閑猫堂

hima-neko-dou ときどきのお知らせと猫の話など

雨シャン

2010-03-05 09:42:39 | 日々
相変わらず「おでかけねこ」の真鈴さん。
出かけると、2、3日は帰らないことがある。
帰ってくるときは、たいてい深夜で、
しかも雨が降っている最中だったりする。
びしょ濡れで布団にあがってきて、
ごろごろごろごろ…とご機嫌で甘えるのである。

「着やせするタイプ」とでもいうのか、
ちょっと見にはわからないのだが、
この子は日本猫にしては毛が長い。
密生したふわふわの柔らかい毛で、つやもよく、
まるで「毛皮のコートを着た猫」のようだ。
かきわけてみると根元はスモーキーグレイで、
途中から焦げ茶混じりのチャコール、
毛先はほとんど黒に近いという微妙なグラデーション。

うちじゅうでいちばん外泊が多いのに、
いちばん毛並みが上等に見えるのはどういうわけか。
それは、濡れて帰ってくるたびに拭いてやってるからだ、
というのがMの説。
(つまり、なぜかいつも濡れ猫に踏まれて起こされる人…)

猫は、ヒトや犬と違って、よほど汚れない限り、
お風呂にいれる必要がない。
いれないほうが長生きする、と言う人さえいるくらいだ。
(真偽のほどは知りませんので信じないでください)

すもも嬢さんなど、拾った当日に丸洗いして以来、
11年余になるが、いちども洗ったことがない。
他の子もだいたいそんなもので、泥んこ足は
足先だけ素早くぬるま湯で洗い流して拭くけれど、
それ以上は、大暴れして絶対無理だろうと思う。

一般に猫は身体が濡れたり汚れたりするのを嫌い、
雨の日などあまり活動したがらないもの。
わりと平気で濡れてきて、そのつど拭いてもらう真鈴は、
猫にしてはかなりの頻度で「洗っている」のと同じだ。
天然雨シャンプー。
たまに天然泥パック。
お膝で足ツボマッサージに全身エステ。
理想的かもしれない。

ふかふかと丸まって寝ていると思った真鈴が、
いつのまにやらまた姿を消した。
外はまだこまかい雨が降っている。
「あー、リンスしに行った」とMが言う。
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