河本敏浩さんの主張は、学力の低下はゆとり教育に問題があるのではなく、大学の選抜試験のあり方にあるということのようだ。
確かにそうかもしれないが、偏差値から見て学力の問題を斬ると言うのはむなしいものがある。学びの問題を、内田樹さんのような視点で考えてみたい。
目次
1章 学力は本当に低下しているのか?
学力の現状
大学生の増員と少子化
二一世紀の大学生は、七〇年代の暴走族レベル
定員を絞ればいい?
2章 競争の激化は何をもたらすか
狭き門の問題
管理教育
荒れる女子高生
いびつな競争のかたち
3章 「学ぶ意欲」を奪うシステム
受験の現代史
絶望的な学力格差
4章
学力日本一・秋田の大学進学実績はなぜ伸びないのか?
秋田は成功事例なのか
勉強をやめる高校生
難しい試験の意義は?
奇妙な論理、奇妙な大学生
5章 日本の大学システムの問題点
名ばかり大学生は今日も行く
まとめと展望