真夜中のドロップアウトカウボーイズ@別館
ピンク映画は観ただけ全部感想を書く、ひたすらに虚空を撃ち続ける無為。
 



 さて、“ピンク映画は観ただけ全部感想を書く”とやらで、相も変らずひたすらに虚空を撃ち続けてゐたりなんかする昨今である。目安といふかキリがいいところまでとでもいふか、兎も角、実は千本感想を書くといふ目標を目指してゐる。何の為に、だとかそれでどうなるのか等々といつた他愛もないのかあるいは至極全うな問ひを発するのは、男に対しては禁止だ。と、思ふ。ところで、現況はといふとどうにか再来月には七百本を通過、したい。ともあれ、俺が先にデスる分には別に構はぬがさうともいつてゐられない逼迫した、もしくは風前の灯ともいへる状況以前に、別種の、より恐ろしい困難に直面するに至つてしまつた。現実問題として、近隣各小屋のプログラムの中に、必ずしも未見ではなくとも少なくとも感想は書いてゐない、ピンクが少なくなつて来たのだ。今週の地元駅前ロマンは、二週目となる友松直之の「闇のまにまに 人妻・彩乃の不貞な妄想」(2009/厳密にはピンクではないが)と、Vシネ二本。殆ど毎週のやうに遠征を展開してゐる八幡の前田有楽は、月例番組表を確認した時点で不出撃を決定してゐたゆゑ詳細は押さへてゐないものの、兎に角既に感想を書いてゐる三本立て。一方天神シネマはといふと、新田栄の「痴母の強制愛撫 止めないで!」(2007)、浜野佐知の「魔乳三姉妹 入れ喰ひ乱交」(2007)の福岡市初上陸ではある2007年作二本と、AVがもう一本。かうなつたら仕方がない、電話の応対が暴力的に横着なので基本的には気が進まないが、背に腹は代へられぬと小倉名画座に目を向けてみれば、坂本礼の「いくつになつてもやりたい不倫」(2009)に、来月前田有楽に出撃決定済である坂本太の旧作改題。
 小倉まで含めたらどうにかなるかとも思つたが、甘かつた。されど、まだだ、まだ終らんよ。ピンクを観ないピンクスなんぞ概ね、個人的には間違ひなく、ピンクを観ないピンクスなんぞただの社会不適応を拗らせたダメ人間だ。諦めるな、最後の切り札、プロジェク太上映とはいへども未踏のフロンティア・久留米スバル座があるぢやないか!といふ訳で、電話して訊いてみた久留米の番組は国沢実の「美人歯科 いぢくり抜き治療」(2008)、佐藤吏の「本番オーディション やられつぱなし」(2009)と、AVがもう一本・・・・万事もここまで休すると最早鮮やかだ。といふか、八つ当たりするつもりもないが百万歩譲つてVシネならばまだしも、小屋でAVをかける意味がサッパリ判らん。特に天珍なんて、ハッテンすら許容しない強硬な姿勢を取つてゐるのに。別に潔く二本立てで、問題ないやうな気しかしない。
 
 五つも小屋があつて、全部機能しないとなると流石にもうどうしやうもないよな。といふか、内三つはプロジェク太上映ながら、県内に五館もピンク映画上映館の現存してゐることに、改めて驚くべきでもあるのであらうか。ここのほんの一週を、後々悔やむやうな無様な醜態を曝すくらゐならば、頑強にどうにかしたかつたところなのだが、流石に逃げ場なく万策尽きた。仕方がないので、今週は不貞腐れて無駄に体を休める。


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