朝6時に疝痛を発見された10歳の種雄馬。
9時に来院したら、軽度の痛みがあって、超音波検査で膨満した小腸が見えた。
「開けましょう」
空腸末端あたりがどこかへ入り込んでいた。
おそらく網嚢孔だ。
分娩歴がある馬だと、腸間膜裂孔とかも考えなければいけないが、種雄馬だからね。
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なんとか抜けてきた小腸の損傷程度は悪くない。
点状出血があり、全体の色調はわずかに悪いが数分で回復し、肥厚はあるが、指ではじくとしっかり収縮する。
回腸にはヘモメラズマがある。駆虫はきちんとされているようだが・・・・・・
とても性格が悪い馬なので、経口投与も簡単ではないようだし、飲み込んでいないのかもしれない。
種雄馬が20頭以上居る種馬所でもっとも「うるさい」馬だそうだ。
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種付けのときなど、立ち上がってほとんど後二本肢で歩いて来るそうだ。
装削蹄はなんとかできるが、注射や歯の治療は簡単にはできない、とのこと。
それでも、痛みが続いていたのだろう、へばっていて大人しい。
本当に元気が回復する前に、退院してもらおう。
その馬、凶暴につき。
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遅くなっても帰ってこないとうちゃんを遠吠えして呼ぶ相棒。
遠吠えして応えてやりたいところだけど・・ね~
かえってきた!