ふとっちょパパの気ままな日記

読書履歴を中心に日々の記録を書きます

もういちど 村上春樹にご用心

2011-06-27 00:19:25 | 本と雑誌

内田樹さんの本。
村上春樹をあまり読んでいなくとも、読んだ気になれるから不思議だ。

目次
新版の読者のみなさんへ
  はじめに──村上春樹の太古的な物語性について
    1 初心者のための村上春樹の「ここが読みどころ」
   1 ご飯を作るシーンと掃除をするシーン
   2 トラウマとその「総括」
   3 海外生活
   4 「学生運動」について
   5 世界に構造を与える力
   6 セックス・シーン
   7 司馬遼太郎と村上春樹の「フェアネス」

    2 『1Q84』とエルサレム・スピーチを読む
  壁と卵──エルサレム・スピーチを読む
  1Q84読書中
  「父」からの離脱の方位
  「子ども」に今できること──
『1Q84』BOOK3評
  困ったときの老師頼み

    3 村上春樹の世界性
  「ノーベル賞受賞祝賀予定稿」2009年ヴァージョン
  村上春樹と司馬遼太郎
  「父」の不在
  霊的な配電盤について
  『冬のソナタ』と『羊をめぐる冒険』の説話論的構造
  食欲をそそる批評
  激しく欠けているものについて

    【特別対談】柴田元幸×内田樹『村上春樹はからだで読む』

    4 翻訳家・村上春樹の翻訳を語る
    「翻訳=写経」論
    村上春樹の翻訳作法
    村上文学が世界性を獲得した理由
    奇跡のタッグ
    趣味は翻訳
  すぐれた物語は身体に効く
  『キャッチャー・イン・ザ・ライ』を読む
  「君」とはホールデン自身である
  極東のアヴァター~『羊をめぐる冒険』と『ロング・グッドバイ』

    5 うなぎと倍音
  うなぎくん、小説を救う
  太宰治と村上春樹
  倍音的エクリチュール
  100パーセントの女の子とウェーバー的直感について

    6 雪かきくん、世界を救う
  村上春樹の「労働哲学」
  村上文学における「朝ご飯」の物語論的機能
  お掃除するキャッチャー
  After dark till dawn
  村上春樹とハードボイルド・イーヴル・ランド

    [コラム]
  「手持ちの資源でやりくりする」こと~『走ることについて語るときに僕の語ること』評
  三〇~四〇代の女性に薦める一作『神の子どもたちはみな踊る』
  『ペット・サウンズ』の思い出
  アーバンとピンボールの話

    旧版のあとがき
  新版のあとがき

もういちど 村上春樹にご用心

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現代人の祈り―呪いと祝い

2011-06-25 08:29:03 | 本と雑誌

内田樹釈徹宗名越康文さんによる対談集。
学者、宗教家、精神科医という組合せで興味深い話をする。
とは言え、よく理解できないところは多い。
対談として聞くと、ハッとするようなことが多いのだろうな。

目次

本書の主旋律 まえがきに代えて  釈 徹宗

  第一章 呪いと祝い  内田 樹 × 釈 徹宗
  ●橋下大阪府知事といじめの構造
  ●2ちゃんねると仮面
  ●呪殺率ピークの時代
  ●呪鎮 京都と神戸女学院と将門の首塚とバリ
  ●三年峠と「再呪術化」
  ●「予祝」の歌
  ●「予め」
  ●「人は口の中に斧を持って生まれてくる」
  ●呪いの解除装置
  ●呼吸はヘンゼルとグレーテルのパン屑
  ●過剰エネルギーの分配としての「布施」

  第二章 お坊さんと精神科医による人間分析  釈 徹宗 × 名越康文
  ●宗教と精神医学
  ●宗教によって培われたパーソナリティ
  ●共振現象を左右するナルシズムへの感性
  ●宗教教団を運営する「ヒメ・ヒコ制」
  ●自我へのアプローチ
  ●病と向き合う
  ●魂の痛みを超える道

  第三章 顔と人格  内田 樹 × 釈 徹宗 × 名越康文
  ●「見た目」でわかるのがクレッチマーの三分類
  ●「絵の中に塗り込められているのは、時間です」
  ●欲望を喚起する対象の力
  ●中世日本の僧侶の肖像画
  ●親鸞は「普通に戻るため」に莫大なエネルギーを費やした?
  ●巨大エネルギーのビークルになってしまった人たち
  ●僧たちの性格類型分析
  ●輪郭を描くことをためらわせる親鸞の顔
  ●顔の表情の語彙が極端に減っている現代

