ひろせ明子の市議日記

無所属・無会派。
市議として日常で見たこと・感じたことを綴っています。

老人福祉センター議案 可決

2023年12月15日 | 指定管理者制度

指定管理者に応募した収支報告書に、あってはならない・考えられない数字のミスがあったことは既にお知らせしました。

昨日、この議案の採決があり賛成多数で議会は承認しました。

反対者:広瀬、美勢

以下広瀬反対討論

指定管理者の指定

指定管理者制度は、公の施設について、民間事業者などが有するノウハウを活用することにより、住民サービスの質の向上を図っていくことで、施設の設置目的を効果的に達成するため、平成15年に設けられた制度であると、浦安市HP上で説明しています。この制度は平成15年にできました。

この制度前は、公の施設の管理主体は出資法人、公共団体、公共的団体に限定されていましたが、指定管理者制度の下では、個人でなければ法人その他の団体であれば特段の制限はなく、実際NPO法人などが管理主体になっている場合もあります。

私は設立当時からこの制度に疑問を抱いてきました。

住民へのサービス向上と経費節減とが両立するはずがない、と言う素朴な疑問を持ったからです。そんな虫のいい話があるはずがない、サービスUPにはそれなりの経費が伴うのは当たり前です。経費を削減してサービスUPを実現するには、全て人件費にしわ寄せがいかざるを得ません。官製ワーキングプアーの増産です。

またこの制度は、指定管理期間は3年から5年、長くて10年という期間を限定し、期間満了時に再公募することにより一旦指定管理者になれても何年かに一度で仕事がなくなるかもしれないという状況を作り出すことで緊張感を事業所に求めました。

このような制度のなかで、令和4年度には26施設に導入されています。その内の6施設が今回議案で上程されました。

議案12号
老人福祉センター事案です。公募でしたが、応募者はこれまでの指定管理者一社だけでした。

指定管理料は5年間で合計9億8443万円の提案額が示されています。
この合計金額、まずどう計算しても内訳合計の数字が合いません。
最終年度令和10年度の合計金額にミスがあるようです。
市民のお金が動く事業です。その為には間違いのない数字を示して貰わないと、提案内容がどんなに素晴らしいものでも、事業所のチェック体制に問題があるとを疑わざるを得ません。経理だけでなく事業展開そのものに対しても疑問を持たざるを得ません。

これは先日の議案審査の中で発覚したのですが、議案は議会に提案される前に当然指定管理者選定等審査会の審査をパスしたモノです。と言うことは、審査会をスルーしていた訳です。
審査会の存在そのものに私は疑問を持ちます。
この審査会は副市長はじめ関係部長、次長、課長、そして指定管理者制度運営専門委員で構成されていました。この委員たちが夫々評価項目に点数をつけています。合計700点中555点(100点に換算すると79.28)でした。評価項目の中に収支計画というものがあります。配点は70点で委員からの総合点は55点(78.56)。もし審査委員がこの数字のミスを発覚していても、この点数は変わらなかったのでしょうか。絶対に大きく変わったはずです。厳しい審査委員だったら数字のミスがあるだけで失格と言うかもしれません。

また、この事業者は各年度の経費の他に一般管理費を全体の経費に対して10%乗せて計上しています。この事業者は過去5年間もこの施設の指定管理者でした。過去5年間一度も10%の一般管理費を計上したことはありませんでした。今回の提案書では何故10%になったのか、その説明はとても納得できるものではありませんでした。

向こう5年間で施設利用者は13,188人増加すると細かい数字まで記載してました。それは当然に施設が企画している教室等に参加する人数は増えるはずです。教室によっては利用料を徴収しています。それは当然収入になりますが、その収入は向こう5年間全く数字に変化がありませんでした。

私はこのようは計画書は問題だと考えます。勿論、計画通りに数字通りには物事は運ばないことは重々分かっていますが、余りにも提案内容に問題があるとしか言いようのない収支計画書です。
この収支計画書を基に市は予算を組むわけですが、そんな議案を議会は容認するのでしょうか。


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