またまた葉室麟さんを読む。
「風渡る (講談社文庫)
」の続編。
黒田官兵衛へのイメージが変わる。
経営の本は読んだりするが、最近の経営学の動向などというものは知らなかった。
入山章栄さんという名は知らなかったが、タイトルに惹かれ買う。
最近の動向はこうだと言われると本当のところは分からないが、そんな気になる。
なかなか面白い本であった。
PartⅠ これが世界の経営学
第1章 経営学についての三つの勘違い
第2章 経営学は居酒屋トークと何が違うのか
第3章 なぜ経営学には教科書がないのか
PartⅡ 世界の経営学の知のフロンティア
第4章 ポーターの戦略だけでは、もう通用しない
第5章 組織の記憶力を高めるにはどうすればよいのか
第6章 「見せかけの経営効果」にだまされないためには
第7章 イノベーションに求められる「両利きの経営」とは
第8章 経営学の三つの「ソーシャル」とは何か(1)
第9章 経営学の三つの「ソーシャル」とは何か(2)
第10章 日本人は本当に集団主義なのか、それはビジネスにはプラスなのか
第11章 アントレプレナーシップ活動が国際化しつつあるのはなぜか
第12章 不確実性の時代に事業計画はどう立てるべきか
第13章 なぜ経営者は買収額を払い過ぎてしまうのか
第14章 事業会社のベンチャー投資に求められることは何か
第15章 リソース・ベースト・ビューは経営理論といえるのか
Part3 経営学に未来はあるか
第16章 経営学は本当に役に立つのか
第17章 それでも経営学は進化しつづける
西内啓さんの本を続けて読む。
なかなか刺激的な題の本。
若いころ、「カイ二乗検定をやってみてくれ」ということを言われ目を白黒させた日のことを思い出す。
結局、統計学は身につかないままだったが、それでも言わんとすることは分かる。
ビックデータブームに対する批判の書でもある。
なかなか面白い本であると思う。
第1章 なぜ統計学が最強の学問なのか?
統計リテラシーのない者がカモられる時代がやってきた
統計学は最善最速の正解を出す
すべての学問は統計学のもとに
ITと統計学の素晴らしき結婚
第2章 サンプリングが情報コストを激減させる
統計家が見たビッグデータ狂想曲
部分が全体に勝る時
1%の精度に数千万円をかけるべきか?
第3章 誤差と因果関係が統計学のキモである
ナイチンゲール的統計の限界
世間にあふれる因果関係を考えない統計解析
「60億円儲かる裏ワザ」のレポート
p値5%以下を目指せ!
そもそも、どんなデータを解析すべきか?
「因果関係の向き」という大問題
第4章 「ランダム化」という最強の武器
ミルクが先か、紅茶が先か
ランダム化比較実験が社会科学を可能にした
「ミシンを2台買ったら1割引き」で売上は上がるのか?
ランダム化の3つの限界
第5章 ランダム化ができなかったらどうするか?
疫学の進歩が証明したタバコのリスク
「平凡への回帰」を分析する回帰分析
天才フィッシャーのもう1つの偉業
統計学の理解が劇的に進む1枚の表
重回帰分析とロジスティック回帰
統計学者が極めた因果の推論
第6章 統計家たちの仁義なき戦い
社会調査法vs疫学・生物統計学
「IQ」を生み出した心理統計学
マーケティングの現場で生まれたデータマイニング
言葉を分析するテキストマイニング
「演繹」の計量経済学と「帰納」の統計学
ベイズ派と頻度論派の確率をめぐる対立
終 章 巨人の肩に立つ方法
「最善の答え」を探せ
エビデンスを探してみよう