閑猫堂

hima-neko-dou ときどきのお知らせと猫の話など

秋の七草・その2

2019-10-03 22:55:02 | 日々
 
ようやく涼しくなったので、数年来の懸案事項だった「苺畑の構造改革」に着手した。
なぁんて、大げさですが、要するに、植え替えです。
苺は実がなったあと、ランナーという蔓をのばし、親株のまわりに根をおろして子株が増えていく。だから、ほうっておくと、増えすぎてきゅうくつになってしまう。
毎年のように「今年こそは」と思いながら、なんだかんだで時機を逸し、「ま、来年でもいいか」と言ってるうちに、他の草も生えて完全に足の踏み場がなくなり、収穫量も減る一方。というか、どこに実があるかわからない状態。
もうほんとに今年こそは!と思っていたところ、8月に猪さんが乱入して、盛大に掘り返してくださったので、やっと実行する気になった。
なかなかできなかった理由は、「大変だから」の一言に尽きる。
耕運機でやれば早いとMは言うけれど、これは機械では無理なのだ。
見渡す限りぼさぼさの中から、まず背の高い草(マツヨイグサ、オカトラノオ、カラスノゴマ、ヒメジソなどなど)と、中くらいの草(キツネノマゴ、ゲンノショウコ、トウゴマなどなど)と、這い回っている蔓草(アメリカアサガオ、アケビ、ノブドウ、センニンソウなどなど)を抜きとる。
次に苺を拾い出す。
大量のアサツキを球根ごと取り除く。
チドメグサと芝の根、その下に深く深く入り込んでいるドクダミやスギナその他の根を取り除く。
ついでに大量の石も取り除く。
きれいになったところで畝を立て直し、苺をきちんと並べて植える。
おしまい。
と、書けばどうってことはないけれど、これが容易ではないのです。
苺を掘り起こすのはいいが、なるべく早く土に植えてやらないと枯れてしまうので、その植え場所をこしらえる作業を同時進行でやらねばならない。畑とは名ばかりの、ほぼ原野という場所だから、とにかく土がかたいのなんのって、1時間やっても50センチくらいしか進まない。
そして、翌日行ってみると、拾い切れなかったアサツキの根が、もうそこらじゅうで元気よく芽を出しているじゃないですか。
10月中に、終わるのかなあ、これ。
 
デッキで長靴をはくと、コマ吉はわたしが畑に行くことがわかるらしく、大喜びでぴょんぴょこスキップして先に走っていく。
(靴をはいて玄関から出るときは、車で出かけると知っているから、つまらなさそうにうずくまって見送っている。コマは賢いね)
でも、ついてきたって何か手伝うわけではないし、猫だから、じきに飽きる。
飽きると、目の前にきて、じいっと目を見て(帰ろうよォ)と訴える。
「はいはい、ちょっと待って」などと言いながら、なかなか帰らずに作業をしていると、コマちゃんは…
 
 
背中に乗るんです(笑)

この写真は畑じゃなくて、アトリエの庭のほうですが、自分では自分の背中が見えないので、Mが撮ったのを見て、「ああ、こうなってたんだ」と。
後ろからいきなり「びょん!」と飛び乗って、10秒から20秒くらいそのまま乗っている。これが1回目。
2回目、3回目と、間隔がだんだん短くなり、乗っている時間はだんだん長くなる。頭に乗られることもある。
4回目になると、「降りてくださぁい」と揺らしても降りず、ぺたっと落ち着いてしまって、座り込みに近い。
庭や畑ならまだいいけど、水場で重石のブロックを上げ下ろししている最中にやられると、相当こたえる。
ポケモンのアニメの主人公の男の子は、体重6kgのピカチュウをいつも肩にのっけているけれど、あれは絶対よくない。身体をきたえるためだとしても、リュックのように身体に密着させて中央に背負うようにしなければ、背骨に負担がかかると思う。
コマ吉は4.6kgで、ピカチュウよりは軽いけれど、リュックと違って重心が一定でない生き物はそう長くしょっていられるものではありませんよ。

足元から胸まで駆け上がってくる猫は前にいたけれど、背中に飛び乗る猫というのは、コマが初めてだ。
どういうきっかけでこうなったのか、よくわからないけれど、この子は最初からちょっとひ弱なところがあり、外ではしゃぎすぎるとグッタリしてしまい、抱いて帰るということがたびたびあった。
この「背中に乗る」は、「抱っこで帰ろう」というアピールではないかしら。
しかたないから、抱いて帰ると、とても喜んで、ゴロゴロ、ゴロゴロいっている。
どうも末っ子には甘くなる。困ったコマちゃんだ。

 
ムラサキシキブ。
 
 

カラスノゴマ。

 
 
 
そして、秋といえば、イヌタデとツユクサ。
どちらもありふれているのに、うまく撮れたことが一度もない。
 
 
 
イグサ属の…なにか。
(似たようなものが多く、調べるのをあきらめた)
これは丈が20~30センチほどで、葉はとても細い。朝の水玉を見るために、花壇の通路わきに残してある。

 
 
 
 
 
 
切らなかったアジサイはこんな色に。
 
 
本日のにゃんズ。
 
 


 
 
通り過ぎるコマに、思わず反応したさんちゃんがカワイイ。
もうじきここは落ち葉でいっぱいになるんだな。
 
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リブロ絵本大賞

2019-10-01 15:20:15 | お知らせ(いろいろ)

