山ヤのゲンゴロウ

山登りと自転車、ログハウスなど趣味にいつて

土倉谷、そして廃鉱探索

2013年05月25日 | 沢登り2

土倉鉱山跡地(戦前の鉱山跡地)。朽ちたコンクリートの構造物を草木が覆っていますが、当時の人達の声や機械の音が聞こえてくるような感じでした。

気温も高まり汗ばむ今日この頃。山スキーをするにはちょっと違和感を感じてしまいます。
そんな訳で今日から合羽を着込み滝に打たれながら登る、沢シーズン突入です。ヤッパシ沢登りもとっても楽しい。泥や蜘蛛の巣に塗れつつ滝を登る。山スキーには無い楽しみが此処にはいっぱい有ります。ザックの中身を一新し今日からは夏の山スタイルに変更です。

今日は、湖北の沢登りをしてきました。このエリアはボクにとって未踏。眞ちゃんとの久しぶりの沢です。
山登りって、入る山域によって植生はもちろん、地質ににより水流に磨かれた様々な地形を顕にする谷を見るのも楽しみ。特に今回は過去に銅鉱石が採掘されていたところとあって、過去に先人達がその露頭を発見して採掘の可能性を見出し事業化してきた訳だけど、その片鱗に少しでも触れ、当時の人達に想いを馳せたいと思いました。

眞ちゃん家に集合し、木之本に向かいます。303号線に入り八草峠手前の土倉谷林道に入り、暫く行くと、鉱山の選鉱場跡地を過ぎ二俣の左俣から入渓です。地味な沢で何も無いかなと思いきや、意外に立派な滝が姿を見せ、登る事が出来ました。シャワークライミングが有ったりと、カッパを着て水流の中をハーケンやカムを効かして登りました。この感覚・・・山スキーには無いスリルが有るし、やっぱし沢登りは楽しいです。瀑音で声や笛が聞こえないので無線を使っての登攀。これも楽しかったです。勉強になりました。
 
 暑い夏は沢登りだね。シャワークライミングの滝          ハーケンでA0で登りました。

 
 登りの谷は登攀的要素が有り、ロープ出して登る事が出来ました。久しぶりに打つハーケンの感触が心地よかったです。

その後もたくさん滝が現れ、フリーで気持ち良く登れるところも多く有り、記録が無い谷だけにショボイ谷かなと最初は不安だったけど、詰めるにつれ当たりかなと思いました。そしてこの山に銅鉱が眠っているとは、現代の様な探鉱の先端機器が無かった時代に発見した先人達は凄いなと実感しながら登りました。
 
 雪は無く、水と岩と樹に囲まれ誰もいない山。山スキーよりもちょっと危険な匂いのする沢登り。新緑の時期もイイね。

  
 いつもと違う筋肉使った為か、翌日は筋肉痛でした・・・。         谷を詰めると何だか平和な感じの良いところに。白山系には無い感じです。

徐々に詰めると、平流となり周りはブナや栃の林となります。とても大きな栃の木が迎えてくれました。この山には登山道が無いので、人工的なモノも無く心地よかったです。

 栃の大木。ボクの家の栃の木もいずれはこんな大きな木になるといいな。

稜線に出たら、後はコンパス振って、帰りの沢を下りるだけ。滝も無く平凡なガラガラの沢だったけど、最後の本流手前は地形図に窺えるとおり、ゴルジュとなっており、イイ雰囲気でした。
 
  下りの沢は最後に立派なゴルジュが有りました。       ちっちゃな懸垂も一箇所。

本流を下ると、古い石積みが随所に見られ、さらに両岸には古いコンクリートの構造物が草木に覆われています。鉱山の跡地で、朝通り過ぎた所よりも更に古いものでした。しかも、地形図上で気になっていた川が暗渠になっており以前、此処には大きな鉱山、人達がいたという事がその規模で如実に実感出来ました。
当時の資料を読んでみたいなと強く思い、家に帰ってこの「土倉鉱山」をネットで検索して色々見ました。
こんな風に山に入ると、昔住んでいた人達の住居跡の基礎石などが見られますが、そこに住んでいた人はもう死んでいないけど、そこに生活が有ったという事を知る事が出来、その雰囲気を感じる事が出来、とても感動します。
廃墟マニアの心をくすぐる山行となりました。
 