  第四章 祈りの諸相──呪いと祝い2  内田 樹 × 釈 徹宗
  ●呪いを落とす「名人芸」
  ●呪いの噺
  ●日本人の「空気感受性」
  ●呪術の世界を生き延びるためのソリューション
  ●日常の中に発生する呪術空間
  ●現代は夢の技術が貧弱な時代
  ●夢と予祝
  ●散文的な日常が狂気を担保する
  ●現代に必要な方法としての呪術

現代人の祈り―呪いと祝い

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意地悪は死なず 夏彦・七平対談―山本夏彦とその時代〈2〉

2011-06-20 06:53:48 | 本と雑誌

山本夏彦さんと山本七平さんの対談。
普通の人とは違った視点で、興味深い。

目次

夏彦・七平の十八番づくし
 新聞はお読みでしょうか
 欲ばりとやきもち
 死んだ人 生きてる人
 忠臣蔵変痴気論
 好きな言葉嫌いな言葉
 「賞」は異なもの
意地悪は死なず
 流行がすべてである
 「三日三月三年」という
 何よりも正義を愛す
 意地悪は死なず
 投票すれども選挙はせず
 君見ずや管鮑(かんぽう)貧時の交り
夏彦の青春日記 その2(山本伊吾編)

意地悪は死なず 夏彦・七平対談―山本夏彦とその時代〈2〉 (山本夏彦とその時代 2)

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茶の間の正義―山本夏彦とその時代〈1〉

2011-06-12 08:48:35 | 本と雑誌

山本夏彦さんは2002年(平成14年)10月に87歳で逝去。
素晴らしいエッセイストであり、その本は全て読んだ。
その山本夏彦さんの著作から編集をして、山本夏彦とその時代として10巻を出すとのこと。
さっそく買って読む。
どの作品も読んでいるのだが、しっかりと覚えているわけではない。
山本夏彦さんと同じ気持ちなのだが、自分の口からは言えない。
私も、茶の間の正義に毒されているのだろう。

本書は以下の目次で示されるように、「茶の間の正義」(昭和42年=1967年)「毒言独語」(昭和46円=1971年)「編集兼発行人」(昭和51年=1976年)として発行された本から採られている。

日本という国が徐々に変わり、その成れの果てが現在であることがよく分かる。世の中はつながっているものだと分かる。

山本夏彦さんのような毒言を吐く人が欲しい。

目次

茶の間の正義
毒言独語
編集兼発行人

茶の間の正義―山本夏彦とその時代〈1〉 (山本夏彦とその時代 1)

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映画の構造分析―ハリウッド映画で学べる現代思想

2011-06-10 07:23:35 | 本と雑誌

内田樹さんの著。
映画で現代思想を学ぼうという本である。
映画の監督他は、内田さんの解説を読みどう考えるのであろうか。
深読みである。

目次

第1章 映画の構造分析
 0 物語と構造
 1 テクストとしての映画
 2 欠性的徴候
 3 抑圧と分析的知性
 4「トラウマ」の物語
第2章 「四人目の会席者」と「第四の壁」
第3章 アメリカン・ミソジニー―女性嫌悪の映画史

映画の構造分析―ハリウッド映画で学べる現代思想 (文春文庫)

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54歳のハローワーク+アラウンド定年の就活ハンドブック

2011-06-04 10:47:31 | 本と雑誌

元JAL客室マネージャー吉川紀子さんとキャリアカウンセラー竹内康代さんの本。
華麗な経歴の方がどうやって次の職を探したのか、キャリアカウンセラーの方がどう職探しに協力しているのかがわかり興味深い。
それにしても、この方々が付き合う方のレベルから考えて、参考になるという人は少ないかもしれない。

目次

第1部 54歳のハローワーク
 第1章 辞める決心
 第2章 就活ってなんて厳しく哀しいの!!
 第3章 決心へ
第2部 アラウンド定年の就活ハンドブック
 第1章 50代の転職活動、10のケース
 第2章 50代の就活実践マニュアル

54歳のハローワーク+アラウンド定年の就活ハンドブック

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大津波と原発

2011-06-01 23:14:55 | 本と雑誌

内田樹中沢新一平川克美氏の鼎談。
先を読んだ議論であり、こういう議論が大事だと思う。
被害にあわれた方々には役に立たないが、そうでない人すべては考えるべきだろう。
哲学は日々の生活に直接的には役に立たないが、生きる指針である。
彼らの会話に、ヒントを探したい。

「人はパンのみにて生きるにあらず。」
多くの方が苦しんでいる中で発する言葉ではないと思いながら、でも言いたい。

目次

1 未曾有の経験をどう捉えるか
2 津波と原発事故はまったく異なる事象である
3 経営効率と排除される科学者の提言
4 原子力エネルギーは生態圏の外にある
5 原子力と「神」
6 「緑の党」みたいなものへ
補 私たちはどこへ向かうべきか―質疑応答に関連して

大津波と原発

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