すももは、尻尾の短いサバ縞の、パソ猫です。
パソコンのできる猫、ではありませんよ。
(キーボードを横断して暗号文書を作成したことは数回…)
パーソナルキャット。わたしの専属猫。
というより、わたしが、すもも付きの「ばあや」ですか。
すもも嬢さんは、気位がお高くていらっしゃいますから、
うっかり手を出すと即座に噛みつきなさいます。
飼い猫は、ふつう1日に14~20時間くらい寝るそうです。
すももは、その大半を、わたしの部屋で寝ています。
仕事用の椅子の隣に、もうひとつ小さめの椅子を置いて、
クッションにタオルをかさねて、そこが指定席。
椅子でなければ本棚の上。
足の裏や耳の端がちょこっと見えている。
降りてくるときは、キーボードとマウスパッドをよけて、
あれやこれやの隙間にピンポイント着地。おみごと。
ごはんのときは、ひとり「角を曲がったところ」で待っています。
他の子たちと並んで待つのは嫌なのです。
目の前にお皿を置いて「どうぞ」って言ってもらわないとだめ。
夜は、ばあやのおふとんに入って、当然のごとく腕枕を要求。
それも必ず左側でないと承知しません。
左があいていないと、顔をざらざらなめて起こします。
なぜだろう。心臓に近いほうがいいのかな。
すももがパソ猫になったのは、ちゃけが来てからです。
Kが貰ってきた子猫のちゃけを、みんながちやほや構うので、
(たしかに、むちゃくちゃ可愛かったんだな、お茶々は)
すもも嬢さんはすっかりグレてしまい、
ある日、ちゃけの首を噛んで大怪我をさせてしまいました。
わざとじゃないんだよ、ね。
ただ、ちょっと、うっかり、間違えちゃっただけだよね…。
今でも、すももとちゃけは「犬猿の仲」。
どんなに寒くても、くっついて寝ることはありません。
あれ以来、怪我するようなケンカはないものの、
顔を合わせれば、うなったり、頭をぽかすか叩き合ったり、
わざと猫穴の前にすわりこんで相手を閉め出したり…。
ちゃけは身体も大きく、尻尾も長ーい、ちょっぴり洋猫タイプ。
「黒胡麻おはぎ」もしくは「おいなりさん」と呼ばれる
ころころ和猫のすももは、どうしても劣勢です。
その結果…すもも嬢さんは完全に人間に依存し、
ばあやは嬢さんを甘やかし放題です。
今も、隣の椅子で幸せそうにひっくり返っていらっしゃる。
8歳のパソ猫、寝顔は子猫のまんまです。