 土倉谷鉱山跡地(戦後、ここに移りました)         坑道へのトンネル。

そして、山に登っている時に今日がカミさんの誕生日である事に気付きました。
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薪集め

2013年05月15日 | 自然
今日は仕事が休みだったので、我が家の暖房器具の燃料を確保するために汗を流していました。

 太いところで樹径1m近い桜の木でした。 軽トラは我が家で一番の働き者の車です。

我家に鎮座するストーブの燃料は木質系燃料をはじめとする木材なので、(たまに紙や生ゴミ、プラスチック等ゴミ焼却炉に化していますが・・・)その燃料を確保するために山に赴き木々を伐採し玉切り、薪割り、薪小屋にて乾燥といったプロセスを辿る訳ですが、
今日はその伐採に汗してきました。
今日の燃料は「桜」です。知り合いの家の庭樹が、道路拡張のために伐採するので、「クレーン車を使って伐採するので、積んであげるから良ければ持って行って!」との事。ということで、我が家で一番の働き者の車、スズキ キャリーにチェンソー積んで乗って現場へGO。
既に倒されていた樹齢50年程のブッ太い桜の木を玉切りし、ワイヤーで玉掛け(一応、ボクは玉掛け、及び移動式クレーン車の免許は持っているよ)し軽トラの荷台に積み込み運搬しました。
軽トラの可積載荷重は350kgとなっていますが、いつものことながら、それを軽く越し1トン以上積み込み現場~家を3往復しました。リアサスペンションはリーフ(板バネ)だけど完全に縮みブッシュとシャシが接触していました。リアの荷重が重すぎて若干ウイリー気味で、フロントタイヤの接地感に乏しくステアリング切ってもうまく曲がらない感じ。フワフワした感じで、こんなに積載しても良くシャシが曲がらなかったなぁと感心。さすがスズキ キャリーだなとエンジンブレーキを多用しながら我が家を往復しました。
 
 こうやってボチボチ燃料を集めないと、冬、寂しい思いをするので・・・。           今回の記事には関係ないけど先日の山スキーで出合ったカモくん。

この後は、約40センチに玉切りして薪割りです。
この「桜」の燃料は、燻製のチップにも良く使われる素材です。この燃料を燃やす際には、一酸化炭素中毒にならぬやう若干家の中に煙を漏洩させ、煙の匂いを愉しみながら酒を飲みつつ、家の中で乾燥させる衣料の匂い付けをしています。そして、煙で害虫駆除そして壁や天井を燻し風合いを出していこうと思います。
昔の家って、中に入った瞬間、煙からの燻されたイイ匂いがするんだけど、そんな匂いにしたいなぁと思います。
自動車等の排気ガスと違って、田んぼの畦で燃やす草の煙の匂いや、薪ストーブの煙の匂いって凄く癒されます。何でかな!?
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猫又谷は今日も快適でした。

2013年05月13日 | 山スキー!H25

 G藤さんと剱岳!どちらもカッコ良かったです!

今日は、G藤さんと二人で猫又山に行ってきました。
本当は、もっと朝早く出動する予定でしたが、深夜・・・職場から緊急招集があって、それが終わった後車をブッ飛ばしG藤さんと合流し3:30丸岡IC出発となりました。
ちゃんと!?仕事をしているので、有難いことでその余暇の娯楽として、こんな風に山へ行けるんだけど、ちょっと痛かった。(実は、猫又山は何度も登っているので、猫又山から釜谷山コースを狙っていたのです・・・。)
しかも、谷を登っていても、ここは電波が通じるのか携帯電話が良く鳴り、その応接に疲れ気味でもありました。
 
