村雨庵 茶の湯日記

日々是茶の湯

三夕の歌 もう一つの「秋の夕暮れ」

2013-10-09 23:55:14 | 村雨庵 稽古 
秋になるといつも掛ける軸だ
「三夕の歌」の画賛

賛は
大国隆正 (寛政 4年 1792~明治4年 1871)
幕末・明治維新期の国学者・神道家

画は
高 嵩嵺 コウスウリョウ (寛政11年1799 ~ 明治8年1875)
のち高嵩谷コウスウコクの二代を名乗る

 
西行法師「心なき身にもあはれは知られけりしぎ立つ沢の秋の夕暮れ」

寂蓮法師「さびしさはその色としもなかりけり槙立つ山の秋の夕暮れ」

定家卿「見渡せば花も紅葉もなかりけり浦の苫屋の秋の夕暮れ」



寂蓮には新古今集にもうひとつ
有名な「秋の夕暮れ」の歌がある


村さめの露もまだひぬまきの葉に霧たちのぼる秋の夕暮れ 寂蓮法師

百人一首の86番
寂蓮1139~1202 
俗名 定長
定家の従兄弟だ

俊成の兄弟 俊海の子で俊成の養子となったが
俊成に定家が生まれた為離籍 出家した

定家は1161~1241
寂蓮と24歳違い
西行は1118~1190寂蓮とは21歳違い
三名とも同じ時代を何年か生きていたのだと思うと嬉しくなる

写真は定家 
よく見ると腰の刀のこしらえが見事
繊細に書いてある
コメント
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