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おやじねこのテレスコ日記

ー八ヶ岳の登山口に住んでいる、テレスコ工作工房の店長のおやじねこが日々の出来事などをタイムリーに伝えています

さらに・・・大雪、そして・・・

2011-02-11 13:52:48 | 40cmトラベルドブソニアン

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佐久穂町に移住してきて3~4年目ですが・・・、今回が初めての大雪です。既に場所によっては30cmを超えています。庭の観測台が雪に埋もれようとしています。ここは関東地方と似た天気ですので、この連休で首都圏から出入りしている高速道路は雪の影響で大渋滞でしょう。これがなければ横浜のカメラショーへ行く予定でしたが、断念です。ブログを書いている今も大粒の雪が降り続いていますので、このままいくと身動きがとれなくなりそうです。元々雪の少ない地域ですので、除雪車など見たこともありません。もしかすると、佐久穂町では除雪車を持っていないかもしれません。スキー場には置いてあるのは見ていますが・・・。そうなると、山間部に住んでいる方々は大変です。

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トラベルドブのAz軸に相当する心臓部を製作しています。3つに割れているのは、ご想像のように三脚に相当する脚が付きます。つまり、トラベルドブは三脚型のベースに載ることになります。この方式は全く独自のデザインと設計に基づいて製作しています。

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この上にはプラスチックの円盤が載っています。これにより回転がなめらかです。当初、スラストベアリングなどを使うつもりでしたが・・・、回りすぎるということで止めました。最終的には経緯台にトラベルドブを載せるような形状になる予定です。軸以外のアーム部分は、ステンレスパイプとアルミパイプを組み合わせて作ります。これは将来的に経緯台モードで自動導入化するためのものです。


40cmトラベルドブソニアン

2011-02-10 17:50:44 | 40cmトラベルドブソニアン

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今日、鏡筒を構成している全てのパーツが揃いましたので組み上げました。ミラー類も収めて光軸調整もして実観測ができる状態になりました。実際に外の風景を見ましたが、ほぼ思った通りの見え方で使える状態になりました。残念ながら重量が若干オーバーです。予定では上の状態で20kg~22kgくらいが理想でしたが・・・、実際には25kgあります。後は残りの部分でどのくらいの重量になるかです。

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レーザーで光軸を見ましたが、大変優秀でした。斜鏡、主鏡とも正確に取り付けてありますので、その状態だけでも正確にセンターが出ていますので、調整が非常に楽でした。本家のライトブリッジよりは間違いなく正確に出来ているでしょう。重量が予想よりオーバーしたことが残念でならないですが・・・、組み立てやすさや強度、デザインなどを考えると仕方ないことかもしれません。いろいろ考えてみて、これから3kg落とそうと思っても、元々シンプルな作りなので、これ以上落とすのは難しいところです。主鏡が14kgで、それ以外の部分が11kgです。この11kgから3kg落とすのは至難の業です。パイプを細くして、円形フレームを1枚抜く・・・程度は出来たとしても、逆に強度に不安が出てきます。

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トラベルドブと共にニュージーランドへお供してくれる「Nikon NAV-17HW」アイピースです。話題のFOV=102度です。これと共に「Exploler Scientific ES-20mm」も持っていきます。これも同じくFOV=100度です。この2本だけです。他は荷物になるので持っていきません。これにTVのイーソス21mmがあれば最強ですが、さすがに手が出ません。今日、取り付けて仮で見た限りでは南天の銀河を流すには期待の持てる見え方でした。現地では数え切れないほどの星々がアイピースの視野を埋め尽くしてくれるでしょう。


遠征して最初の観測地は「トンガリロ国立公園」のワカパパ村の標高1000メートルを超える場所で、SQM(スカイクォリティーメーター)=23になるようなダークスカイになるでしょう。いずれにせよ、出発日が近づいてきましたので、20日迄には完成させないといけません。


