鴨下信一さんは、TBSの演出家。1935年生まれの方である。
昭和20年から24年までを扱う。ジオラマ風に描かれるが、ビビッドであり、興味深い。
年寄りの話を聞くとくどくて嫌になるが、本だとそういうくどさもないし、多くの若い人にも読んでもらいたい。
目次
風呂と風呂敷
―それを盗みとは言わない
敗戦のレシピ
―代用食を美味しく食べる方法
殺人電車・列車
―混雑と衝動
間借り
―監視し監視される生活
闇市
―ヤクザは隣人
預金封鎖
―ペイ・オフは昔からあった
何であんなに寒かったんだろう
―気象と犯罪・災害
シベリヤ抑留
―64万人の拉致
玉音放送
美空ひばりへの愛憎
―日本の心とアメリカへの憧れ
復員野球
―幻影も一緒にプレーしていた
肉体の門
―性と解放
何を信じたらいいの?
―漢字制限・新仮名づかい
ラジオ・デイズ
―それは「ごった煮」の文化だった
Survivor’s Guilt
―あとがきに代えて