 毛勝の分岐から1km程進むとこのゲートが。ここから歩きます。土倉谷の出合いまで約3km         林道から猫又谷に入ります。


 真っ直ぐ伸びた広大な谷。山スキーには最適の谷です。でも落石注意ネ。

魚津ICで下りていざ片貝川へ。でも毛勝谷への分岐(標高426m)地点にはゲートが。でも簡単にゲートを解放し猫又谷へ進むも、標高500m地点に新たなゲートが。ここにある立派な駐車場に車を停めて、6:00ツボ足で向かいます。15年前にめっこ山岳会のメンバーで来た時は毛勝の分岐から歩いたので気分的には楽だったけど、7年前にカミさんと来た時は、土倉谷との出合いまで車で来れたので、何だか損した気分。駐車場から土倉谷の出合まで約2.5km歩く事になりました。
猫又谷沿いの林道を歩き標高1000m付近で雪に覆われた猫又谷に入る。見上げると、コルまで延びる雪渓。近くに見えてなかなか遠いこの谷を登り詰める。でも、登っている間、両側から音をたてデブリが5~6回流れ落ちてくる。一緒に岩も。周囲の空気を震わせる音が聞こえ大きな雪崩か!?と思い振り返ると上空を飛ぶジェット機の音。ちょっと紛らわしい。S崎先生の事故もあって、今回からは保安帽を被ることにする。10年程前にこの谷で福井山岳会のK林さんが落石で負傷し病院送りになりました。
G藤さんがちょっと遅れ気味だけど、昨日は白山に行っており2日続けての山スキー。疲労が蓄積していんだろうね。11:30そうこうして猫又谷を登り上げると目前には「剱岳」の秀峰、立山や後立山がバッチシ眺められ感動。毎日拝められる富山県民が羨ましいな。
 
 今日はとても暑く、雪崩、岩が良く落ちてました。          もうすぐ稜線です。

 
 猫又山山頂で記念撮影!お疲れさまでした。            猫又に来たらヤッパシ此処で記念撮影しとかなきゃね。

ここから、稜線伝いに登り、12:30山頂着。ここで周りの山々を眺め記念撮影しいざ滑降。
雪はあまり滑らないけど、ブッ飛ばす。そして猫又谷に入る。傾斜が強く斜面も滑りやすく各々のシュプールを刻む。中盤のデブリも気温が高い為かソフトデブリで滑りやすく快適に滑り下りる事が出来た。
途中、昼食タイムをとり再び滑り下りる。最後の林道も雪の乗っているところ、無いところ関係無くスキーで走り、林道を歩き15:30車の元に到着。
 
 山頂から、猫又谷と望む。             山頂から、最初は剱岳を拝みながら滑る。

 
 あとは本谷に入り快適にスキー大会。     G藤さんの滑りにいつもながら見とれちゃいました。今日ボクはテレじゃ無く、山スキーで参戦でした。

 ヤッパシこれが大事です。


今日は平日とあってか、この山にはボク達二人しか居らず、とても静かな山を堪能できました。

そして、先日ボクの大好きなS崎先生が白出沢で落石に遭い逝かれてしまった。氏の事故を鑑みボクが出来る事と言えば、同様の事故に遭う事を防ぐ事だと思う。だから、今まで穴毛谷など落石多発の谷では保安帽を被るようにしていたけど、今日からはそのリスクが少しでも有れば被るよう心に決めた。更に、落石多発地点無いしも、滑降中での転倒、滑落の際、自身の身を守る事が出来るよう、保安帽着装に努めていきたいと思います。

 山スキーのこの一滑りにかける。谷を滑るのも楽しいけど、林道滑りも大好きです。雪の無いところもスキーで滑ってました。(傷だらけに・・・)どうせオンボロ板だし、まぁいっか~。
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備忘録 樹々の成長

2013年05月09日 | 自然

 左は樹齢約20年のブナの木  右は樹齢12年の栃の木  もっと大きくなれぇ~。

長い冬も終わり、毎日ポカポカ陽気が続いています。そろそろ山スキーのシーズンは終わりかなと思いつつ、山道具の部屋も衣替えの時期になりました。

秋に葉を落とした樹々達も春になると芽を膨らませ、根っこに蓄えた栄養分を一気に吸い上げ葉を一斉に広げます。
あの細い梢からどうやってあんなに葉を出す事が出来るのだろう!?薄毛でフサフサした新葉は物凄い速度で細胞分裂しているのだろうな。
そんな風に春、一斉に淡い緑色の葉で衣を彩るボクの家の庭樹や背後の山々を眺めると、ちょっと感動です。
そんなボクの子供の様な樹々を眺めながら庭を散策するのがこの季節の大好きなところ。
そして葉だけではなく、樹の成長も目を見張るものがあります。
 
