解禁前夜、思いがけず二人の仲間が駆けつけてくれて、覚悟していた一人前夜祭の寂しさは消し飛んだ。
話題が弾みビールの空き缶が増えると、一瞬アユ釣りに来ていることすら忘れた。
飛び交うホタル、遠く近くなくカジカの声、ここは桧木内川。
そしていつしか夢の中・・・。
じりじりと照り付ける真夏の陽光。
梅雨入り後初めて味わう本物の夏の暑さである。
2日後もこんな日であればいいのだが、X-dayはどうやら愚図つき気味。
それでも気温だけは高めで、蒸し暑い一日になりそうな予報。
ライブカメラで見る阿仁川河川敷には早くもテントが張られた。
今年はなんだか無性に解禁が待ち遠しかったが・・・。
そろそろオラの寿命が尽きかけているのかもしれない。
カウントダウン・2
北東北に入梅の宣言があってから2週間が経過。
好天続きで気温も高かった5月に比べると、雨ばっかりの肌寒い日々である。
今日もまた小雨がぱらつき、風邪でもひきそうな小寒い一日。
週間予報欄上には、いつの間にか晴れマークが見当たらなくなった。
昼前に某釣具店を覗いてみた。
解禁を3日後に控えて店内は熱気、何人かの顔見知りとの出会いもあって情報交換。
と言う訳で、オラの前夜祭会場は何となく決まったのだが・・・。
奥羽の稜線にはまだ低い雲、しかし頭上は青く澄んだ空。
雨に洗われて透明感を取り戻した空気がうまい。
少し涼しいが爽やかな南風、丈夫に成長した水稲、周辺の緑が朝日を浴びて眩しい。
・・・のも束の間、いつの間にやら上空には厚い雲の重なり。
北東北はやっぱり梅雨の真っただ中にある。
それでも僅かに残った隙間から覗く青空はあくまでも蒼い。
長期予報はこの先大きく崩れる心配はなさそう。
カウントダウン・4
もうクルマにはいつもの「家出セット」の全てを積み込んだ。
陽射しがこぼれる場面があっても、長くは続かず油断していると雨粒が落ちてくる。
見渡す里山の上部もまだ霧に覆われていたりする。
梅雨入り宣言があって以来、雨とは縁が切れない日々。
庭先ではナメクジやダンゴムシやらが発生して、草花の葉を食んでいる。
リンゴも葉になにやら病変らしきものが・・・。
早く脳天を焦がす陽光が欲しい・・・。
解禁へカウントダウン・5
雨域は遠く去り、午後には青空ものぞく。
この後暫くは概ね穏やかな天候。
北東北は恵まれた天候の下でアユ解禁を迎えられそうである。
今回の雨、降るところにはたっぷり降って、我がHGたる阿仁川では40センチと待望の増水。
濁りも薄く6日後には平水に戻りそう。
しかしその後の遡上状況を伝える情報がないのが気にかかる。
ひとり前夜祭、何処で迎えるべきかいまだ思案中。
カウントダウン・6
毎日霧に閉ざされたままだった里山を仰ぐのはしばらくぶりのこと。
梅雨の中休みの僅かな晴れ間、アジサイは次々に咲きだした。
不足気味だった北東北各河川にとって、今回の雨はいい塩梅の流量増をもたらしてくれた。
垢腐れの川床を洗い、停滞していた天然遡上前線に勢いを与えた。
しかし一方では冷たい雨の影響を心配する声も・・・。
今朝の増水濁りで予定していた沿岸南部河川のアユ観察を断念。
気仙川の遡上量は、増水前情報からすると小粒ながら昨年よりは多いらしい。
これでまた解禁日の行先に嬉しい悩みを抱えるオラである。
カウントダウン・7、週間予報では天気は良さそう・・・。
入梅以来雨の降らない日はない。
梅雨の真っ只中で裏のアジサイが咲き始めた。
今日も朝から冷たい雨、暖房が欲しいほどの肌寒さが辛い。
この寒さで心配なのは、解禁を8日後に控えたアユ河川の水温低下。
ここまで比較的順調に来ているだけに、忌まわしき感染症が出て欲しくはないが。
昨日アユ道具類、仕掛け類を点検補充、もうクルマに積み込むだけにしてある訳で・・・。
用意周到のつもりでいても、毎年初日には何か忘れ物をしてしまうオラなのだが。
いよいよカウントダウン・8。