斜鏡スパイダー、接眼部の取り付け完了しました

2011-02-09 13:47:16 | 40cmトラベルドブソニアン

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今日、アルマイト処理から上がってきたパーツを組み上げてみました。この状態では斜鏡スパイダーを乗せているパイプ状パーツは固定されていませんが、実際には下から組み上げてきて最後にこの部分を乗せて固定すれば終わりです。スパイダーはX-Y方向に多少は調整ができるようになっており、これにより完全にセンターを一致させることができるようにしています。ミードのライトブリッジ16は、この部分がいい加減なので、レーザーで照射すると分かりますが、光軸が合っていても斜鏡のセンターが狂っています。つまりセンターが厳密には合っていないからです。

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先日ご紹介したレーザーコリメーターを仮付けした斜鏡に照射しています。

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レーザーのグリッドがほぼセンターに来ています。センターのレーザードットが棒状になっていますが・・・、これは主鏡に行って戻ってくると何故か点状になって見えます。これはショップの在庫品は皆そうなので、そういうものなんでしょう。まあ、いずれにせよ、一番心配だった部分がきちんと出来ていたので一安心です。今日か明日には全てのパーツを組み上げて、主鏡も収めてからレーザーで光軸を調整して実際に覗いて検品する予定です。これで問題なければ、後は最後の部分に入っていきます。

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接眼部が取り付きました

2011-02-08 18:41:53 | 40cmトラベルドブソニアン

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今日、接眼部が取り付きました。これで鏡筒はほぼ完成です。明日アルマイト処理から上がってくる全パーツを組み上げて、主鏡、斜鏡を収めれば実観測ができるようになります。まだファインダーを取り付けるなどの小さな加工が残っていますが、鏡筒に対してはほぼ完成です。

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この接眼部のパーツは2箇所に回転装置が付いています。実際には1箇所で十分ですが、もう1箇所は取り外して他のパーツを取り付けるための予備としています。接眼部も他の部分同様に工具レスで装着できます。2個のローレットネジで固定するだけですので簡単です。6mm厚のアルミ板に取り付けるので、強度的に不安かと思いますが、その左右にφ30mmのパイプでしっかり突っ張っているのでタワミが出たりすることはないはずです。

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このドローチューブの繰り出し量は63mmですが、ここまでは必要ありません。ライトブリッジは25mmくらいしか繰り出しません。しかし、使用するアイピースでは足りないことがあって、延長チューブを使っていました。また、直焦点撮影もしたかったのですが・・・、フォーカス位置が僅か前だったために撮影も諦めて観望だけにしていました。


このStarlight Instrumentのフェザータッチフォーカサーは、素晴らしい製品です。ドブソニアン用に1万円台のものが数多くありますが、使いづらいものもあるので、このトラベルドブを考えた時には最初からこの製品を使うつもりでいました。しかし、これが正解でした。


明日から、いよいよ最終段階の製作に入ります。いろいろ考えはありますが・・・まだまとまっていません。ブレーンストーミング的な発想で良い方法が出てきてくれることを願っておりますが・・・。


斜鏡スパイダーの装着

2011-02-07 18:07:08 | 40cmトラベルドブソニアン

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しばらく出張等により、作業が停滞しておりましたが、やっとここまで来ました。斜鏡スパイダーが取り付きました。当初の予定では、もう一枚円盤を乗せてそこへ取り付けるつもりでしたが、それではただ重量が増すだけで大してメリットが無いので、このような形にしました。それに際してスパイダー先端のM4ボルトをM6ボルトへ取り替えて溶接しました。これでかなりガッチリホールドしてくれます。

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この斜鏡ホルダーは、φ30mmアルミパイプをそのまま延長して、その先端に固定金具を新たに製作して取り付けてあります。組み立ては至って簡単でシンプルです。組み立て時に下から順番に組み立てて最後に斜鏡ホルダーパイプを先端に取り付けて、上からスパイダーを溝に落として横からローレットネジで固定して終わりです。これまでの組み立ても全てそうですが、基本的に工具レスで短時間で組み立てができるように考えています。

