山ヤのゲンゴロウ

山登りと自転車、ログハウスなど趣味にいつて

積年の思い実る 白山縦断

2012年08月11日 | 自転車2

 途中で諦めようかなと思ったりして・・・苦しい担ぎだったけど頑張って登った甲斐が有りました。

今まで行こうと思い続けてきた自宅を自転車にて発着し白山を縦断するこの計画。遂に本日成功しました。
自宅から自転車で出発し白山を登るのだが、登り口と下山口が違うのでどうしても自転車を山に持ち込まざる得ない。
昨年、荒島岳で同様の事をやった時、登山道を自転車で走った事実が明るみになり、とあるところからバッシングを受けた。
もう同じ轍は踏まないぞと誓い、白山に詳しい方に窺ったところ、曰く「国立公園内での車馬の乗り入れは禁止」されており、この車は自転車も指すことから、乗らないで担ぐなどして持ちこめば大丈夫!という回答を得た。但し、誤解を受けないように人の大勢いる時間帯に登る事はやめて、訊かれたら乗らずに担ぎ上げているということを説明するようにと言われ、これら要件を全て満たした上での今回の山行となった。また、見た目で明らかに登山道を走れるような自転車じゃないと思ってもらえるようロードバイクとした。(愛車のcommencal 100°)

コースは次の通り(自転車の距離は159km、サイクルコンピューターでの獲得標高2344m、自転車担いで登った標高1450m)
勝山市の自宅⇒谷峠⇒白峰⇒市ノ瀬⇒別当出合(ここから担ぐ)⇒砂防新道コース⇒白山御前峰⇒平瀬道⇒大白川ダム登山口(ここで重荷から解放)⇒大白川林道⇒御母衣ダム⇒蛭ヶ野⇒檜峠⇒石徹白⇒大野市⇒自宅
 
 北谷町の御所ヶ原休憩場                      市ノ瀬の様子まだ真っ暗です。

 
 別当出合の様子。誰一人いません。               甚ノ助避難小屋前にて 昔の小屋は完全に消えました。寂しいな         

朝0:00自宅を出発。ライトを点灯しながら国道をひた走る。気温は寒くも無く暑くも無く快適。時折背後から迫るトレーラーやトラックにビビりながら谷峠、白峰を目指す。白峰の風嵐ゲートからは車の行き交いも全く無く、3台が通っただけ。それより、眼を光らせ道を横断したり、こちらを窺っている野生動物が光らせる目が気になるが、2:40市ノ瀬に到着。駐車規制があり、係員を一瞥しそのまま別当出合いに向かい3:30に到着。ここでのんびり休息し鋭気を養うが、周りは漆黒の闇。誰一人いない。砂防新道を自転車担ぎ進む事にする。肩の痛みも30分も経てば麻痺し何も感じなくなるが、所々で登山道が狭いところや、傾斜の強いところも有り、自転車を藪や岩に当てながら高みを目指す。
5:20甚ノ助避難小屋に到着。周りは漸く明るくなりだし、宿泊していた2パーティーから激励を受ける。夜に雨が降ったらしく葉に着く露で衣服はベタベタ。黒ボコ岩に出るとガスの切れ間から御前峰を拝める。有難い。そのまま室堂を目指すもすれ違ったのは3パーティー。自転車を担ぎ上げた事の理由を説明する機会が少なく早く出てきて良かった。


 弥陀ヶ原にて  この木道を自転車で走りたかったけど我慢しました。

 
 室堂前の神社にて。                     こうやって担いでいました。

 
 感覚がマヒ!?すれば大丈夫。もっと快適な担ぎ方を考案しなきゃ      山頂で知り合った山屋さん。有難うございました。

6:50室堂着。ここで室堂前の鳥居で休んでいると、室堂の所長の方がボクのところに見え、自転車の事について訊かれるが、予め調べ、行ってきたことを言及し違法でない旨の理解を得る事が出来た。(本当は担いでも乗っても嫌らしいとの事だけど、ボクの行為には違法性は無く、平瀬へ抜ける為に必要だった事を判ってくれました。)
平瀬道に下りるなら此処で自転車をデポするのが良いのだが、折角だし自分の愛車と共に山頂を目指す。途中、多くの登山者の方から声をかけられ、一緒に記念撮影撮ってと言われたりと、ちょっと嬉しくなる。
7:20白山の御前峰に到着。頂上の三角点付近に見慣れた方が佇んでいる。「H川さん~!」と声をかけると、「ゲンちゃんか!?」との声が帰ってくる。同じ福井山岳会の先輩が、息子さん夫婦と共に登って来たらしく、久しぶりにお会いでき嬉しくなる。(最近例会行ってないもんなぁ~)本日の行程を説明すると「ゲンちゃんなら行ける!頑張れ」と激励の言葉を頂きました。

 
 室堂前で写真とった。違和感凄く在ります。           平瀬道入り口にて。雨降ってます・・・


山頂にはあまり長居出来ないので室堂まで下りつつ、他の登山者に目立たないように自転車を隠して平瀬道に入る。大倉山避難小屋に着く頃には雨が降り出すが、痛い肩や腕を庇いながら下りる。10:30平瀬道登山口に到着。ヤッター!!ここでやっと重荷から解放される!!雨で濡れた大白川林道を慎重に走り、国道156号線を南進し御母衣ダム、蛭ヶ野高原目指す。12:30蛭ヶ野高原のコンビニに到着。ここでやっと下界の食い物にありつく。ビール一気飲みしたかったけど我慢しコーラとする。冷やしうどんなど喰って鋭気を養い檜峠目指す。

 
 尾神郷橋にて。高速のせいか交通量少なく快適に走れます。           蛭ヶ野の分水嶺にて(お決まりの写真!?)

蛭ヶ野高原から檜峠への分岐までは下り基調の国道をブッ飛ばす。通る車は殆ど県外ナンバーの車でお盆の帰省ラッシュなんだなぁと実感。檜峠への分岐に入り、峠まで約8km、標高差400mの激坂が待っている。大粒の汗をかきながら頑張り下車しないで走り抜けようと頑張ったが、12%勾配のところで撃沈。
でも疲れた体に鞭打って13:50檜峠到着!ヤッター此処から後は下り基調である。石徹白目指しブッ飛ばすも束の間大雨が降りだす。道路は川のように冠水しており、車が通り過ぎる際に水を浴びせかけられたりと、随時目を瞬かせながら、寒いので休まず身体を動かし続け進む。大野市に出たら後はいつもの自転車トレコース。スコールも勝原スキー場を過ぎた頃には止んだ。そして15:35自宅に到着!
家にはお盆休みで帰省した兄弟家族の子供たちが雨の中遊んでいた。


 これもお決まり!檜峠にて。勾配12%きつ過ぎ・・・自転車から下りました。

今日のこの山行は今まで温め続けていたルートを踏査でき感動の一日だった。約15.5時間の行動だったけど、さほど苦にならなかった。これは、過去に能登半島を19時間で一周した経験が有っての事なんだろうと思った。でも、自転車だけでなく、今回は自転車を担いで登るのが有ったのでかなり不安だった。
でもこの不安を払拭してくれたのは、大東亜戦争中、わが祖父達がやり遂げたマレー作戦での銀輪部隊の快進撃を知っていたからである。
ボクも祖父達に負けじと銀輪部隊を彷彿させる登りや走りをしたかったのが、この山行を敢行する決め手となったのかもしれない。
コメント (12)
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