山本馬骨の くるま旅くらしノオト

「くるま旅くらしという新しい旅のスタイルを」提唱します。その思いや出来事などを綴ってみることにしました。

東北春旅: 第26日

2007-05-25 05:57:40 | くるま旅くらしの話
今日は、宮沢賢治の記念館に行きのんびり過ごすつもりでいる。その前に東和に「さき織り伝承館」があるというので、行ってみることにした。15分ほどで到着。無人の、さき織り用の機織り機が10台ばかり並べられた、体験学習施設のようだった。相棒は、さき織りを自分でもやっており、中に入りたいようだったが、誰もいないので、どうしょうもない。普段あまり使われているようには思えなかった。行政の人気取りの思い付きの名残のような気がした。日本には、この種の建物が溢れるほどある。ハードばかりで、ソフトの貧しさ限りなしの感じがする。ややムカつき出した心を抑えながら宮沢賢治記念館へ。広大な敷地の中に、記念館、イーハ・トーブ館、童話村などが点在している花巻市の一大テーマパークだ。花巻市には、至る所に宮沢賢治の幻想の世界を現実化しようとする努力の後が見られるが、その核となるのがこの施設だと思う。宮沢賢治は天才だと思う。啄木と比べるのはナンセンスだけど、はるかに天才だと思わずにはいられない。ただの童話などの作家で
はない。何よりも科学者であり、地学や岩石は専門家だ。農学はもとより音楽にも通じ、更には熱心な日蓮宗の信者でもあったという。童話村の林の中にしつらえられたベンチに座って、彼の作品のナレーションを聴いていると、様々な思いが駆け巡った。この方が、あと50年長く生きておられたら、想像もつかない素晴らしい、ピュアな精神の文学作品を見ることが出来たに違いない。いろいろな思いを巡らせながら、その後5時間ほど夢幻的時間を過ごした。書きたいことはたくさんあるけど、携帯ブログでは無理。その後北上川のイギリス海岸というのへ行ってみたが、海岸は、雪溶け水が溢れ奔流する川底に沈んでいた。渇水期でないと見ることができないことを知った。今夜は石鳥谷の道の駅にお世話になることにして、その前に花巻温泉の日帰り入浴へ。350円のいい湯だった。石鳥谷は南部杜氏の里でもある。敬意を表して、生酒を一本相棒におごらせる。超美味だった。今日の走行はたった56km。どんどはれ。
コメント
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