山本馬骨の くるま旅くらしノオト

「くるま旅くらしという新しい旅のスタイルを」提唱します。その思いや出来事などを綴ってみることにしました。

西海道&西国の旅の記録から(その25)

2024-07-24 08:25:43 | くるま旅くらしの話

<べにくらげの話>

「べにくらげ」という不老長寿の生き物の話を聞いたのは、今から何年前の頃だったか。その頃は世の中に自作のホームページ作りが流行り出した頃ではなかったかと思います。「べにくらげ」というのは、地中海の深い所に棲んでいて、滅多にその姿を見ることは出来ない存在なのだそうな。そのようなことがそのホームページに書かれていました。

 そのようなべにくらげが、何と今は陸に上がって、鳥取県の境港に続く米子の弓が浜近くの陸地に住んでいるのです。ひょんなことでそのホームページの作者の方と旅の中で知り合って以来、私たちはそのべにくらげ夫妻のことを親しみをこめてべにさん・べにママさんと呼んでいます。もうお付き合いは、15年を超えているでしょうか。今回の旅では、前回はコロナの少し前に逢ったくらいですから、もう6年以上経った再会でした。

べにさんは、万能の力を持っています。自力で何でもつくってしまうのです。特にアウトドアの暮らしが好きで、住む家もアウトドアスタイルで、自宅の庭の隅に自らつくったピザ小屋で暮らしているのです。小屋の中には勿論ピザ窯をはじめ燻製窯、それに自作の薪ストーブが据えられていて、見上げると照明はガラスの円筒をカットして中に電球を設えた手づくりの物、その他幾つかの木工工作の作品が梁の上に置かれています。ドアも紐で開閉を操るようにつくられています。皆手づくりなのです。べにさんは本当にこの小屋を大事にされていて、春夏秋冬この小屋の中での暮らしを大事にされています。この魔法の小屋は、彼が孤独を愛するためのものではなく、その全く反対で、多くの人たちに来て貰い、その人と人との親交を深めるためのものでもあるのです。身近な人は勿論のこと、私共の様な旅で知り合った人たちもこの小屋を訪ねたくなってしまうのです。仕事の現役をリタイアしてからの暮らしというものは人によって様々ですが、理想を言うならば、リタイア後の人生を現役時代よりも尚広く深く豊かに生きてゆくことではないかと思うのですが、べにくらげご夫妻はまさにその理想を実現・実践されているのです。私たちはその生き方にもろ手を挙げて賛同し共感し、このエリアを通る時は素通りは出来ないのです。

 今回は本当に久しぶりの再会でした。懐かしい(もう、そのような気持ちなのです)ピザ小屋を訪れて、べにさんご夫妻の心尽くしのご馳走に舌鼓を打ちながら、今までのご無沙汰を埋めるべく、夜遅くまで歓談の時を過ごしたのでした。

 

 旅(たび)友(とも)の心温(ぬく)まるもてなしに酔いて嬉しき人生談義

 

 *二組の老いた夫婦が願うのは健康第一再々会

 

 *老いたれど心は老いず豊かなり我ら旅友永遠(とわ)に旅友

 

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