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登りの尾根から仰いだ大笠山!帰る頃になってやって姿を現してくれた。
今日の山行はYASUHIROさんと名人とで行ってきました。
この山はとても思い入れのある山で、白山系の中でも好きな山です!過去に沢登りで瀬波川チョーゲージ沢で、登山道で行ったくらいで、この厳冬期に登れるとは思ってもいませんでした。YASUHIROさんに聞いた時、この時期、このコースで行けるんかな!?と思ってしまいましたが、素晴らしいメンバーに恵まれ、山頂を踏む事が出来ました。
今日の天気はかなり大荒れで、超強力な寒波で全国的に被害が出たらしいです。そんな中、山に登ってきました。その中で目標を決めたら這ってでも行ってやる!といった気概を持つことの意味を二人から教わりました。
土曜日、自宅の除雪を一通り済ませ、ストーブの薪を小屋から運んできたりして、大荒れの土日を家族が過ごせるように準備して出発です。高速道路は風雪が強く、風に煽られながら一路、五箇山IC目指します。国道から境川へとであい橋を渡ると直ぐに除雪終了。明日はココからスタートということだ。近くに車を停め(17:00)、後から来るメンバーの為に、車で除雪する(タイヤで踏む程度)。そして山の準備をしながら小説を読みながらビール飲んで待つ。18時になると名人が到着。パジェロで宴会しながらYASUHIROさんを待つ。暫くすると全員がそろい、YASUHIROさんの車に宴会場を移しビール一気飲み!その間も外は風雪の嵐!明日は3時発ということなので、ちょっと飲み足りないが別れ寝袋にくるまる。
朝2時起床。外はまだ雪が降りまくっている。おにぎり喰ってヘッデン点して出発だ!3:00発
境川ダムまで雪崩に気をつけながら延々と道をラッセルする。途中、1.4kmの打越トンネルも通り、ダムサイト到着!雪に覆われた開津橋を渡り、開津谷と大畠谷の間の尾根に取り付く。いきなり急登が続くが、このメンバーならどぉって事ないだろうね。それからも延々と登りが続き、しかもラッセル、そして吹雪で寒く、ヘッデンでの登高なので現在位置を把握しながら登る。さらに尾根が複雑でアップダウンがあるので、帰路を考え効率よく進む。それにしても風雪が強い。天気予報では回復傾向にあるらしいのだが、その兆しは皆無。不安が募るもYASUHIROさんのモチベーションは高い。這ってでも山頂に行く!と言っている。弱気な自分が情けない。
黒池に到着。今度は水を湛えた時に来てみたい。(7:25)この頃には周りは明るくなってくるが、それにしても風雪が強い。YASUHIROさんの指示のもとコースをとりながら進む。
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雪崩の恐怖に苛まれながら進む! 仙人岩をトラバース!このコース取り正解!!
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山頂へ向け氷化した斜面を登る(写真:YASUHIROさん) 山頂はもうすぐ!ファイト!(写真:名人)
今日の核心部の仙人岩をどうやって越すか!これは上手い読図で左から巻きこむようにトラバースして尾根を登り県境稜線に出た。8mm×40mザイルは使わずじまいだが、このコース取りは的確だった。雪の状態はガスで見渡せないが不安定な状態だったが、その微妙なラインは経験がモノを言う。
県境尾根に出ても相変わらず風雪の勢いは変わらず、山頂はもちろん30m先の雪屁も見えない。地形図で方向を確認しながら微妙なアップダウンを地形図におとしながら進む。高度計でも地形図でも最後の登りだということが分かる。カリカリの氷化した斜面を登り、平坦を南に進むと見覚えのある標柱が立っている。エビの尻尾に覆われたそれを確認すると「大笠山」と刻まれていた。ヤッタネ!みんなと握手を交わす。感動!!簡単な食事を摂ろうとするが、おにぎりがカチコチに凍っていた。そしてシール剥がしてGO!(11:10山頂着~11:40山頂発)
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頂上までまだまだ・・・ガス晴れてほしいな~ 山頂で記念撮影!ヤッタネ!!
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帰る準備にさしかかると青空が・・・ 帰りの尾根(県境尾根)真っ白な尾根!
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山頂直下の尾根!モンスターやらエビの尻尾やらいっぱい居た。 瀬波川です。
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最高の滑りを堪能できた!場所は山頂下の尾根 (写真:YASUHIROさん)
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県境尾根パウダー(写真:名人)
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パウダーでお腹いっぱい!!(写真:名人)
やはり天気予報通りで山頂に居る間徐々に青空が見えてきた。そして雲の切れ間から他の山々が見えてきた。それは一気に晴れ渡り、登りの尾根もはっきり見える!一気に滑りこむ。先日買ったテレマークの靴もとても良く、滑りやすく意図する方向へ進ませてくれる。買って良かった!
途中の登り返しを嫌い、大畠谷の方向へ進み登りのトレールに接続する。雪崩の危険を孕んだ斜面を一気に滑って振り返ると、笠を広げたやうな美しい山頂が見える。艶やかな真っ白なシーツの上には風が刻んだ模様が一面に広がり、雪をかぶった木々が輝いている。こういった光景との出会いがあるから山登りはやめられない。写真じゃなく、実際を眼で見るのが大切なのだ!写真には無いものがそこにあるはず。
この後は、雪に覆い隠された朝のトレールの雰囲気を辿りながらアップダウンのある尾根を、滑った。もちろん雪質も最高でスプレーを巻き上げながら滑った。
ダムに出た後も、もと来たコースを辿り、トンネルを潜って車の元へ(15:30着)
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大畠谷のようす。良さげだけどこの後、大滝が・・・ 県境尾根をバックに登り返す名人
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激パウダーを楽しむYASUHIROさん 境川ダムが見えてきた!
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開津橋を渡る。横にそれたらダムに落ちるよ。 打越トンネルのようす。
今日のコースは厳冬期日帰りという厳ししい山行であり、大笠山のこの記録はおそらく無いと思う。当初地形図を広げイメージすると、痩せ尾根や雪崩の巣通過など無理かなと思っていたボクだったけど、それは机上登山であって、実際に行ってみないと分からないし、その原動力となる熱い情熱がなければいけないんだと思った。YASUHIROさんや名人のようにボクもいつまでも青春していたいな~と強く感じました。今日も白山に抱かれ幸せな気持ちになりました。ありがとうございました!そしてヤッタネ!
最後に、YASUHIROさんや名人は、超幅広のポントゥーンで登り、ボクのテレ板はスヌープダディーというミッドファットの板で登りました。お陰で二人の後を歩くと超快適なトレールを進む事が出来ましたが、ボクがラッセルした後は、その轍が細く申し訳ない気持ちでいっぱいでした。