辻田真佐憲さんは面白い本を書かれる。
この本も文部省の150年を追った本。
「理想の人間像」がどう変わってきたかを丹念に追う。
興味深い。
目次
第一章 文部省の誕生と理想の百家争鳴
(一八六八~一八九一年)
――「学制前文」から「教育勅語」まで
第二章 転落する文部省、動揺する「教育勅語」(一八九二~一九二六年)
――「戊申詔書」から「国民精神作興詔書」まで
第三章 思想官庁の反撃と蹉跌(一九二六~一九四五年)
――『国体の本義』から『臣民の道』まで
第四章 文部省の独立と高すぎた理想(一九四五~一九五五年)
――「教育基本法」から「国民実践要領」まで
第五章 企業戦士育成の光と影(一九五六~一九九〇年)
――「期待される人間像」から「臨教審答申」まで
第六章 グローバリズムとナショナリズムの狭間で(一九九一~二〇一七年)
――「教育改革国民会議報告」から「改正教育基本法」まで
今野晴貴さんは、ブラック企業に詳しい方。
その今野さんが、奨学金という名の教育ローンを借りた人が、ブラック企業とも関係し、破綻していく姿を実例で紹介する。
そもそも日本学生支援機構が行う奨学金事業は教育ローンと言うべきものである。
それを給与型でも一部ある奨学金と言う名前で呼ぶことに無理がある。
限界事例の紹介が多いので、そうでもなく、日本学生支援機構の「奨学金」で普通に助かっている人も多くいるのではあろう。
それにしても、高等教育を受ける意味、日本の教育制度も含め考えさせられる。
昔から苦学生はいたのだが、何が違うのかを考えることも必要。
限界事例が一定の数を超えると問題になるのだろうと思う。
目次
まえがき 奨学金でローン地獄に突き落とされる若者たち
第1章 奨学金返済の実態
第2章 苛酷な取り立ての実態
第3章 「延滞金地獄」のパターン分析
第4章 世界に逆行する日本の教育費政策
第5章 若者を奴隷化する日本の奨学金政策
第6章 「新しい奨学金」の利用法と注意点
第7章 必読!返せなくなったときの対処法
あとがき 日本の教育は世界から転落する
著者の小川隆夫さんは整形外科医にして音楽ジャーナリスト。
ジャズが好きで、マイルス・デイヴィスが好きで、評伝までお書きになった。
マイルス・デイヴィスのことを漫然と聞いていたが、歴史として学ぶと興味深い。
皆さんこんな深い理解をしながら聞いているのかな。
目次
第1章 生い立ちと少年時代
第2章 ニューヨーク修業時代
第3章 マイルス時代の始まり
第4章 新たなる音楽への旅立ち
第5章 モードの探求
第6章 黄金のクインテット
第7章 フュージョン時代の幕開け
第8章 さらなる躍進
第9章 マイルス流ファンクの誕生
第10章 ロング・ブレイクと奇蹟のカムバック
第11章 独自の境地へ
第12章 さらなるサウンドを求めて
第13章 新天地での試行錯誤
第14章 マイルスは永遠なり