山本馬骨の くるま旅くらしノオト

「くるま旅くらしという新しい旅のスタイルを」提唱します。その思いや出来事などを綴ってみることにしました。

筑波山登山の記(第31回)

2014-04-28 04:25:23 | 筑波山登山の記

<第31回 登山日 2014年4月25日(金)>

   昨日は、11時頃に登山が終わってしまい、その後明日まで待つべきなのかどうか、もう一度登って、今日の内に帰宅した方が良いのかと迷った。結局もう一晩泊まって、暗闇登山をして早や目に帰宅することにしたのだった。午後からの時間が長くて、記録の整理などしてもまだ時間が余って、困惑するほどだった。うっかり昼寝をし過ぎたりしたら、夜の時間をどう過ごすかが問題となるのである。電源が確保されていれば、TVなど見て気を紛らわせることが出来るのだが、昨日に引き続いて何時間もTVを見続けるほどのバッテリーの余力はなく、旅車の場合は、日の出とともに起き、日が沈むと共に眠るのが原則なのである。普段は太古の暮らしからは遠い日々の過ごし方をしているので、こんな時は戸惑いが大きいのだ。ま、そのような前夜だった。

  暗闇登山とは、ヘッドランプを点した登山のことである。冬の間は、日の出が7時近くになるので、ご来光を拝もうと5時頃に登り始めても暗闇登山となるのだけど、今のこの季節は日の出が5時20分頃であり、その1時間ほど前には夜明けとなるので、暗闇登山は3時台の出発となる。夏場になると、日の出はもっと早くなるから、ご来光を拝むためには更に1時間くらいは早い登山開始となるのであろう。まだ、夏の暗闇登山を経験したことはなく、この時期の暗闇登山も今日が初めてである。  3時半過ぎに駐車場を出て、4時丁度神社脇の登山口に着く。今日は御幸ヶ原コースを男体山まで往復して戻り、直ぐに車に戻って帰途に就くつもりでいる。

駐車場を出ると直ぐに動物が駆け回る音が耳に入った。イノシシだ!このところ随所でイノシシが荒らした跡を見ているけど、イノシシを見たことはなかった。彼らの活動時間は夜であり、今逃げてゆくのに直面して、この時間が間違いなく暗闇の時間帯なのだと確信した。持っている杖でガードレールの鉄板を叩くと、連中は大慌てで藪の中に逃げ込んで行った。この先どれほどイノシシたちがいるのか判らず、襲われたりしたら迷惑なので、慎重に歩を進めることにした。

  登山口までの間は空に細い三日月(実際は二十六夜の月)が鋭く光っていたが、そこから先は林の中で、まさに真っ暗闇の中である。時々フクロウらしき鳥が、突然近くで羽音を鳴らし飛び立ったりして驚かされたが、その時以外は自分の足音と息遣いだけしか聞こえない静寂の中だ。念のため手元にも懐中電灯を点して周辺を窺いながらの登山だった。心配したイノシシなどは、この辺りには餌になるものがないらしく、全くその気配はなかった。中間点を過ぎて間もなく男女川源流と思しき頃に夜が明け出し、電灯などは不要となった。その頃に早や下山をして来る人に出会って驚いた。時計を見たら4時48分だった。今日は自分が一番乗りではないかなどと密かに考えながら登っていたのだが、その考えが甘かったのを思い知らされたと同時に、上には上がいるものだと、人間という世界の深さのようなものを感じたのだった。自分と同じくらいの歳回りの方だった。何かの願でも掛けての執念の登山なのかもしれない。挨拶を交わして、更に登り続ける。

  いつもよりかなり早いペースで登り続け、御幸ヶ原には5時10分に着いた。更に男体山頂上へと向かったが、ちょうどその途中で、ご来光を迎える。ご来光といっても地平線の彼方からではなく、女体山の左脇からの日の出だった。それでも久しぶりのご来光はやはり荘厳に満ちたものだった。思わず立ち止まり、何枚かの写真を撮った。頂上到着5時20分。登山口からは80分で、今まででは最速のペースでの登りだった。いつものようにご本殿に参拝し、今日の登山の感謝と安全を祈った。直ぐに下山を開始する。

    

男体山側から見る、女体山左横からの今日のご来光。今ごろの季節のご来光は、霞の中の朧が加わって、温かく、柔らかに見える。久しぶりにご来光を拝し感動した。

  御幸ヶ原までは何と、5分ほどで降りてしまった。引き続き登山口に向かっての下山を続ける。途中歩きの筋道が良く見えて、快調のペースで降り続けて、登山口には6時20分に到着。いつもよりも10分も早く着いて、50分で降りて来てしまった。特に膝には問題なさそうで、やれば出来るのだなと、ちょっぴり自信を持てたが、過信は禁物である。このような登山の仕方は毎回チャレンジするものではないなと思いながらも、内心は密かに快哉を叫ぶ声が何処かにあるような気がした。駐車場には6時35分に着いて、出発の準備をして帰途に就く。帰宅は7時50分だった。ゴミ出しに十分間に合う時刻だった。今回は時刻ばかりの記述となって失礼。

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