野田佳彦さんは、保守政治家である。そのことがよく分かる本である。民主党の中で、彼の主張が受け入れられるのかはよく分からない。
自民党が賞味期限を過ぎているというのもわかるし、時間はないが政界再編が必要なのかもしれない。
もっとも、自民党も民主党も主張のデパートでよいということであれば、今のままでもよいのかもしれないが。
同年代としては、頑張ってもらいたい。
まえがき
序 章 五五年体制は終わったのか
第一章 「自民党」は一五年前に消滅している
「親戚に政治家はいるか?」
田中角栄の評価
はたして今の自民党は、本当に自民党か
政治活動の原点は早朝辻説法
日本経済を二流にしたのは誰だ
目指すは「中庸」
第二章 国会議員は多すぎる
一五〇年前から政治不信
民主党は負けていない
役人に緊張感を
衆院三〇〇人で充分
世襲はやはりおかしい
第三章 「優秀な官僚」が国を食い潰すシステム
ねじれの効用
「特」は怪しい
袋小路だった改革一丁目一番地
おかゆ横目にすき焼き三昧の特別会計
特別会計改革・野田プラン
誰一人金の流れを把握できていない異常
天下り根絶
第四章 「自衛官の倅」の外交・安全保障論
九〇年前の過ち
国連至上主義を排する
父がいた自衛隊への思い
集団的自衛権を認める時期
田母神さんを英雄視してはいけない
第五章 新日本創成論
師・幸之助さんの願い
宇宙基本法ができるまで
憲法は「日本」がテーマの企画書
道州制の前にやるべきこと
終 章 民主党一二年目の反省と可能性
山は確実に登ってきた
消費税より低い政党支持率
モーニング娘。に天童よしみが加入
ホチキス止めの政党からの脱皮
あとがき
太田啓之さんは朝日新聞の方。
年金に関する意見では、払わなくてもよいなどという暴論が結構幅を利かせ、世にも影響を与えてしまっているように思う。
太田さんのこの本は、実に分かりやすく、年金の問題を解説する。分かりやすいし、説得力がある。
暴論やマスコミでのかなり現実を無視した意見を信じている人には読んでもらいたい。ただ、読んで欲しい人には読まれないのがまっとうな本である。
三神万里子さんの解説イラストがよくできており、理解を進める。
第1章 これだけは知っておこう年金の損得
第2章 自分の年金を守る
第3章 年金とは何か
第4章 デフレと年金
第5章 女性・フリーターと年金
第6章 年金はどうすればよいのか
野中郁次郎先生、遠藤功先生の本ならば元気が出るはずと思いながら読む。
平易な文章で、分かりやすく書かれており、元気が出てくる。
単なる日本礼賛でもなく、なかなか厳しい指摘も多い。
序章 日本の経営者は「実践知のリーダー」である
第1部 成功している世界企業は「アメリカ型」ではない
第1章 リーマン・ショックと大震災で何が変わったか
第2章 横文字思考の“毒”
第3章 傷ついた日本の「暗黙知」と「現場力」
第2部 海外に売り込める日本の「強み」
第4章 ムダが多いはずの「総合力」が生きる時代
第5章 世界に注目される共同体経営
第6章 優秀な個を結集する「チーム力」
第3部 スティーブ・ジョブズに学ぶ「日本型」リーダーシップ
第7章 意思決定のスピードをいかに上げるか
第8章 優秀なミドルをどう育てるか
第9章 賢慮型リーダーの条件
終章 リーダーはつねに現場とともにあれ