内戦勃発。セヴェルスが勝つも、ローマ人らしいと本人が思っているほどにはローマ人らしくない。
<いや、もしかしたら人類の歴史は、悪意とも言える冷徹さで実行した場合の成功例と、善意あふれる動機ではじめられたことのある失敗例で、おおかた埋まっていると言ってもよいのかもしれない。善意が有効であるのは、即座に効果の表れる、例えば慈善、のようなことに限るのではないか、と。>(P108)
厳しい指摘である。それにしても、カラカラの育て方を失敗したというのが最大の不幸である。
目次
第3部 内乱の時代 (紀元193年-197年)
第4部 皇帝セプティミウス・セヴェルス (在位、紀元193年-211年)