山本馬骨の くるま旅くらしノオト

「くるま旅くらしという新しい旅のスタイルを」提唱します。その思いや出来事などを綴ってみることにしました。

中華鍋を買う

2009-05-29 03:07:24 | 宵宵妄話

またまた変なタイトルです。何しろ退屈なものですから、手当たり次第に考えもなくタイトルを決めている嫌いがあります。この頃は、何でもいいから思いついたら書いてみることにしています。例え内容が未発酵のものであっても、何やらこじつければ一回分の投稿の分量となるのではないか、などという大それた横着心が急速に育ってきています。

中華鍋で調理をするというのは長い間の憧れでした。その昔、火力の強い昔風の鋳物のガスコンロまで買いながら、とうとう中華鍋を手に入れるまで届かず、終ってしまったこともあるほどなのです。尤も、現役時代はなかなか時間がなくて、気まぐれでそう思っても最初の勢いが力を失うのが早くて、中途半端で終ることが多かったのでした。中華鍋など買い入れて何をやらかすのだろうという、家内の妙に底意地の光る視線をしばらく感じていると、益々その勢いが萎え出して、せっかく手に入れたコンロも結局何もせずに終わったというのが事実です。

現役を引退して、これからは中華鍋も大丈夫だぞと思っていたところ、守谷に家を建てたときはそのようなことをすっかり忘れていて、老後のことを考えて思い切ってIHの調理場にしてしまったのでした。それ以来、我が家の台所では炎というものを見ることがなく、中華鍋の存在などすっかり忘れ果てていたのでした。中華鍋というのは、派手な炎の中で、暑さ・熱さをものともせずに、左に鍋を、右手に柄の長い鋼鉄製のお玉を持って、具材を半ば空中に打ち放りながら一心不乱に調理を行なう、あの姿が魅力なのです。しかし、IHの調理場では、それは不可能です。何故ならIHの場合は、鍋をコンロから離したら、電磁波は切れてしまって途端に熱は伝わらなくなってしまうからです。何という早まったバカなことをしたのだろうと、反省しきりだったのです。

ところが先日、偶々NHKの試してガッテンという番組を見ていて、中華料理の凄さと、それを生み出す鍋の力に魅せられて、忘れていた憧れを思い出したのでした。特に中華鍋の応用という点が一番の関心事でした。単に油を多用しての炒めなどだけではなく、その他にも使い方によって、様々な調理が可能なのを知り、これは何とかしなければなるまい、と思ったのでした。というのは、家の中での調理に使うというよりも、くるま旅くらしの中でこれを使ったらいいのではないかと思ったのです。家の中で使う場合は、カセットコンロを用意しなければならず、あまり張り切ってしまうと、何のためのIHだったのだということになってしまうからです。

くるま旅くらしの中では、蓋のようなものを用意すれば、炒めるだけではなくその他の煮炊きが自在なのではないかと思ったのでした。現在のくるま旅では、二人分の調理を前提として3種類くらいの小型の鍋やフライパンなどを使っていますが、収納に問題があり,整理するのが面倒です。もしかしたら、中華鍋があれば、これ一つとあとはご飯を炊く釜だけあれば済んでしまうことになるかもしれません。ま、実際に使ってみなければ可能なのかどうかは判りませんが、やってみる価値はありそうです。

というようなわけで、雨降りの退屈のついでに、適当なものがないかどうかとりあえず見てみようと、つくば市郊外の大型ホームセンターまで出かけたのでた。最近は守谷市やつくば市周辺には大型のショッピングセンターやホームセンターなどの進出が目覚しく、都心などに出向かなくても殆どのものが手に入ります。本来ならば、中華鍋といったら浅草の合羽橋商店街辺りに出向くのが普通なのだと思いますが、今は浅草に出かける楽しみを奪ってくれています。経済的にはありがたいですが、その反面ちょっぴり淋しさも感じます。だったら浅草まで行けばいいんじゃないかということになりますが、年金暮らしの身ではコストの最小化は必須要件であり、浅草までの往復交通費のことを考えると、淋しさよりはありがたさを優先させざるを得ません。

あった、あったとそのコーナーを独り占めして(といっても、他に中華鍋を買おうとしている人などいるはずもないのですが)とくと商品を見比べました。径が28cmから始まって40cmを超すものまで、何種類かの中華鍋が並べられていました。あまり大きなものは左手で扱うのは難儀だし、小さいと良い調理は出来ない(と勝手に思い込んでいる)な、などと散々迷った挙句に、33cmのが最適だろうと見当をつけたのでした。しかし直ぐに買うわけにはゆきませんので、家内を呼んで同意を求めたのでした。もはや諦めているらしく、「いいんじゃない」という話でした。というわけで、ようやく中華鍋を手に入れるという念願が叶ったのでした。早速家に帰ってそうめんを茹でて食べるぞ!と意気込んで店を出たのでした。

さて、家に戻って鍋の底に貼ってあった説明書のようなものを読んでみると、どうやらこの鍋にはさび止めが塗ってあるらしく、ダッチオーブンと同じようにシーズニングのようなことをしないと使えないということでした。それによると鍋を10分も空焚きをした上で、冷ましてから今度はクレンザーで洗い、更にその上に油を塗って使い始めるということです。これじゃあ、雨降りの今日、部屋の中でそんなことをするのは到底無理だと判断し、諦めた次第です。

何でそうめんなのかといいますと、中華鍋では吹きこぼれというものがないのです。IHではうどんやそうめんを茹でる度に、ちょっと油断した隙に吹きこぼれに見舞われ、電磁波がストップしてしまうトラブルが再々発生しています。一度でいいから、それ無しに茹で上げて見たいと思っていたのでした。ささやかな主夫の願いでありました。

明日も雨という予報ですから、この鍋の使用開始は早くても明後日以降ということになります。ま、それは仕方がないとしてこれからの旅が楽しくなりそうです。旅車に中華鍋、しかも33cmもある奴を持参するなどという愚かな変人は居ないのではないかと思いますが、中華鍋を使っているそれらしき者を見かけたときは、ぜひ声を掛けてください。

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