ふとっちょパパの気ままな日記

読書履歴を中心に日々の記録を書きます

14歳の子を持つ親たちへ

2008-04-30 15:19:49 | 本と雑誌

内田樹さん(神戸女学院大学教授)、名越康文さん(精神科医)が親子について語り合う。

帯に<子どもなんてわからなくて当たり前>とあるが、その当たり前のことを再認識させてくれる。

しかし、いつも思うのだが、このことを知るべき人は、こういう本を読まないだろうな。

目次

第1章 道徳という「フィクション」を作り直そう
第2章 病気なのは親の方?
第3章 二極化する文化資本
第4章 「自分」は一つではない
第5章 教養とは「何を知らないか」を知ること
第6章 義務教育は十三歳までに?
第7章 エンタテインメントという「大いなる希望」
第8章 親は役割である

14歳の子を持つ親たちへ (新潮新書)

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昭和三十年代主義―もう成長しない日本

2008-04-29 21:55:37 | 本と雑誌

浅羽通明さんの本を久しぶりに読む。

紹介されているどの映画、どの小説をも読んでいないが、なんとなく分かる。

昭和三十年代を主義としようとする発想が面白い。なんとなく理解できる。

目次

プロローグ 本書の見取り図
第1部 昭和三十年代主義とは何か
 第1章 流行と批判 山崎貴監督「ALWAYS 三丁目の夕日」から考える
 第2章 嗜好と思想 原恵一監督「クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶモーレツオトナ帝国の逆襲」から考える
 第3章 協働とやりがい 橋本治『虹のヲルゴオル』ほかから考える
 第4章 下町と恋愛 野村孝監督「いつでも夢を」から考える
 第5章 消費と定常型社会 佐伯啓思『成長経済の終焉』から考える

第2部 折り返し点を過ぎた日本
 第6章 上昇志向とマスコミ幻想 宮部みゆき『模倣犯』から考える(前篇)
 第7章 定番とキャラ社会 宮部みゆき『模倣犯』から考える(後篇)
 第8章 地元つながりと普通 宮藤官九郎「木更津キャッツアイ」シリーズから考える
 第9章 祝祭と共同体 岩本仁志監督「明日があるさ THE MOVIE」から考える
 第10章 分際と演戯 山崎貴監督「ALWAYS 続・三丁目の夕日」&筒井康隆『美藝公』から考える
 エピローグ 警告は必死的な羽撃きによって

昭和三十年代主義―もう成長しない日本

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ウェブを変える10の破壊的トレンド

2008-04-27 22:50:38 | 本と雑誌

いつも読書の参考にしている思案中さんの読書感想「OMOI-KOMI -我流の作法-」では無い方のブログ「OMOI-KOMI雑感」で紹介されていたので、読んでみる事とした。

日本にはほとんど触れず、アメリカを中心に10のトレンドについて、分かりやすく説明している。

最後のほうに日本について、以下のような指摘がある。
<世代別に見ると、20歳から80歳以上の高齢者まで、各世代ともPCよりも携帯電話の利用率が高いが、6~12歳と13歳~19歳までの世代だけは、携帯電話よりもPCの利用率が上回っている。小学生ならまだ親が携帯電話を買い与えていないという場合もあろうが、携帯電話を持っている中高生のPCの利用率が高いことは興味深い。
 今の20代の若者が中学生の頃には、今のようなハイスピードのブロードバンドの環境がなかった。彼らは通信速度が十分でないダイヤルアップ回線を利用してPCでインターネットにアクセスするのを好まず、携帯電話で友達とコミュニケーションを図ったり、エンターテインメントを楽しんだりして育ってきたのだ。
 しかし、100Mbpsの光ファイバーを家庭に引き込めるようになった今では、10代の子供たちは、携帯も使うがPCも使ってインターネットにアクセスしている。彼らが、市場のメインプレイヤーになる将来では、ケータイだけでなく、PCベースでのネット環境も重要視されることになるだろう。その意味では、米国発のさまざまな破壊的トレンドは傾聴に値する。>(P214,P215)

光ファイバーが既に普及している国は日本しかなく、NTTが始めたNGN(NTT東日本NTT西日本)は、そういう意味でも破壊的トレンドと合わさることにより、世界を根底から変えるインフラ、思想になるだろう。

目次

プロローグ:破壊的トレンドとは何か?
Chapter1:ダイレクト(Direct) ユーザーを直接つかみ、ロックイン
Chapter2:フリー(Free) 「潤沢経済」時代のビジネス
Chapter3:クラウドソーシング(Crowdsourcing) みんなの知恵を利用する
Chapter4:プレゼンス(Presence) リアルタイムな情報を生かす
Chapter5:ウェブオリエンテッド(Web-Oriented) すべてのサービスをウェブ上で提供できるか
Chapter6:バーチャル&リアル(Virtual and Real) 「仮想」は「非現実」にあらず 
Chapter7:ビデオ(Videos) 映画やTVの行く末は
Chapter8:インターフェース(Interface) よりわかりやすく、使いやすく
Chapter9:サーチ(Search) ポストグーグルの潮流
Chapter10:セマンティックテクノロジー(Semantic Technology) 意味を理解し始める時代へ
エピローグ:破壊的トレンド対処法

