待ちに待った新蕎麦の季節です。
今回から3回連続で蕎麦打ちをアップする予定です。
この蕎麦は鴨蕎麦です。
今回の蕎麦打ちはそば粉だけの十割蕎麦です。
篩いでそば粉を篩い、混入しているそば殻を除きます。
今回のそば粉は製粉歩留まり50%(玄そばから採れるそば粉の割合で、歩留ま
りが高いそば粉はそばの実の外側までひきこんであるため黒く、歩留まりの低いそ
ば粉は白くなります)ですので水だけではつながり難いので、お湯と水を半々で打
つ方法です。
今回のそば粉の加水率(1kgのそば粉を捏ねるのに必要な水分量)48%ですので
240mlの水を沸騰させます。
盛り上げたそば粉の中央に窪みを作り、熱湯を注ぎます。
菜箸でかき混ぜ、糊を作ります。これが「つなぎ」になります。
手でそば粉をもみほぐし、「つなぎ」の糊が均一に行き渡るようにします。
残りの水240mlを2回に分け加えます。
1回目で約80%の200mlを加えます。
そば粉を両手でこすり合わせるようにし、水分を均一に行き渡らせます。
残りの水を加え、指を立ててかき混ぜていくとそば粉が寄せ集まってきます。
これを集めまとめていきます。
一つのそば玉にまとめたら、縦、横に捏ねます。
最後に表面の皺を一箇所に集め、鉢に押しつけるようにし、表面を滑らかにします。
蕎麦打ちは「木鉢」すなわち「捏ね」が一番難しいと言われています。
これはそば粉により加水率がかなり異なるからです。
今回は何回も使っているそば粉ですので加水率が分かっており、比較的楽に捏ねが出来
るように見えると思います。しかしいつも使っている粉でもその日の温度、湿度
で少しずつ変わります、変わると言っても小さじ一杯程度の変化ですが、その程度
の量で蕎麦の状態が大きく変化します。
これが全く初めてのそば粉ですと加水率が全く分かりませんので、捏ね方特に
加水の方法がかなり異なります。その方法は後日ご紹介します。