遊木民のアトリエ

現在は農業・木工業
                           

蕎麦打ち 2(延し)

2005-12-03 | 蕎麦の部屋


 延しです。

 先日の木鉢では1kgの蕎麦を捏ねましたが、1kgを一度の延すには3本の棒を使い

 ますが、今回は半量(500g)を通常の方法で延しました。

 蕎麦打ち板に打ち粉を打ち、蕎麦玉を載せます。



 手のひらを使って丸く押しつぶします。なるべく均一な厚さになるように。



 延し棒を使って厚さが8mm程度までのします。このとき麺帯の上には打ち粉は打たないようにします。



 十割蕎麦の場合は乾燥に弱く、周囲からひびが入ってきます、周囲を最初に5mm程度切り取ることで「ひび」の成長を防ぐことは出来ます



 切り取った麺帯は丸めて、麺帯に埋め込みます。

 このために、この時点まで麺帯の上には打ち粉を打たないのです。

 打ち板には麺帯がくっつかないように打ち粉を打ちますが、打ち粉の量は最小限

 度にします。市販の打ち粉にはコーンスターチなどが入っているため、私は同じ

 そば粉を打ち粉として使いますが、それでも夾雑物として蕎麦の麺帯に入り込ん 
 でしまいます。



 麺帯を少しずつ回しながら丸く延していきます。すっかり埋め込まれました。 



 丸いまま延しても良いのですが、端の部分に無駄が出てしまいます。

 四角く延すのがお勧めですが、丸から四角に変形するにはテクニックが必要です。

 麺帯の中心に打ち粉をして、麺棒で巻き、中心部を軽くおします。

 



 おされた中心部の端がのびて、角が出ます。



 90度向きを変えて同じように巻き、中心部をおします。



 以上を繰り返し、4つの角を出していきます。



 形ととしては四角になりましたが、麺帯の対角線上は薄く、4辺は厚くなっていますの

で、4辺の部分を4すみに延し、均一な厚さにします。

 これを肉分けと言います。



 巻き棒で麺帯の半分を巻き取り、上半分を延し棒で延していきます。

 このときの打ち粉も必要最小限にします。



 厚さが1.5~1.2mmになるように均一に延します。

 延し棒の使い方は改めて後日紹介します。



 半分が延し終わったなら、いったん巻き取り、向きを変えて反対側の半分を延します。



 延し終わったなら全体を広げ、均一に延されていつかチェックし、ムラがある場合は修

 正します。これで延しの完了です。