ウェブを変える10の破壊的トレンド

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はじめたばかりの浄土真宗―インターネット持仏堂〈2〉

2008-04-26 21:18:08 | 本と雑誌

インターネット持仏堂の(2)を読む。内田樹さんと釈徹宗さんの往復書簡である。

(1)よりは、焦点がはっきりしているが、それでも難解であった。

目次
その10 賢者と愚者の宗教性
その11 「善性」と「邪悪」について
その12 仏教における「悪」―悪人正機/悪人正因
その13 「悪人」論―空中浮揚とアブラハム
その14 宗教と倫理
その15 さらに「宗教と倫理」
その16 常識と宗教
その17 あとがきに代えて

はじめたばかりの浄土真宗―インターネット持仏堂〈2〉

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いきなりはじめる浄土真宗―インターネット持仏堂〈1〉

2008-04-26 10:55:45 | 本と雑誌

内田樹さんと釈徹宗さんの往復書簡。

部分部分は理解できるのだが、全体として理解ができない。何度も読み返すパワーがないので、読み飛ばす感じになった。

目次

その1 はじめに―私の「ご縁」論
その2 仏教における「自由と宿命」
その3 「因果」論―月光仮面・マタイ伝・レヴィナス
その4 仏教の因果
その5 「宿命」論
その6 仏教の基盤をひとまとめ
その7 「死ぬこと」は苦しみか?
その8 仏教の悟り
その9 「日本人の宗教性」について

いきなりはじめる浄土真宗―インターネット持仏堂〈1〉

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街場の現代思想

2008-04-20 23:01:54 | 本と雑誌

以前読んだことがあるが、文庫本になったので、再度購入し読んでみた。内田樹先生の本は最近読みにくいものが多かったが、この本は分かりやすい。

とは言え、理説は分かりやすく頭に入りやすいが、以前読んだことを、実はほとんど覚えていない。読んでいるときには感心しながら読んでいるのだが、自分でアウトプットしていないので、身についていないのである。

目次

第1章 文化資本主義の時代
第2章 勝った負けたと騒ぐじゃないよ
第3章 街場の常識

街場の現代思想 (文春文庫 (う19-3))

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戦後日本経済史

2008-04-17 07:33:33 | 本と雑誌

1940年生まれの野口悠紀雄先生が、戦後日本経済史を通観する。

「戦時経済体制」が続いているという野口先生の指摘は首肯できる。戦前ではなく、戦時だというのが指摘の鋭いところ。

確かに、戦時経済体制からの転換をしなければ閉塞状態にあるというのはその通りだろう。その先にどう進むのかは考える必要がある。
野口先生は<もっとも、あきらめるにはまだ早いかもしれない。日本の産業革命はイギリスより100年以上遅れたが、追いついた。新しい情報技術がアメリカで誕生したのは1990年代のことだから、それほど昔のことではない。日本が遅れたのは事実だが、これからキャッチアップするのは不可能ではあるまい。>と指摘する。

アメリカをモデルにすることを前提としているようだが、お手本は無いのではないだろうか。世界から乖離しては生きてはいけないが、アメリカがお手本にはならないような気もする。

目次

第1章 焦土からの復興
第2章 高度成長の基盤を作る
第3章 高度成長
第4章 国際的地位の向上
第5章 石油ショック
第6章 バブル
第7章 バブル崩壊
第8章 金融危機
第9章 未来に向けて

戦後日本経済史 (新潮選書)

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阪急電車

2008-04-13 18:30:39 | 本と雑誌

子どもが買いたいというので買った本であるが、読んでみることとした。

阪急電車(宝塚駅から西宮北口駅)までの往復での、人間模様、恋、別れが描かれる。

ダメな男と別れろ、などいう話はその通りだと思う。若い読者にも影響を与えるのではないかな。読んだ後、さわやかな気持ちになる。

目次

宝塚駅
宝塚南口駅
逆瀬川駅
小林駅
仁川駅
甲東園駅
門戸厄神駅
西宮北口駅

そして、折り返し。

西宮北口駅
門戸厄神駅
甲東園駅
仁川駅
小林駅
逆瀬川駅
宝塚南口駅
宝塚駅

あとがき

阪急電車

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女は何を欲望するか?

