yoshのブログ

日々の発見や所感を述べます。

日本の津波の歴史

2011-03-28 05:44:21 | 歴史
東北関東大地震に被災された方々には心よりお見舞いを申し上げます。このような時に、歴史の話は適切では無いかも知れませんが、歴史から学ぶことは極めて多いので、敢えて書かせていただきました。
わが国で起きた大津波の歴史を調べてみますと、古くは平安時代869年(貞観元年)の貞観津波です。仙台平野を水浸しにしました。(三代実録)。これに先立って841年には伊豆半島の丹那断層や長野県中部でも地震があり、864~868年には富士山が噴火、868年には兵庫県でも地震が発生しました。貞観の大津波の9年後には関東南部で地震、880年には中国地方や出雲地方で死者多数という地震がありました。887年には津波で大被害を出した南海地震が起きました。東海・東南海・南海地震のが同時に発生した可能性があったといわれています。この貞観津波の前後に起きた一連の災害と東北関東大震災が起きた現代とは似ているという見方もあります。もし、貞観津波の時代の事象が繰りかえされると、今世紀において、東南海、南海地震の発生が懸念されます。時代が下って1605年(慶長9年)の慶長大地震の時には慶長津波がありました。近いところでは1896年(明治29年)に三陸東方沖を震源とするマグニチュード8.2~8.5の巨大地震、明治三陸地震があり、10~20mの津波により約2万人の死者を出しました。その後の津波対策は、この時を基準に想定していると言われています。ついで今回2011年、東北関東大地震の津波です。1142年間に僅かに3回です。(チリ地震により日本に到達した津波被害の話はここでは除外しました。)この度、約千年に一回の津波が起きたのです。マグニチュード9.0という世界屈指の巨大地震により発生したものです。既に、TSUNAMIは世界共通の日本語になりました。津波被害が大きくなりがちな東北地方では営々として津波対策が行われてきており、高さ10mまでの津波に対応する堤防の建設などが行われました。しかし今回の津波の高さは、所により20mを越したと推測されており、残念ながら従来の経験に基づく津波対策は、あまり役に立たなかったことが証明されてしまいました。
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