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後は接眼部を取り付ければ、これで使えるようにはなります。接眼部は一番手前の円形フレーム上に固定金具を製作して、それにStarlightのフェザータッチフォーカサーを取り付けます。ミードのライトブリッジ16は、デジタル一眼でのプライムフォーカスではピントが来ませんので、それを改善するように、若干接眼側に焦点が来るように調整しています。

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一般的なドブソニアンはどれも同じようなトラス構造でしたので、製作においてほとんど参考にはなりませんでした。元々のデザインの元になっているのは、米国のスターパーティーなどのイベントで見た軽量化された機能的で美しいデザインの大口径のカセグレン鏡筒などでした。そこから、余計なものを排除していき、最終的に必要なものを残していったらこのデザインとなりました。まだ一番肝心な部分が残っていますが、来週くらいには形が決まってきます。


Farpointの光軸調整用Knob

2011-02-02 18:39:37 | 40cmトラベルドブソニアン

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海外では著名な「FARPOINT」のパーツですが、その中でもライトブリッジ用の光軸調整用Knobがあります。画像のブルーのハンドルです。

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ライトブリッジには計6本のボルトが付いていますが、暗いところではかなり分かりにくく大変ですので、何か良い方法はないかと思案しておりましたところ、ショップスタッフがこのKnobのことを教えてくれました。これを取り付けることで、他の3本のボルトは不要になります。つまり光軸調整は3本のKnobだけでOKということです。


このKnobについているスプリングがオリジナルより強力なので、本来は6本必要なボルトも3本のKnobだけで位置を保持してくれるしくみです。


40cmトラベルドブは、来週からピッチを上げていきます。まずは斜鏡スパイダーの取り付け、それから接眼部の取り付け、そして最後にドブの使用感を最大左右するAlt-Azベースを製作していきます。


接眼部の選択(2)

2011-01-28 16:02:25 | 40cmトラベルドブソニアン

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結局は第二希望のStarlight社の製品にしました。第一希望のものは、いろいろ無理を言って売っても良いことになりましたが・・・、Starlight社に聞いたところ、ドローチューブがプラスチック製なので、極低温ではアイピースなどが抜けなくなってしまうことがあるそうです。従って、私の住んでいる地では適さないとのことでしたので、あきらめました。重量的には380gと560gの違いなので、その差わずか180gです。持ち帰ってから軽量化できないか考えてみます。


このフェザータッチフォーカサーは光路長63mmの最長タイプで、屈折用ですが、ライトブリッジの設定値より斜鏡センターから接眼部先端までの距離が80mmほど足りないので、このフォーカサーを付けることで丁度良くなります。これまでStarlight社のフォーカサーは高価だったので、なかなか手が出ませんでしたが、実際に手にとって触ってみると、それだけ価値ある製品です。多くのユーザーに喜ばれるのが良く理解できます。


接眼部の選択

2011-01-27 15:32:23 | 40cmトラベルドブソニアン

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40cmトラベルドブの製作が佳境に入ってきました。ショップで接眼部の選定を考えました。画像の3種類から一つ選ぶ予定です。3種類のうち2つは「Starlight 社」の製品で、残る一つは「JMI社」製です。一番気に入ったのは、手前のものです。これが最も軽量で使いやすいマイクロフォーカサーです。しかし、この製品は単体では販売されていないそうで、Tele Vueのパラコアとのセット品だそうです。

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しかし、Starlight社のフォーカサーは大変高価です。円高であっても3万円以上します。最近はウィリアムOPなどの台湾製のマイクロフォーカサーが良く売れていますが、その軽さや精巧な作りは価格に比例するようです。

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JMI製も悪くありません。フォーカシングダイヤルに目盛りをつけているので、微妙なフォーカシング時には活躍してくれそうです。他に、取り付けには正方形に4箇所ネジを切れば平面に取り付けできますので、加工が楽です。しかし、3種類のなかではこれを選択する確立は低いでしょう。あるショップスタッフは同じ16インチのドブソニアンでこのフォーカサーを使っていると言ってました。

