村雨庵 茶の湯日記

日々是茶の湯

ぬばたまの

2013-10-10 23:28:32 | 村雨庵 稽古 
檜扇ヒオウギ (アヤメ科)の種子は 
射干玉ヌバタマという

ぬばたまで まず思い浮かべるのは 
季節は違うが佐藤佐太郎の私めが大好きな短歌である

あぢさゐの藍のつゆけき花ありぬ ぬばたまの夜あかねさす昼 佐藤佐太郎


ぬばたまは枕詞である 
実の色が真黒であるところから
「黒し」「黒髪」にかかり さらに、
「黒」の連想から「髪」「夜」などにかかり
また「夜」の連想から「月」「夢」にかかる

ぬばたま→黒→夜→月、夢 となるわけだ


黒い宝石のような深い光を発す「ぬばたま」から
いにしえの歌人達はいくつもの歌を詠んだ

ぬばたまの 夜はふけぬらし 玉くしげ 
二上山に 月傾きぬ (万葉集)


ひいろんさんが花を入れた



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