本書は、加藤典洋さんが、1997年8月に単行本として刊行し、2005年12月にちくま文庫で再刊されたものが、2015年7月にちくま学芸文庫に入ったものである。
若いころならこういう論議が好きだったが、○○がこう言い、△△がこう言っている、というような議論は、今となっては、論がしっかりと追えない。
年を取ったと思うし、論を追うのが面倒になってきている。
そうは言いながら、なかなか面白い論である。
若い人たちに読んでもらいたいものである。
目次
敗戦後論
Ⅰ 戦後の起源
Ⅱ ねじれと隠蔽
Ⅲ 分裂の諸相
Ⅳ よごれ―大岡昇平を想起する
戦後後論
Ⅰ 太宰治と戦後
Ⅱ 文学とは何か
Ⅲ 戦後以後
語り口の問題
ロシア系の無国籍ドクターアクショーノフ先生と空飛ぶナースである山本ルミさんの話。
原案は、山本ルミさんで、世鳥アスカさんが漫画。
なかなか面白い。
こんな世界があるのだと、感心した。
目次
Chapter1 ここは外国! ?
・イスラム圏からの患者さま
・Column_01 クリニックにはどんな患者さんが来る?
・欧米からの患者さま
・アフリカからの患者さま
・ロシアからの患者さま
・Column_02 これで治るに決まってる!
Chapter2 ドクターは無国籍
・ドクターってどんな人?
・Column_03 ドクターに歴史あり
Chapter3 変わった患者さま
・僕の名前 なんだっけ?
・ウォッカが薬! ?
・ロシアから来た大虎
・支払いはニシンで
・世界中の言語が行き交うクリニック
・夜のお悩み相談
・Column_04 患者さんからの変わったお土産
Chapter4 往診で仰天!
・ジャクソンさんとのイヴ
・コンサートが遅れた本当の理由
・映画監督のアーティスト魂
・Column_05 ドクターの往診鞄の中身は……?
Chapter5 スーパー・ナース
・ナース・ルミの誕生
・失敗もありますが
・空飛ぶナース
・男性? 女性?
・シベリアのシンデレラ
・Column_06 空飛ぶナースの持ち物は……?
Chapter6 素敵なクリニック
・待合室はパワースポット! ?
・クリニックの暗号
・ドクターを超える大物
・佐渡は日本じゃない! ?
・車イスの往診
・ピアニストの笑顔
あとがき
著者の三浦瑠璃さんは、若手の政治学者。
個人的には聞いたことがない理路で政治について解説する。
興味深い。
ただ、理路を追うのが難しく、残念ながら、代わって説明はできない。
目次
はじめに――イデオロギー闘争から取り残された人々へ
■1 不毛な左右対立を超えて
コンパッションの思想とは
自由のあとに来るもの――時代性の中のリベラリズム
リアリズムという宗教
総理の靖国参拝をどう考えるか
弱者認識の奪い合い
日本の右傾化?
■2 日本政治を可視化する
野党再編について
戦後リベラリズムの担い手としての統治利権
「維新」と反エスタブリッシュメント感情
アベノミクスの歴史的位置づけ
歴史的偉業とは何か
開かれた保守の外交政策
「ちゃんとしている仮説」――自民党圧勝のアベノミクス選挙を振り返って
■3 地方、女性、非正規
地方経営における共感と想像力――「維新」が回帰すべき方向
地方創生について
非正規労働者に未来を
共和主義者のジェンダー論
■4 外交・国際情勢
集団的自衛権論争の本質
闘え左翼、ただし正しい戦場で
Gゼロの世界
ガザと中東和平について
ロシア/ウクライナについて
ロシアのG8追放は禍根を残す
日韓関係の未来
日米同盟と沖縄
沖縄県知事選とアメリカとの付き合い方