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第二希望のフォーカサーです。決め手はドローチューブの繰り出し量です。3種類のなかで最も多く、65mmありました。他の2種類は40mm程度です。重量が第一希望のものよりややあるので悩んでいるところです。重量ではJMIのものが最も重いです。といってもシュミカセ用マイクロフォーカサーよりは軽いです。たぶん、単品での販売をしてくれれば、一番軽いStarlightのものを選択するでしょう。


仮組みしました

2011-01-23 13:39:01 | 40cmトラベルドブソニアン

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40cmトラベルドブソニアンの鏡筒がほぼ組みあがりました。主鏡を入れない状態で約8kgです。主鏡が13kgありますので、トータル21kgです。手で持って振り回しても、ビクともしません。ライトブリッジは60kgもあっても、手で振り回して使っていると光軸がずれてきます。この鏡筒ではそれがほとんど無いと考えています。

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まだ、斜鏡セルが固定されていませんが、ここから後20cmほど持ち上げて、その中間部分に斜鏡が配置されます。接眼部も同じ位置です。フォーカシングはBORGのヘリコイドMを取り付ける予定です。ラック&ピニオン装置は付けません。分解する時には接眼部も外せるようにします。Alt-Az機構は、Alt回転は前後のバランスが取れるように耳軸がスライドするような構造になる予定です。それにより、ウェイトなどを付けなくても鏡筒単体でバランスが取れるようになり、指一本で軽く動かせるようにします。まだ時間がかかりますが、理想通りに行けば、素晴らしいトラベルドブソニアンに仕上がるでしょう。


40cmトラベルドブの主要フレーム完成間近

2011-01-22 18:46:44 | 40cmトラベルドブソニアン

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トラベルドブのフレームが完成間近となりました。先日アップしたトラスチューブに円形フレームを仮組みした状態です。白っぽいですが、これはまだ保護シールを貼った状態だからです。

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チューブは単に差し込んでいるだけです。この円形フレームも全加工終了次第アルマイト処理に出して真っ黒になります。

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この黒いハンドルで前後からしっかり締めることで、フレーム全体をしっかり固定します。つまり、計8個のロックハンドルだけで鏡筒全体を組み上げた後に固定する仕組みです。このトラスチューブも計12本からなり、4本づつの間に円形フレームが挟み込むように入りますので、タワミなどは発生しにくい構造になっています。

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この円形フレームは、元の重量が3.8kgありました。しかし、この状態にして僅か700gしかありません。計4枚内1枚は主鏡ベースなので少しありますが、それでも計3kgほどです。チューブを入れても6kgしかありません。これに主鏡とセルが14kg、斜鏡とスパイダーが1kgで、現状では総重量21kgです。ライトブリッジ40の元重量が60kgありましたので、それの1/3しかありません。オール金属で製作した40cmドブとしては超軽量でしょう。まだこれに数キロは増えますが、それでも何とか25kgには押さえたいところです。


オセアニア方面の一人当たりの受託手荷物は最大23kgです。それに少しおまけがあって25kgという計算です。実際にはそれ+7kgの機内持ち込み重量分があります。私の場合はさらに+30kgは大丈夫ですので、トラベルドブ以外にカメラ類やポータブル赤道儀がこの重量に入ってきます。

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主鏡セルのベースです。この部分だけは他のフレームより僅かに重量があります。沢山ある穴はほとんどが軽量化のための肉抜きです。このアルミ板は6mm厚ですが、これ単体では心もとないですが、複数組合すことで強度が増大します。

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主鏡セルを仮に載せてみました。ほぼ予想通りに仕上がっています。このままどんどん行きたいですが、明後日から月末まで出張ですので、一旦作業を停止して来月始めから最終段階へ入っていきます。完成させないといけない日まで残り1ヶ月ほどになりましたので、ちょっとピッチを上げていきます。