明日は何処かを見に行こうかと・・・。
蒸し暑さを堪え汗まみれになって蚊に刺されながら雑草を刈る。
リンゴの摘果と隣地境の植え込みの整枝も・・・。
狂喜の日々が近づいているだけに、今のうちに点数稼ぎをしておかなくては・・・。
今日もやっぱり天候不安定、油断していたところへ突然の雨。
10分ほどでスパッと上がったが、北の空には真っ黒い積乱雲。
それでもこの先、大きな天候の崩れはなさそう。
北東北はどうやらこのままアユの季節へと突入しそうな気配である。
カウントダウン・9。
夜明けは早く3時半ごろには手元が見えるほど明るくなる。
夕暮れもずいぶん伸びて、7時半ごろまでは外で仕事ができる。
夜は一日のうちの3分の1しかない・・・、今日はそんな日、二十四節気夏至である。
まだアユも解禁にならぬうちに、明日からは少しずつ昼が短くなると言う寂しい日でもある。
梅雨の中休み、陽当たりのいい庭先でオラが持っている竿のメーカーと同名のシモツケが開花。
アユ竿のどぎつく派手なデザインとは異なり、少々控えめな装いがオラは好きだ。
さて、解禁までのカウントダウン・10。
今年の一人前夜祭は何処で迎えようか・・・。
梅雨空がよく似合うホタルブクロ。
オラたちの子供のころはこれを梅雨時の象徴「雨降り花」と呼んでいた。
寝入りばなを襲った昨夜の雷雨だったが、午後には晴れ間も出て大雨洪水の脅威は去った。
それでも局地的には結構な降雨量となって、再び渇水傾向になっている河川を潤した。
このあと暫くは愚図ついた空模様だが、気温が高めに推移する予報だけに、この時期のアユ師に不安を与える低水温だけは避けられそう。
カウントダウン11、北のアユ師たちはみな各河川の情報収集に奔走している。
北側に回り込んで見る岩手山の残雪もほぼ消えた。
里山の道端に咲き誇っていたタニウツギもぼちぼち終盤を迎える。
アユ釣りの指標としている我が家の栗の花もそろそろ老成して散り始める。
北東北河川、遡上量の多さに目を細める関係者があるかと思えば、後続がなく眉を顰める河川関係者もある。
放流に頼る河川の殆どは今のところウイルス病の発生が聞こえては来ず、定着率も生育状況も良好らしい。
解禁までカウントダウン12。
山の天候を心配しつつ孫たちを連れて八幡平へ。
岩手山6合目から上は雲の中、見返り峠駐車場も濃霧に包まれて視界最悪。
丁度山を下りてきたご夫婦に状況を伺うと全く何も見えずがっかりだったと・・・。
11時の気温は12℃とかなり肌寒く草木は濡れてるし風も吹きだした。
雲上の楽園散歩を断念した我らは、そのまま秋田側へ下り後生掛温泉へ。
泥火山の散策路を一巡りして草木の間で背伸びしているイワカガミ(写真上)や群落を作るシャクナゲに見とれる。
そしてひと風呂浴び、名物の黒卵を食べて帰途に就くのであった。
同じルートをたどる帰り道、霧の中の薄暗い道端にピンクの明るい色が目についた。
それは八幡平を代表する野生ラン、今を盛りと咲き誇るハクサンチドリ(写真下)であった。
梅雨の真っただ中にあって、天候が回復傾向にある北東北。
上空はまだ重々する雨雲、それでもその雲間から真夏を思わせる輻射熱。
昨夜もまた適度な降雨量、各河川ともにほどほどの増水となっている。
解禁まで2週間を切ったアユ釣りにとっては、この時期の適度な雨は大歓迎である。
農業用取水で減水著しい流れが再び勢いを取り戻し、今日もまた活発な天然遡上が見られると某漁協からは喜びの声。
オラもそろそろ本気モードにならねば・・・。
小雨降る中、裏の畑の隅に咲くアイリス。
輪郭がよく解らないままに今年もまた萎み朽ち果ててゆく時期。
色彩も今一つだけに、何か別のものに植え替えようかとも思われ・・・。
沖縄は梅雨明けだと言う。
ここは梅雨の真っただ中。
ラニーニャと言われるこの夏、当地方の梅雨明けは早まるのか、そして猛暑が襲来するのか。
アユ解禁まで残り2週間。