遊木民のアトリエ

現在は農業・木工業
                           

蕎麦打ち 1(木鉢)

2005-12-02 | 蕎麦の部屋


 待ちに待った新蕎麦の季節です。

 今回から3回連続で蕎麦打ちをアップする予定です。

 この蕎麦は鴨蕎麦です。



 今回の蕎麦打ちはそば粉だけの十割蕎麦です。

 篩いでそば粉を篩い、混入しているそば殻を除きます。

 今回のそば粉は製粉歩留まり50%(玄そばから採れるそば粉の割合で、歩留ま

りが高いそば粉はそばの実の外側までひきこんであるため黒く、歩留まりの低いそ

ば粉は白くなります)ですので水だけではつながり難いので、お湯と水を半々で打

つ方法です。


 
 今回のそば粉の加水率(1kgのそば粉を捏ねるのに必要な水分量)48%ですので
240mlの水を沸騰させます。



 盛り上げたそば粉の中央に窪みを作り、熱湯を注ぎます。



 菜箸でかき混ぜ、糊を作ります。これが「つなぎ」になります。



 手でそば粉をもみほぐし、「つなぎ」の糊が均一に行き渡るようにします。



 残りの水240mlを2回に分け加えます。

 1回目で約80%の200mlを加えます。



 そば粉を両手でこすり合わせるようにし、水分を均一に行き渡らせます。



 残りの水を加え、指を立ててかき混ぜていくとそば粉が寄せ集まってきます。

 これを集めまとめていきます。
  


 一つのそば玉にまとめたら、縦、横に捏ねます。
  
 最後に表面の皺を一箇所に集め、鉢に押しつけるようにし、表面を滑らかにします。

蕎麦打ちは「木鉢」すなわち「捏ね」が一番難しいと言われています。

 これはそば粉により加水率がかなり異なるからです。

 今回は何回も使っているそば粉ですので加水率が分かっており、比較的楽に捏ねが出来

 るように見えると思います。しかしいつも使っている粉でもその日の温度、湿度

で少しずつ変わります、変わると言っても小さじ一杯程度の変化ですが、その程度

の量で蕎麦の状態が大きく変化します。

  これが全く初めてのそば粉ですと加水率が全く分かりませんので、捏ね方特に

加水の方法がかなり異なります。その方法は後日ご紹介します。