絵本『なまえのないねこ』が第10回リブロ絵本大賞に選ばれました。

先月の未来屋えほん大賞と同じく、児童書担当の書店員さんたちが選ぶ賞です。
連続2つも大賞をいただいて、もうなんだかびっくりです。ありがとうございます。
もうすでにこの絵本をお持ちの方も、店先で目が合ったら、小さく名前を呼んでやってくださいませ。

オンラインで検索して買うということの利点もたくさんあり、わたしも現在は田舎住まいのため、その便利さを享受しているひとりですが、ふらっと立ち寄った書店で、何気なく手に取った1冊が、じつは運命の出会いだった……という経験を過去に何度もしているので、とくに若い人には、森の中できのこを探すように、書店をうろうろしながら本を探すということを、たくさんしてほしいなあと思っています。
遭難しないようにね。

<受賞記念・特製缶バッジプレゼント>

リブロ系列(リブロ・よむよむ・パルコブックセンター・オリオン書房・あゆみBOOKSなど)のフェア実施店で、上のオビのついた本をお求めいただくと、小峰書店特製缶バッジがあたる応募券がついています。
詳しくは→こちら

直径43mm。かわいいですよ~。
市販されていないので、この機会にぜひ。

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秋の七草・その1

2019-10-01 14:09:53 | 日々

咲き誇るヒガンバナ。
これは開いたばかりの花。日がたつと花びらがくるっと反り返ってくる。

春の七草は「摘んで食べられるもの」という条件で選ばれているし、それがそのままならわしとして伝承されているけれど、秋の七草のほうはもっぱら観賞用なので、何が正しいということはない。好みで選んでいいのだ。
奈良時代の七草にはヒガンバナが入っていない。
入っていないからといって、当時ヒガンバナがなかったとは言い切れない。渡来してまだ日が浅く、珍しすぎた可能性もあると思う。
山上憶良さん(でしたっけ?)はヒガンバナがお好きじゃなかっただけかもしれない。わたしだったら葛の花は入れないな。
現代の日本で選べば、外来種がもっとたくさん入ってきて、奈良時代とはまた違った趣になるでしょう。

 

この花に限って、背景は思いっきり暗くしたほうが似合うなあ。

 

茎の色がきれい。

 

白いのもきれい。

いつもたいていお彼岸の前には咲きそろうのに、今年の彼岸花たちは例年より10日ほども遅くて、いまがちょうど見ごろ。
そして金木犀も遅く、しかも花がとても少ない! 探さないと見つからないくらい、ぱらぱらとしか咲いていなくて、それでも秋の空気はふんわり香っている。

さてさて、10月。
「増税前のいまがチャンス!」みたいな広告をいやというほど見せられたせいで、いつも晩秋からクリスマス前に恒例となっている「お買い物熱」が、今年は前倒しでやってきてしまい、なんとなくそわそわと落ち着かない。
このあいだホームセンターのレジに並んでいたら、前の前の人が、単3乾電池を200個ぐらいと、洋酒その他を買っていて、相当重そうだったけど、買いだめするのに適したものをちゃんと考えたんだなと、ちょっと感心する。
だけど、充電式のものも多くなってきた昨今、単3をそんなに使うって何なのだろうか。生モノじゃないとはいえ、あんまり長く置いとくと劣化すると思いますが。
その人は携帯電話でずーっと誰かと話し込んでいて、すべて手まねで会計をすませて去って行った。レジの人もじつに慣れたもので、それにも感心する。携帯対応の手話みたいなものがすでに確立しているらしい。

郵便料金が上がるので、郵便局に1円と2円の切手を買いに行った。
1円切手のデザインが変わるかなあと期待していたら、変わっていなかったので、ちょっとがっかり。
「日本の郵便制度の父」前島密さんの肖像なので、他の切手はデザインが変わっても、これだけは変わらないんだそうです。
変わらぬものがあるというのはわるくない。だけどこれ、単独で使う切手ではないでしょう。最近のシールみたいな可愛らしい切手と合わせて貼ると、どう見ても不釣り合いで美しくない。そこが問題。
増税前に何か買うということを考える前に、旧料金の切手を計画的に使い切っておくべきだったのだ。
いつも、大事なことには、あとから気がつく閑猫。

そういえば、子どもの頃に、「あとから気がつく×××」というはやし言葉があった。子ども同士で言うのではなく、たぶん父母か祖母が口にしていたのだが、「×××」のところが思い出せない。「カンタロウ」とか「長十郎」みたいな人の名前だったような気がするけれど。

銅葉フジバカマ。ユーパトリウム、じゃないや、アゲラティナ?(分類ややこしいなー)
かなり大きくなってから移植したので心配だったけれど、台風の風にも負けず、4株ともきれいに咲いた。


ますますワイルドな感じになっていくビデンス。そのへんの野菊よりも野草っぽい。
ハルディンさんいわく「株のまとまりがよく、花付き抜群」って、ぜんぜんそうならないんだけど、何がいけないの?

 

シソの花も、小さいけれど意外と蜜があるらしい。

 

シーディーグモ(と勝手に命名)。
大きさも、きれいに整った網目も、CDそっくり。

 

お隣からいただいた大きい栗です。初物。


本日の「?」

Mのおみやげ。

 

じつは光る!(笑)
というか、ピカピカピカピカ点滅する忙しいクラゲです。
さわった感触がぺたあ~っとして妙にリアル。
こういうのがいっぱいいるところへ行ってきたらしい。

 

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