 母屋の前に植えられた栃の木 樹齢7年 樹高は4m程       ブナの木 山で見かける大木になる頃にはボクはこの世に居ないなぁ・・・

 
 こういう時、田舎に住めて一瞬幸せを感じます。            山の木々も萌えています。春はイイ季節です。

基本的に山で拾ってきた樹の種から育てているので、植えた当時はか弱く踏んづけると枯れてしまいそうな幼木も、今となればボクの背をゆうに超し、子供達が木登り出来るまでに、そして家の2階の屋根に達しそうです。
家の周りは多くの木々で埋め尽くされ、今年の夏もその日陰に癒されそうです。
栃の木は10本以上、ブナは5本ほど、ミズナラやコナラ等様々な種類の楢、ホウの木、ナナカマド・・・が家の周りに居ます。朝には多くの野鳥が囀り中々イイ感じ。
確かに木は大きくなりすぎると台風等で倒れ被害が発生する事や、落葉により瓦や雨樋を傷めたりします。(先日ボクの家の屋敷周りの木(欅)を伐採したばかりです)でも、家に樹が有る事で周りの景色と調和してイイ景色になります。
本当は、もっと家の周りに植えたいのですが、そろそろ限界なので、鉢に入った樹々達は山に植えに行こうと思います。欲しい方は取りに来て下さい。差し上げます。
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カミさんと白山

2013年05月04日 | 山スキー!H25

 双耳峰を望む。ヤッパシ白山はイイね。雪質も良かったです~。

今日は、カミさんと平瀬から白山を目指しました。GW中ですが、兄妹家族が我が家に里帰りなので、子供等世話を押し付け!?ボク達だけ、山で楽しんできました。みんな有難う!!
そして今日は、最高の天気のもと良いカミさん孝行ができました。

ボクが平瀬から白山を目指す山スキーコース、いわゆる「白山東面台地」に登ったのは丁度十年前です。そしてカミさんとここへ登ったのは7年前・・・。ボクはほぼ毎年のように此処に訪れていますが、今日はカミさんと共に行ってきました。
 
 カミさんの愛車NV200 車中泊にはもってこいの車です。          朝はさすがに寒かったです。出発です。

  
 ダム湖畔道路に到着。ちょうど明るくなりはじめました。           鳥達の囀りを聞きながら進みます。

 
 台地下部を進む。先週かのトレールがちょっと煩く感じました。仕方ないけどね        転法輪谷を登り詰めます。トレール多いので滑りは別のところにしよう。

朝、出発が速いので、前日夜に平瀬に出発!大白川林道前のゲートに駐車し車内でビール飲んだり本読んだりして就寝。朝は3時起きの出発です。他に山スキーに来ている人が居るかなと窺うがボク達だけ。ゲートを出発です。暗闇の中の慣れた道のりを進み、ダムに到着。漸く周りは明るくなりだし、藪斜面を登り、台地末端に着く。ここでスキーを履き夜明け前の雰囲気を感じながらスキーを進ませる。
昨年来た時は、山スキーの達人とだったので、急いで登ったけど、今日はカミさんのペースに合わせて登るので、周りの雰囲気を堪能しながら登る事が出来た。
転法輪谷に入り登ること9:40コルに到着。別山が良く望める。今日は天気最高だけど、風が強く気温は低い・・・。エッヂとシールがあまり効かない。スキーアイゼンを効かせ氷化した頂上下の斜面を登り、10:50山頂に到着。ここで本日はじめて登山者に会う。南龍から来られたそうです。いつになく気温が低くバリバリ・・・。祠の陰でシールを剥がしいざ滑降!でも室堂前の斜面は氷化しており滑りにくいけど転法輪谷のコルに近づくにつれ快適な斜面になりだす。カミさんも大喜びの様相。
 
 転法輪谷を仰ぐ。(写真:カミさん)               転法輪谷コルを抜けて山頂目指す。別山がイイ感じ。

 
 山頂直下のカリカリ斜面。カミさんヘロヘロでした。     山頂で記念撮影!今年も一緒に山スキーで白山に来れました!!

