爺つぁま日記

北緯40度北東北の美しい自然と爺つぁまが行く四季の釣り

08-01-16(水) 魚道の話(2)

2008年01月16日 | アユ釣り



魚道とは、サカナが段差を往来するための通り道。
サカナが労せずして通過出来るものでないとしたら、それを魚道と呼んではいけません。
川の中の得体の知れない構造物でしかありませんよね。

海からの天然遡上が減少している近年ですが、上流鹿角地域に再び天然アユを呼びたいとの願いが叶って、血税が投入され完成したのが、今話題になっている米代川扇田の新魚道と呼ばれるモノです。
内水面漁連のBBSの中で「遊漁者Aさん」は、その魚道機能を否定する重大な欠陥を見つけたと言っています。
各種資料を紐解くうちにそれが何のことだったか、オラもはたと気付いてしまいましたもんね。

県の二度にわたるご回答を合わせますと、「この魚道は水路タイプに分類される粗石付斜路式で、天端の勾配が一般的な10分の1で造った」と堂々と述べておられます。
実はこのことが去年の遡上期にオラたちが見た悪夢のような光景の元凶だったのです。
魚道先進地の資料では、粗石付斜路式魚道は勾配を20分の1以上にすると、水が激しく走り過ぎて役目を果たさないことが、実験的にも解っていると言っています。
勾配10分の1が一般的なのは、プール式に分類される階段魚道などのもの。
米代川では斜路式の限界とされる勾配を、さらに2倍以上に強めて造った訳で、秋田県の勇気ある挑戦と言えるのかも知れませんが、そんな蛮勇のために多額の公費を注ぎ込んだってのがとても納得できませんな。

 

コメント (2)
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