岩田健太郎先生の本。
初出は、2009年11月の本。
新型コロナの話など影も形も無いころの本。
話題は、新型インフルエンザまで。
初出の本の副題は「構造構成的感染症学」とある。
「全ての病気が実在するモノではなく現象としてのコトであると説く」ので哲学的かと一瞬思うのだが、病気への対応を考える上では実践的な本。
多くのお医者さんは、こんなことまで考えているだろうか。
新型コロナで名を馳せた著者なので、古い本を新書にして出したものと思われるが、今こそ読むべき本だと思う。
目次
まえがき
第1章 感染症は実在するか
第2章 病院の検査は完璧か
第3章 感染症という現象
第4章 なぜ治療するのか
第5章 新型インフルエンザも実在しない
第6章 他の感染症も実在しない
第7章 メタボ、がん…感染症じゃない病気も実在しない
第8章 関心相関的に考える
第9章 科学的に、本当に科学的に考えてみる
第10章 医者は総じて恣意的な存在
第11章 価値交換としての医療の価値
第12章 病気という現象を見据えて、しなやかに生きていくために
あとがき
新装版のあとがき