 
 山頂の祠でお参りします。寒くここでは昼食とれないのですぐさま下りる準備。     室堂への斜面が一番凍ってました。二人で転んでました。

そして今日は転法輪谷を滑らず、大白水谷を滑る事に。シュプールの全く無い快適な斜面で、転法輪谷との間の尾根も見晴らし良く、ボクの主観では転法輪谷よりもこちらの方が爽快だった(と思います)。地形の変化を地形図読みながら楽しみながら、その間の尾根で景色を堪能しながら昼食をとり再び快適な谷、尾根を滑りそして元のコースに接続ししました。徐々に雪は重くなりつつもあったが快適に滑る事が出来ました。(13:10)
 
 大白水谷上部の様子。転法輪谷に比べ傾斜は穏やかで滑りやすいです。

 
 見晴らし最高転法輪谷と大白水谷の間の尾根。            この尾根も最高に良かったです。(写真:カミさん)

 
 どこまでも続く快適斜面にテレマークです(写真:カミさん)           定番の木の前で。

 
 徐々に雪は汚れ、腐ってくるけどスキーは良く進みます。         最後は林道まで藪漕ぎです。


 林道では沢水で靴やスキーを洗います。

やっぱし、白山を滑るなら此処が一番かなぁと実感しきりで、カミさんは東面台地2回目となりますが、今日の雪質はこれまでの春山スキーで一番だったと言ってました。


 転法輪谷と大白水谷との間の尾根。とてもイイ尾根でした。

帰りは林道の横から流れる沢水でスキーや靴を洗いながらのんびりと帰りました。
今日は好天の元、大好きな白山にカミさんと一緒に登れて良かったと同時に、家族に感謝の一日でした。

 やっぱしこれが一番!

今日もボク達が大好きな白山に登る事が出来ました。家族はもとより皆に感謝です!ヤッパシ地元の山が一番!
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GWの家族旅行

2013年05月01日 | 今日の源次郎

 源次郎初めてのクルージング。 山もイイけど、海もイイね!七尾湾と和倉温泉

4月27、28日は家族で能登半島へ旅行に行きました。
実は・・・山に行きたかったけど・・・
カミさんの職場の広報誌の取材のため、そのモデル!?として旅にでかけました。
メンバーは母とカミさん、源次郎の3人です。本当は父も来る予定でしたが、田んぼが忙しくキャンセルとなりました。
 
 のとじま水族館にて、ジンベイザメ。        イルカショーは京都水族館と比べてレベルが高かったです。ちょっと感動しました。

朝、車に乗って能登へGOです。能登有料道路が3月から無料となり、その恩恵を受けつつ、能登島水族館。10数年ぶりに来た。一部施設が新しくなり、アシカやイルカショーを楽しみました。そして七尾を観光し、本日の宿泊先である和倉温泉にチェックイン!風呂に入る前に船に乗り込み七尾湾をクルージング。勝山という山に囲まれ住むボクにとって海は特別なもの。そして高速魚雷艇いや震洋のような小ぶりの艇に乗る事ができ、スピードや潮の香りなど興奮しきり。船に乗ったのは海保の巡視艇に乗船して以来。

旅館に戻ってひとっ風呂浴びて、ビール飲んで宴会。家族旅行なので2次会等は無し。
朝、早めに宿を後にし、能登半島最北端の狼煙に向かいます。ここは2年前にYASUHIROさん達と自転車で能登半島1周の旅で走ったコース。辛く楽しい旅だったけど、その思ひ出が所々で蘇ってくる。400kmを19時間で走ったんだよね。
狼煙の灯台で海を眺めると地球が丸い事に気付く。改めて日本は海洋国家なんだなぁと実感。ふと尖閣で領海を侵犯しまくっている支那に対する怒りが込みあがる。
 
 狼煙の禄剛崎灯台にて。自転車で来た時の記憶が蘇りました。        天秤担いで珠洲の海で海水を汲みあげます。

そして、今回の旅のメインである珠洲塩田村(道の駅)へ。実際に「揚浜式塩田」による製塩法を体験しました。この製塩法は簡単に言うと、海水(塩分濃度3%)を硬い粘土層の上に敷いた砂上に撒き、太陽光や風で乾燥させ砂に塩分を付着させ、その鹹砂を容器に集め入れ上から海水をかけ、塩分濃度の高い海水、いわゆる鹹水(かんすい)(塩分濃度18%)をつくりこれを煮詰めて塩を作るという作業。現代ではイオン交換膜を使って工業的に塩化ナトリウム成分の高い塩を作っているけど、ここでは6世紀頃から延々とこの製法を変えず作られています。ここ珠洲の美しく清浄な海じゃなきゃこんなこと出来ない。支那の近海でこんな事やったら間違い無く有害な物質が析出するだろう。
 
