昼、繁殖雌馬の疝痛の来院。
発症して2時間ほど。
血液はPCV35%、乳酸値1.3mmol/l。さほど悪くない。
まだ痛い。しかし、立っていられないほどではない。
超音波で診たら・・・・右で肝臓の脇にひどく肥厚した小腸が見えた。
繁殖雌馬、冬、サク癖する・・・・・・・また網嚢孔ヘルニアか?
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開腹したら案の定、網嚢孔ヘルニアだった。
1週間前にやったばかり、またうまくやるさ・・・・と思ったが、今日は入り込んだ空腸が抜けてこない。
上位(吻側)の空腸を穿刺して減圧するが、抜けない。
しかたがないので、上位の空腸を切開して内容を抜いた。
そのことで、腹腔内を触りやすくなり、向こうへ逸脱している空腸も触れるようになった。
が、抜けてこない。
逸脱している側へ引張ってみる。内容を逸脱している側から上位へ送り出してみる。
それで、上位側の空腸をひっぱったら・・・なんとか抜くことができた。
David Freeman先生が提案しているとおりにやったことになる。
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抜けてはきたが、回腸から空腸下部にかけてけっこう損傷している。
Gradeで言うとせいぜいⅠかⅡなのだが、回復しそうにない部分がある。
そこへつながっている腸間膜が両側にある部分が回腸。
その上位が最も損傷が強い。色調が悪く、くびれがある。
回腸を切断して盲端にする。
私が右手で持っているあたりで切断して、その空腸を盲腸へ吻合する。
腸間膜は裂孔ができないように閉じる。
麻酔係に滅菌手袋をつけて腸鉗子を持ってもらった。
日曜だから二人しかいなかったのさ。
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今日の馬も繁殖セールで買われてきた馬。
サク癖する。
まるでデジャブのようだった。
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手術中、かなり雪が降った。
よろよろ入院厩舎へ歩いて行く馬のためにも、明日のためにも除雪しておかなければならない。