのカンテの何処に支点を作るかがポイント!ここで失敗したら更に下へグランドフォール!上部は安定してた。
段々と水は細くなるが、小滝の合間に5m滝や8m滝が出てくる。いずれもフリーで行けそうだが、お助けロープで出して後続をビレーしながら登る。最後までどんな滝が出てくるか分らない。
漸く源頭に出ると激藪が始まる。高度計では(沢ではGPSは使わない。地形図とコンパスと高度計のみ使用)山頂まで80m程。左に逃げてロボット尾根に出る作戦。ここまで高度が上がると、藪は熊笹のみで苦渋は感じない。いつしかロボット尾根に、ほんの僅かに残る踏み跡に出た後は忠実に見逃さないように登るだけ。そして13:55ロボットピークに到着。完全燃焼の遡行と成り皆と固い握手を交わす。感動の瞬間。

ロボットピークで記念撮影!こういったところに来ると仲間との絆、夫婦の絆が深まるような気がします。
カミさんとは6年前の瓢箪谷左俣以来の難関の沢だった。
3週間ぶりのロボットピーク。風は涼しく蜻蛉が舞っていた。武生の名峰の日野山をはじめ展望は良好だった。
ここでのんびり昼飯と成ります。T田さんはカレーライスを作ってました。(美味しかったです)ボクたちはいつもの、乞食のような簡素な糧食。そして14:35ロボット尾根を下山。相変わらず不明慮過ぎて獣道に迷いつつ、先頭を歩くボクは露払いならず蜘蛛の巣払いしながら顔面蜘蛛の巣シャワーで下山。16:20大河内川の林道に到着。ここで川に浸かり蜘蛛の巣や、汗、泥で汚れた身体を洗い、駐車場所まで熊が出そうな林道を歩くこと16:50到着しました。お疲れ様。着替えて軽トラでドナドナしつつ、広野ダムに到着。ここで皆と別れ帰路につきました(自宅着18:50)

軽トラでゆっくり林道を走らせました。出作り小屋が3棟有るくらいの静かな廃村を過ぎました。
有る資料によれば、集落の起源は滋賀県永源寺町の君ヶ畑から分かれた木地師の定住と伝わり、往古は木地職専門で暮らしていたといいます。明治28・29年の大水害により耕地の流出・集落有林のほとんどが保安林や砂防指定地となり、開墾・伐採の大幅な制限により生活の道が絶たれ、同41年半数が北海道に移住。その後の家数は安定するが、昭和34年頃から離村者が出始め、昭和41年無住となったとの事。林道を歩くと当時の石垣やその営みの痕跡が認められ、日露戦争(戦勝)記念碑も在りました。沢登りに出かけると、こういった昔の人の営み、そして離村者の哀愁を感じずにはいられません。
今回の山行は、岩盤の発達したこの界隈でも最難関の沢と実感。6月に沢から転落して痛い思いをしただけに、最初ビビってましたが、いつの間にか、普段の攻めの登りに変わっていました。そんな楽しく山登りを同行してくれた仲間に感謝。そしてカミさんにも感謝です。
詳細の写真等は後日アップします!!!!(気になる方は是非…行ってみてください)
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