 水中ポンプで汲み上げれば楽かと思うけど、これが無形文化財です。          源次郎も少ないながらも運びました。

 
 汲み上げた海水を二人で撒きます。水分は太陽光で蒸発させます。いかにも自然の恵みフル活用って感じです。

歴史の本が好きなボクにとって、様々な本に塩にまつわる話が出てきます。塩と先祖の歩みは深く、昔は物凄く貴重なものだったし、塩で戦争も起こっている。給料の支払いも塩だったり、小さかった頃はタバコと同じく専売制だったし、生命の維持には塩が不可欠だし(人間の身体には250g/人の塩が含まれている)
工業的に塩は車のタイヤや印刷など様々な分野で必要なものだけど、ここではNaClという純度が必要となってくるけど、これまでボク達が口にする塩は同様の塩が用いられてきたけど、最近流行りの「塩」の違いが製塩を体験する事により深く理解することが出来ました。
特に、結晶の生成過程の違いや、塩化マグネシウム(いわゆるニガリ)の分離法、釜で煮詰める際、結晶の成長を見極め美味しい塩を作る技術(熟達するのに5~6年かかるそうです)、濾過の行程など・・・そして、ただ海水を煮詰めるだけではなく、太陽光など如何にエネルギーを無駄にせず作られているかを知りました。
これら技術はボクが尊敬する職人たちが先祖代々受け継いだ技術の賜物なのだと実感すると同時に、原始的なモノで構成されつつも小さなラボがここに有ることが分かった。
そして、職人に必要な道具たちも、如何に労力をかけず楽に作業できるよう工夫されていることを知った。今回、色々教授頂いた方は如何にも職人然としたオヤジさんで、ボクのマニアックな質問にも陽気に教えてくれました。
 
 茅葺き屋根の釜屋内で鹹水を濾過し塩釜で煮詰めます。塩なのか煙なのか目が痛くなります。 ニガリの分離も釜屋内で行われます。

という訳で、カミさんと源次郎と1斗桶が2つ付いた天秤竿を担ぎキレイな珠洲の海に入り海水を汲み塩田内に置かれた大きな盥に入れ、専用の桶で霧状(かなり難しい)に撒き乾燥後、この鹹砂を集め、鹹水を作り、煮立てました。実際に煮立てて結晶が出来るのは2日間かかるので今日の作業はここまででした。
源次郎と言えば、興味深々で海水を運んでくれたり、砂を均し運んだりと道具を使うのが大好きなので楽しそうに手伝ってくれました。比重計を用い各工程毎に濃くなっていく海水に興味を抱き、最後には結晶が生まれてくる過程を見る事が出来、何だか面白そうでした。最後は飽きたのか海岸で貝や海藻を母と採って遊んでました。

生命の維持に不可欠な塩、職人達は昔から脈々受け継ぐ技術で名の通り「手塩に掛けて」作っていました。実際に普通の塩と食べ比べ比べてみると、鈍感なボクにでも良く分かるほどで辛く無く、味に深みがあるって言うか・・・美味しかったです。それと出来上がった結晶も粒状でなく、平べったいフレーク状でした。
今度は、もっと大好きな塩・・・塩硝・・・硝煙・・・といえば・・・硝酸カリウム!小さい頃よく改造した火薬の原料。これを学びに行きたいです。

この後は、定番の「白米の千枚田」や輪島で観光をして帰りました。
翌朝、その塩で塩握りを食べました。いつもより美味しい気がしました・・・。
そして、源次郎がもうちょっと大きくなったら、夏休みにこの製塩法で自らの手で「塩」を作ってみようと思いました。
 
 海でも川でも田んぼでも虫を探すのが大好きな源次郎。        機械が入らない千枚田の田をを維持するのは大変!!

この広報誌・・・カミさんの会社の社員20万人に配られるそうだけど、どんな仕上がりになるか、とっても不安だけど、とても楽しく有意義な日を皆で過ごす事が出来良かったと思います。でも山にも行きたかった・・・。
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