2008-04-13 09:45:11 | 本と雑誌

内田樹先生によると、表題は、ショシャナ・フェルマンの「What Does a Woman Want?」というフェミニズム言語論の本から借題したとのこと。「女は何を望んでいるか?」を「欲望するか?」にして欲しいといったのは、単行本の担当者だったとの紹介が「新書版のためのまえがき」にある。確かにインパクト十分である。

内容は、まじめであり、<なぜフェミニズムは歴史的役割を終えたのか>について、描き出す。特に、映画「エイリアン」にそんなに深い意味があるとは知らなかった。

目次

新書版のためのまえがき
まえがき - フェミニズムについて私が知っている二、三の事柄
Ⅰ フェミニズム言語論
 第一章 「女として語る」ことは可能か?
 第二章 フェミニズム言語論の基本構制
 第三章 女性と言語 - ショシャナ・フェルマン
 第四章 「女と書く」こと
Ⅱ フェミニズム映画論
 第一章 エイリアン・フェミニズム - 欲望の表象
 第二章 ジェンダー・ハイブリッド・モンスター
あとがき
新書版のためのあとがき

女は何を欲望するか? (角川oneテーマ21 A 79)

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『室内』の52年―山本夏彦が残したもの

2008-04-11 10:51:54 | 本と雑誌

名コラムニスト 山本夏彦さんが好きで、すべての著作は読んだ。

山本夏彦さんは、雑誌『室内』の編集兼発行人である。『室内』は、1955年(昭和30年)創刊。2002年(平成14年)10月23日山本夏彦さん逝去のあと、息子さんである写真週刊誌『フォーカス』の元編集長である山本伊吾さんが、2006年(平成18年)に休刊にするまで615冊が世に出た。

『室内』の歴史がよく分かる、貴重な一冊である。

目次

『室内』って、どんな雑誌?
すぐに役立つ実用書 新米は棟梁に隠れて読んだ
道具を見極める目と技を伝授 目で見る大工道具
親子二代で道具の連載 目立て職の土田一郎さんと昇さん
使い込んでこそ本物の道具 そこに持ち主の腕が見える
職人たちの物づくりの心の証を伝えた 道具と私
現役の職人が自らの経験を綴る 大切にした現場の声
建具屋の腕の見せどころ 組子障子の「雛型集」
当たり前のことを、歯にキヌ着せず言えば 忌憚のない意見と批評「室内室外」
業界に激震を与えた 家具をこわしてみる
談論風発 誌上で侃々諤々の論争
模倣を忌憚なく批判 写真コラム似たものデザイン
夏彦の名調子 巻末コラム 日常茶飯事
「イラスト椅子づくし」を連載した織田憲継さん
14年間描き続けてその数、8000点以上
反響続々 特集 ハウスメーカーに騙されるな
意味不明な表現は切り捨てご免 室内版豆辞典 言葉のいずみ
目で見る『室内』52年 1955~2006
室外から見た『室内』

『室内』の52年―山本夏彦が残したもの (INAX BOOKLET)

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こんなに使える経済学―肥満から出世まで

2008-04-10 05:50:09 | 本と雑誌

大竹文雄先生の編による一冊。元は週刊エコノミストに連載されたもの。

副題のとおり、肥満から出世までを経済学(インセンティブをどう考えるのか)という観点からどう考えるのかを説明する。

軽い読み物としては良いが、短い紙面で書いているために論理がすっきりと通らないところも多々ある。短いために、表面的な結論が導き出されているところもあり、一歩進んだ議論にならず、だから経済学は、マクロだけを考えミクロが分かっていないということにもなりかねない。マクロとミクロの双方に目を向けることが必要である。

目次

序  「経済学は役立たず」は本当か
第一章 なぜあなたは太り、あの人はやせるのか
第二章 教師の質はなぜ低下したのか
第三章 セット販売商品はお買い得か
第四章 銀行はなぜ担保を取るのか
第五章 お金の節約が効率を悪化させる
第六章 解雇規制は労働者を守ったのか
あとがき

こんなに使える経済学―肥満から出世まで (ちくま新書 701)

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イノベーションへの解 収益ある成長に向けて

2008-04-08 14:00:51 | 本と雑誌

イノベーションのジレンマ―技術革新が巨大企業を滅ぼすとき」を読んだときほどの感動はない。ただし、ふとっちょパパが論理を追うのに疲れて、読み込めていないことも原因にはある。

目次

第1章 成長という至上命令
第2章 最強の競合企業を打ち負かす方法
第3章 顧客が求める製品とは
第4章 自社製品にとって最高の顧客とは
第5章 事業範囲を適切に定める
第6章 コモディティ化をいかにして回避するか
第7章 破壊的成長能力を持つ組織とは
第8章 戦略策定プロセスのマネジメント
第9章 良い金もあれば、悪い金もある
第10章 新成長の創出における上級役員の役割
終章 バトンタッチ

イノベーションへの解 収益ある成長に向けて (Harvard business school press)

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フリーペーパーの衝撃

2008-04-05 07:49:44 | 本と雑誌

フリーペーパーを見るようになって久しい。有料誌の廃刊も気になっていたところである。「ただより高いものは無い」と思っているふとっちょパパには、フリーペーパーは興味深いものである。広告主がその提供する商品にコストをつけていることは分かるのだが、コスト論だけでない世界もありそうだ。

目次

はじめに
第一章 異業種出身の成功者たち
第二章 フリーマガジン大国・日本
第三章 問われる広告効果
第四章 海外に浸透する日刊無料紙
第五章 日本に『メトロ』が登場する日
第六章 だれでも出せる「紙のブログ」
第七章 有料と無料の違いって何だ - 吉良俊彦氏との対談
おわりに

フリーペーパーの衝撃 (集英社新書 424B)

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