暮れにおせち料理のことを書いたので、
そのつづきから。
Mは「お正月」が好きです。
毎年11月ごろから、「あーもうすぐお正月だっ!」と言ってる。
(なぜだか「クリスマス」はとばして…)
暮れにはカニやらカズノコやら、みずから率先して買いこみ、
うれしそうにしています。
Mに「子どもの頃のおせちってどんなだった?」と聞くと、
お煮しめは鶏肉の入った筑前煮。
これは、お父さんが福岡の人だったからでしょうね。
それから、
きんぴら。ひじきの煮物。切り干し大根の煮物。
え、それ、おせち?
お惣菜じゃないの?
聞くところによると、M家のお正月は、
お父さんの仕事関係の来客が多くて、お母さんも忙しく、
どうやら子どもたち(Mは4人きょうだいの3番目)まで
手が回らなかったようなのです。
だから大鍋に煮物をいっぱいつくっておいて、
てきとうに食べなさい、ということだったのね。
それと、みかんが箱ごと、食べ放題。
お年玉をもらってプラモを買いに行く。
叔父さんが来て映画に連れて行ってくれる。
そういうのが楽しかった思い出みたい。
筑前煮だけ、わたしは真似して毎年つくります。
わたしのほうの実家のお煮しめは、
蓮根、たけのこ、里芋、にんじん、椎茸、こんにゃく、
すべて別々に煮てお重に詰め合わせるので、
きれいだけど、たいそう手間のかかるものでした。
(そのために台所には鍋がやたらたくさんあった!)
ひと鍋でつくれる筑前煮は簡単で美味しいし、
あたため直しもらくです。
残ったらこまかく刻んで炊き込みご飯にしてしまいます。
これ、逆でなくてよかったと思うのですよね。
「ひと鍋派」から「重箱派」に転向するのは大変そうだもの。
あ、だけど、そうでもないかな。
それはそれで、けっこう律儀にやっていたかも。
うん、きっと、やっていただろうな…。
さんごさん、
「凍みこんにゃく」情報、ありがとうございます!
絶滅したと思っていたら、通販で入手できるのですね。
ちょうど母に会ったので聞いてみましたら、
まとめて買いこんだのを10年間くらいちびちび使っていたそうです。
なんと長もちする食材! (でも、ほんとに、味は、ないの!)
もとは父方の祖母の郷里(大津)のおせちだったみたいです。
今年は、おせちにうるさかった父もいないので、
「何もしなくていいお正月って50年来の夢だったわ」
と言う母を誘ってイタリアンのランチをしてきました。