「だから、散歩に出かけるたびに、私のポケットは
木の実やそのほかのきれいな宝物でいっぱいになる」
(『木苺通信』より)
栗の実が落ち始めた。
そわそわするのは、人間だけではない。
お天気の良い昼下がり。
「がさ・・ごそ・・」と怪しい音がする。
ははん、と思って、すかさずカメラをつかみ、
(今度こそスクープ写真を!と)
2階の窓からのぞくと、ちょうどよく、猪がすぐそこの斜面にあらわれた。
大きいのと・・
中くらいのと・・
(地面を掘るので鼻先が土だらけですね)
小さいの!
まだウリンボの縞が消えていないので、今年生まれた子かな。
気配に気づいたのか、中くらいの(お母さん?)が
顔を上げて「ブー!」とひと声ほえた。
とたんにあとの2匹がぴたりとその場でフリーズ。
こちらもカメラ構えたままフリーズ!
ひえ~、だるまさんがころんだっ・・。
お母さんは、ラッパのような鼻先をまっすぐこちらに向け、
しきりとにおいをかいでいる様子。
そして・・
「よくわかんないけど、いちおう用心しときましょ」と、
がさごそ去っていきました。
ふだんは夜中しか出てこない猪も、栗の落ちる間は
こうやって日中もたびたび出没する。
朝早く、栗の木の下でバッタリ出会ったこともある。
どうやらいつもうちの周辺を荒らすのは、この一家であるらしい。
迷惑だし、憎らしいんだけど、顔見ちゃうとね。
かわいいですね。
あ、これは猪ではありません。
走るさんちゃん。
本日の雲釣り。
新入りの弟子が、はじめて小さい獲物をつかまえた。
よしよし。しっかり持って。離すんじゃないぞ。