著者の大森洋平さんは、NHKで時代考証業務を担当される方。
大河ドラマなど時代考証を間違えるとありえないセリフや道具立てになりそうである。
それにしても、こまかな知識があるものだ。
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「~であります」は陸軍の語法。海軍で、うっかり使うとしかられる。
「死に様」はあっても「生き様」はない。お金を積まれても使いたくない言葉。
「右舷・左舷」は「うげん・さげん」だが、日本海軍・海上自衛隊ではそう読まない。
「遠島二十年申し渡す!」は大間違い。遠島は終身刑。まず帰ってこられない。
「大阪と大坂」「おおさかとおおざか」ちょっとした違いが悩みのタネ。
花柳界とか「かがい」とか言いましたけれど、「はなまち」とは絶対に言いませんでした。
平安時代の人々は「キス」をしたのか?『往生要集』には、こんな言葉が…。
昔から「グニャグニャ」になる輩はいた。惚れたが弱身の恋の癖、ついぐにゃぐにゃに…。「檄を飛ばす」に叱咤激励の意味はない。ゆめゆめ間違えてはいけない
「腰元」は、本来武家にはない言葉。時代劇の台詞にしてはあぶない。〔ほか〕