村雨庵 茶の湯日記

日々是茶の湯

わが従姉 史子姉様

2009-02-25 12:26:59 | 短歌・俳句の事
昨年の2月22日にわが従姉が亡くなり
一周忌を終えた 
去年下記のような短歌を詠んだが 
よくある素材でもあり  との批評
心が動くから
どうしても類歌が多いのだ 


この時はこの事のみが 頭にあったから
詠んだが 歌はうまくは無い  
ただ詠まなければと思った
詠みたかったのだ 

身近な愛する人との別れは言いようのないもの
どうしても
言葉には限度がある 





  この六月定年なるとう悲しみの声聞こえこし従姉の通夜に

  暖色の装いをせず白と紺のイメージのまま従姉は逝けり

  すでにして読経終えにし通夜の部屋焼香台には人の列なす

  棺には愛読の本を入れにしかバイロンのそれも原語の詩集も

  恋したることありしかと叔母は問う従姉の下向く遺影を見つつ

  急逝せし苦しさおもいハンカチを握りしめつついくたび嗚咽す

  遺影には眼鏡に透けるその奥の従姉の瞳がわれにまぶしき

  東京医大の図書室の司書その業務いちずに勤め終えし従姉か

  頭のよい子供なりしとう弔文に従姉は微笑を浮かべてやいん
コメント (3)
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