晴れ時々スターウォッチング

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Near Earth Asteroids

2010年09月09日 | 隕石・小惑星
9月8日、直径9mと直径16mの小惑星が
地球のすぐそばを相次いで通り過ぎた。

小惑星が月軌道の内側を通過することは特にめずらしいこと
ではないが、短時間の間に相次いで地球近傍を通過する
小惑星が発見されるのは、めずらしいことである。

小惑星「2010RF12」の最接近距離は地球から79,000kmの地点、
小惑星「2010RX30」は248,000kmの地点であった。


2010RF12は下図の軌道で分かるように南半球側から近づき南極大陸
の上空79,000kmの地点をかすめて北半球側へフライバイして行った。

2010RX30は北半球側を直線的に通過し、日本の南海上空、
248,000kmの地点を9月8日18時51分(日本時間)に通過した。

アメリカ空軍の偵察衛星によると10m級の小惑星は平均すると
1.5ヶ月に1回の割合で地球に衝突しているそうです。なにしろ
10m級の小惑星は月軌道の内側を毎日通過しているらしいので…。

10m級の小惑星の絶対等級は27等級前後なので、大型の望遠鏡を
使ってもそう簡単には見つかりません。地球近傍を通過直後に発見
されることは多いが、今回のように通過前に見つかるのは希なこと
のようです。

毎年、9月から11月にかけて小惑星が地球に近づく傾向があります。
隕石落下や大火球の目撃も多くなる時期ですの要チェックですね。


~資料~

最近月軌道の内側を通過した小惑星
2008VM 2008.11.03. 4m. 38,000km
2009CC2 2009.02.02. 12m. 190,000km
2009DD45 2009.03.02. 35m. 72,000km
2009EW 2009.03.06. 23m. 342,000km
2009FH 2009.03.18. 21m. 76,000km
2009KR21 2009.06.01. 21m. 266,000km
2009TM8 2009.10.17. 17m. 342,000km
2008UM1 2009.10.22. 2m. 76,000km
2009VA 2009.11.06. 6m. 14,000km
2010RF12 2010.09.08. 9m. 79,000km
2010RX30 2010.09.08. 16m 248,000km

最近地球に衝突した小惑星
2008TC3 2008.10.07. 推定直径3m(TNT 1.1-2.1kt) 5-10/Year 
Alberta大火球 2008.11.20. 推定直径1m(TNT 0.1-0.3kt) mass10t 
Sulawesi大火球  2009.10.08. 推定直径10m(TNT 50kt) 0.1/Year 

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