山本馬骨の くるま旅くらしノオト

「くるま旅くらしという新しい旅のスタイルを」提唱します。その思いや出来事などを綴ってみることにしました。

後楽は苦楽と一緒

2007-10-03 06:45:19 | 宵宵妄話

過日のブログで、旅の楽しみ方には予楽、現楽、後楽の3つがあると書きましたが、今日はその後楽の実際についてチョッピリ書いてみることにします。これについての、私の現在の心境を述べれば、今日のタイトルとなります。タイトルの苦楽というのは、「苦しみと楽しみ」という意味ではなく、苦しみを楽しむという意味で使っています。

私は旅から戻ると、必ずその旅の記録を「でこぼこ日記」として整理し、小冊子にまとめて残すようにしています。全くの手づくりの冊子で、印刷から製本まで全てのプロセスを自分一人で行なっています。最初の頃は50部ほど作成したものを知人などに配っていましたが、この頃は20部くらいに止めています。もともと配るためのものではなく、自分自身の旅の記録として残しておきたいという思いから始めたことですので、無理に配って迷惑をかけないようにしようという反省もあります。

このようなことを始めてから、記録はもう10冊ほどになりました。余分な在庫も殆どありません。中には1冊も在庫が無いものもあります。これを始めてから最初の頃の分は、CD-RWの保存に失敗したため、再発行が不可能の状態にありますが、最近の分はHDDに保存してありますので、必要な時には印刷さえすれば再発行が可能ですが、あまりその様なことをしたいとは思っていません。

今年の北海道の旅から戻ってもう1ヶ月以上が経っているのですが、旅の記録は殆ど手付かずで、未だ函館への上陸さえも果たしていません。どうしても今月中には書き上げてしまわないと、次の旅に支障を来たすと思いながらも、なかなか先へ進めないない現状です。今回の旅は丁度2ヶ月間でしたから、日記としては62日分に当るわけで、結構な分量となります。1日1ページに収めても62ページとなりますが、1ページで済む日は殆どありませんから大変な量となってしまい製本が出来るのかなと、まだロクに書いてもいないのにそんなことを心配しています。

何故先へ進めないのかといえば、いろいろな雑用が降りかかってくるということもありますが、どういうわけか私は一度旅のことを一切忘れてしまわないと書く気が起こらないのです。頭の中を空っぽにして、北海道のことは忘れ果てた上でもう一度旅がしたいなと思った時、初めて書く気が起こってくるのです。今回はブログへ投稿していたこともあってか、なかなか頭の中が空っぽになってくれず、ごちゃごちゃした記憶の断片を引きずっていて、どうもすっきりしないのが悩みです。

1ヶ月も経ってしまったら記憶は薄れて書きにくくなるだろうと思うのが普通なのでしょうが、私の場合は、たとえ半年が過ぎてもその心配はありません。メモとデジカメと日記の記録があり、それを見ればその日のことは容易に思い出せますし、もう一度その場に居て旅を楽しんでいる気分になれるからです。旅の実際よりも追憶の方が楽しみは層倍するのかも知れません。

 実は後楽というのは、私の場合は、でこぼこ日記を書くことにあるような気がします。この記録はまさに旅の再現作業なのであり、しかも何が印象に残ったのかを取捨選択する作業でもあるのです。ですから旅のエッセンスを取り出す作業といっても良いのかも知れません。書き出すまでの苦しみは、結構悩ましいのですが、それは楽しみにつながっていることを知ってしまっているので、乗り越えることが出来るのです。贅沢な苦しみなのかも知れません。それ故に苦楽という楽しみなのだと私は勝手に思っています。

 さてさて、それにしても今回は、なかなか頭の中が空っぽになってくれません。時間がかかるのは老化の進行がスピードアップしている証なのでしょうか。天からの声が届いています。ごちゃごちゃエスケープの弁などさっさとやめて、やるべきことに直ぐに取り組め!と。そうでした。先ずは朝の歩きに出かけることにします。
コメント
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